10.5.5 ファセット検索ページの編集

ファセット検索ページ動作の属性による変更方法について説明します。

ヒント:

このトピックの例は、サンプル・データセットであるプロジェクト・データで使用できるEBA_PROJECT_TASKS表に基づいて作成されています。サンプル・データセットをインストールするには、Oracle Application Express SQLワークショップ・ガイドサンプル・データセットの使用を参照してください。

10.5.5.1 ページ・デザイナでのファセット検索ページの表示

ページ・デザイナでファセット検索ページを表示します。

ページ・デザイナでファセット検索ページを表示するには、次のステップを実行します。

  1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
  2. アプリケーションを選択します。
  3. ファセット検索ページを選択します。
    ページ・デザイナでページが表示されます。

10.5.5.2 ファセット検索ページの理解

ファセット検索ページを構成するリージョンについて説明します。

検索リージョンについて

ファセット検索ページには、ユーザーが検索結果を絞り込むことのできる「検索」リージョンと、クラシック・レポートまたはカード・レポートとして表示される「検索結果」リージョンがあります。

「検索」リージョンは、左ペインまたは「レンダリング」タブに表示されます。「検索」リージョンを選択すると、プロパティ・エディタに属性が表示されます。次の図では、「検索」リージョンの「タイプ」「ファセット検索」として定義されています。「フィルタ済リージョン」属性は、「検索結果」リージョンを識別します。この例では、「フィルタ済リージョン」は、「検索結果」という名前のクラシック・レポートです。

ヒント:

プロパティ・エディタの各属性には、関連付けられたヘルプがあることに注意してください。ヘルプを表示するには、プロパティ・エディタで属性を選択し、中央ペインで「ヘルプ」タブをクリックします。属性についてのヘルプが中央ペインに表示されます。

ファセットについて

検索ファセットは、「レンダリング」タブの「ファセット」の下に表示されます。ファセットを選択すると、関連する属性がプロパティ・エディタに表示されます。ファセットではアイテムと同じネーミング規則が使用されます。デフォルトでは、ウィザードによってファセット名にP<page no>_<item name>という規則で接頭辞が付けられます。たとえば、前の例では、最初のファセットの名前はP2_SEARCHです。

ファセットはアイテムに似ていますが、次のような固有の特性があります。

  • 複数列のフィルタリング - 一般に「検索」と呼ばれる検索ファセット・タイプは複数の列に基づいてフィルタ処理でき、外部でない場合は常にファセット・リージョンの最上部に表示されます。

  • 列に関連付け - ファセットは、レポート・リージョンの列に関連付けられます。

  • チェックボックスまたは選択リストのファセットの相違点 - 「チェックボックス」または「選択リスト」などのファセット・タイプでは、UIでユーザーがデータを選択または絞り込むための方法を示します。ファセットはネーミング規則が同じでも、ページ・アイテムと同じようには実装されません。このため、ほとんどの動的アクションはファセットに適用されません。

検索結果について

ファセット検索ページには、クラシック・レポートまたはカード・レポートとして表示される「検索結果」リージョンがあります。次の例では、「検索結果」はEBA_PROJECT_TASKS表に作成されたクラシック・レポートです。

カード・ページ検索結果について

ファセット検索ページの検索結果は、カード・レポートとして表示できます。カード・ページのSQL問合せには、CARD_MODIFIERSCARD_LINKなどの特殊な別名が含まれています。カードを新しいページにリンクするには、基礎となるSQL問合せのCARD_LINKが適切なターゲットを指すように更新する必要があります。例を参照するには、カード・ページからのリンクの設定を参照してください。

10.5.5.3 例: ファセット検索リージョン属性の編集

リージョン属性を編集して、一般的な検索ファセット・リージョンの動作を変更します。

次の例では、リージョン属性「バッチ・ファセット変更」および「総行数の表示」によってリージョンの動作がどのように変更するかを示します。「バッチ・ファセット変更」は、ファセット値が変更されたときにレポート・フィルタをただちに実行するか、「適用」ボタンをクリックして個別に実行するかを制御します。「総行数の表示」は、行数の値をページに表示するかどうかを決定します。次の例は、サンプル・データセットであるプロジェクト・データ内で使用可能なEBA_PROJECT_TASKS表に基づいて作成されています。

検索ファセット・リージョン属性を編集するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナでページを表示します。
  2. ページ・デザイナで、「検索」リージョンの属性を選択します。
    1. 「レンダリング」タブ(または左ペイン)で、「検索」リージョンを見つけます。
    2. 「検索」リージョンで「属性」を選択します。

    右ペインのプロパティ・エディタに「属性」が表示されます。

    edit_facet_attributes.pngの説明が続きます
    図edit_facet_attributes.pngの説明
  3. 「バッチ・ファセット変更」を有効にします。

    この属性により、レポート・フィルタの実行方法を制御します。有効化し、ユーザーがファセットを選択すると、ファセットの下に「適用」ボタンが表示されます。ユーザーは、「適用」ボタンをクリックしてファセットを適用し、レポートをフィルタする必要があります。無効にした場合、ファセット値が変更されるとすぐにレポート・フィルタが実行されます。

    1. プロパティ・エディタで、「バッチ・ファセット変更」を有効にします。
    2. 「ページの保存と実行」をクリックします。

      レンダリングされたアプリケーションが表示されます。

      batch_facet_changes1.pngの説明が続きます
      図batch_facet_changes1.pngの説明
    3. 「検索」リージョンで、「Develop Production Partner Portal」などのプロジェクトを選択します。

      「適用」ボタンが表示されます。

      batch_facet_changes2.pngの説明が続きます
      図batch_facet_changes2.pngの説明
    4. 「適用」をクリックします。

      更新されたレポートが表示され、レポートの上にフィルタが表示されます。

    5. 実行時開発者ツールバーの「ページ2の編集」をクリックして、ページ・デザイナに戻ります。
  4. 「総行数の表示」を無効にします。
    1. 「レンダリング」タブで、「属性」を選択します(まだ選択していない場合)。
    2. プロパティ・エディタで「総行数の表示」「いいえ」に設定します。
    3. 「ページの保存と実行」をクリックします。

      以前は、ページを実行すると、次の図に示すように、レポートの上部に総行数が表示されていました。

      new_facet_old.pngの説明が続きます
      図new_facet_old.pngの説明

      「総行数の表示」を無効にすると、Total Row Count 17は、前の図のようにレポートの上には表示されなくなります。

10.5.5.4 例: ファセット属性の編集

ファセット属性を編集して、ファセットの動作を変更します。

次の例では、ページ・デザイナでファセットを確認し、「クライアント側のフィルタ」および「依存先」属性を編集してファセットの動作を変更する方法を示します。「クライアント側のフィルタ」を有効にすると、ユーザーがファセット・リストをフィルタできる検索フィールドが追加されます。「依存先」の場合、1つのファセットの表示は別のファセットに依存します。次の例も、サンプル・データセットであるプロジェクト・データ内で使用可能なEBA_PROJECT_TASKS表に基づいて作成されています。

ファセット属性を編集するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナでページを表示します。
  2. P2_PROJECT_IDファセットを確認します。
    1. 「レンダリング」タブ(または左ペイン)で、「検索」リージョンを見つけてファセットP2_PROJECT_IDを選択します。
    2. プロパティ・エディタ(または右ペイン)で、「LOV」グループを検索します。

      「LOV」グループは、P2_PROJECT_IDファセットが共有コンポーネントとして作成された値リストであることを示します。

    3. プロパティ・エディタで、「ソース」グループを見つけます。

      「ソース」グループは、P2_PROJECT_IDファセットがNumberのデータ型を持つPROJECT_ID列に基づくことを示します。

  3. 「クライアント側のフィルタ」属性を有効にすることによって、「プロジェクト」フィルタを「検索」リージョンに追加します。
    1. 「レンダリング」タブでP2_PROJECT_IDファセットを選択します(まだ選択していない場合)。
    2. プロパティ・エディタで、「リスト・エントリ」を検索して「クライアント側のフィルタ」を有効にします。
    3. 変更内容を確認します。「ページの保存と実行」をクリックします。

      ファセット検索ページが表示され、新しいフィルタ・プロジェクト・フィールドが表示されます。

    4. 新しいフィルタ・プロジェクト・フィールドをテストします。たとえば、キーワード「develop」を入力すると、「プロジェクト」リストが更新され、そのフレーズを含む検索ファセットのみが表示されます。
    5. 実行時開発者ツールバーの「ページ2の編集」をクリックして、ページ・デザイナに戻ります。
  4. 「依存先」属性を有効にして、選択したプロジェクトのマイルストンのみを表示します。
    1. 「レンダリング」タブで、「検索」リージョンを見つけてP2_MILESTONE_IDファセットを選択します。
    2. プロパティ・エディタで「依存先」を見つけて「ファセット」P2_PROJECT_IDを選択します。
    3. 変更内容を確認します。「ページの保存と実行」をクリックします。

      ファセット検索ページが表示されます。「マイルストン」リストは表示されなくなります。

    4. 「Develop Production Partner Portal」などのプロジェクトを選択します。

      「マイルストン」リストが表示されますが、「Develop Production Partner Portal」プロジェクトに関連付けられたマイルストンのみが表示されることに注意してください。

10.5.5.5 例: 範囲ファセットの静的値リストの編集

静的値リストとして表示される範囲ファセットを編集します。

次の例は、静的値リストとしてレンダリングされるファセットの編集方法を示しています。次の例は、サンプル・データセットであるプロジェクト・データ内で使用可能なEBA_PROJECT_TASKS表のCOST列に基づいて作成されています。この例では、次の図に示す「コスト」リストを更新して、最初の2行が300ではなく500ずつ増加して表示されるようにする方法を示します。

cost_list.pngの説明が続きます
図cost_list.pngの説明

静的値リストとして表示されるファセットを編集するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナでページを表示します。
  2. 「レンダリング」タブ(または左ペイン)で、「検索」リージョンを見つけてP2_COSTなどのファセットを選択します。

    プロパティ・エディタ(または右ペイン)では、「タイプ」属性でP2_COSTが「範囲」として定義されたことを示していることに注意してください。

    cost_facet.pngの説明が続きます
    図cost_facet.pngの説明
  3. 値リストの編集
    1. 「LOV」グループを検索します。
    2. 「静的値」をクリックします。
      select_static_values.pngの説明が続きます
      図select_static_values.pngの説明

      「静的値」ダイアログが表示されます。

      static_values_dialog.pngの説明が続きます
      図static_values_dialog.pngの説明

      「表示値」で特定のセパレータをハードコード化しないように、「静的値」ダイアログでは、実行時に適切なNLSセパレータに置換される置換文字列が使用されます。

      この例では、置換文字列#G#がNLSグループ・セパレータのカンマ(,)で置換されます。その他のリストには、実行時にNLS小数点セパレータで置換される#D#置換文字列を含めることができます。

      したがって、この例では、1#G#000 - 2#G#000が実行時に1,000 – 2,000として表示されます。

    3. 500の増分を使用するように、最初の2つのファセットの「表示値」と「戻り値」を更新します。
      • 行1:

        • 表示値: <300<500に更新

        • 戻り値: |300|500に更新

      • 行2:

        • 表示値: 300 - 1#G#000500 - 1#G#000に更新

        • 戻り値: 300|1000500|1000に更新

      static_values_dialog_new.pngの説明が続きます。
      図static_values_dialog_new.pngの説明
    4. 「OK」をクリックして、変更を受け入れます。
  4. 変更内容を確認します。「ページの保存と実行」をクリックします。

    更新されたファセット検索ページが表示されます。「コスト」リストの最初の2つのファセットは、< 500および500 - 1,000と表示されることに注意してください。

    cost_list_new.pngの説明が続きます
    図cost_list_new.pngの説明