CALCPARALLEL
CALCPARALLEL構成設定は、古い並列計算方法を有効にします。並列計算では、Essbaseが計算タスクに使用する処理スレッドの数を定義できます。
CALCPARALLEL構成は、ブロック・ストレージ(BSO)と集約ストレージ(ASO)の両方のデータベースに適用できます。デフォルトでは、BSOデータベースはシリアルに計算され、ASOデータベースは2つのスレッドを使用して計算されます。
構文
CALCPARALLEL [appname [dbname]] n
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appname - オプション。並列計算がアプリケーションのすべてのキューブに適用されることを指定します。appnameの値を指定し、dbnameの値を指定しない場合、設定はアプリケーションのすべてのキューブに適用されます。アプリケーションを指定しない場合、キューブを指定できず、設定はすべてのアプリケーションおよびキューブに適用されます。
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dbname—オプション。並列計算がこのキューブにのみ適用されることを指定します。dbnameの値を指定しても、appnameを含めない場合、パラメータは無視され、並列計算はすべてのアプリケーションおよびキューブに対して有効になります。
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n—並列計算で使用可能にするスレッド数を指定する必須パラメータ。
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ブロック・ストレージの場合、1から128までの整数。デフォルト値1はシリアル計算を指定します。並列計算は行われません。
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集約ストレージの場合は、1から128の整数。デフォルト値は2です。
1未満の値はデフォルト・サイズとして解釈されます。最大サイズを超える値は最大サイズとして解釈されます。
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構成の変更を初期化するには、Essbaseを再起動する必要があります。
説明
この設定で、CALCPARALLEL並列計算が有効になります。ブロック・ストレージ・データベースの場合、Essbaseは計算の各パスを分析して、並列計算で計算を最適化するかどうかを決定します。そうでない場合、CALCPARALLELが1を超えた数値に設定されていても、Essbaseはシリアル計算を使用します。
ノート
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ブロック・ストレージ・キューブで、Essbaseは、1の値から開始して生成する潜在的タスク数を決定し、最適な制限に達するまでタスク・ディメンションの数を増やすことにより、並列計算のタスク・ディメンションの数を動的に計算します。CALCTASKDIMSを使用して、タスク数を増やしたり、並列計算に指定される各タスクのサイズを減らす場合、CALCTASKDIMSで設定される疎ディメンション数が使用されます。多数の空のタスクを生成するアウトラインや計算スクリプトの種類の詳細は、並列計算の追加タスクの識別に関する項を参照してください。
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集約ストレージ・データベースの計算スレッド数を増やす場合、集約ストレージ・キャッシュはスレッド間で分割されるため、集約ストレージ・メモリー・キャッシュのサイズを増やすことを検討します。
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@XREF計算関数を含む並列計算を実行する場合、CALCPARALLELに指定されたスレッド数がSERVERTHREADS設定で指定されたスレッド数より大きいと、アプリケーションはタイムアウト・エラーを返します。たとえば、SERVERTHREADSのデフォルト値は20です。CALCPARALLELを25に設定すると、アプリケーション・タイムアウト・エラーが生成されます。
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新しいタイプの並列計算を確認するには、FIXPARALLEL計算コマンドを参照してください。
例
CALCPARALLEL 3
最大3個のスレッドを有効にして、同時に計算タスクを実行します。
関連項目
CALCPARALLEL並列計算の使用に関する項
SET CALCPARALLELに関する項
SET CALCTASKDIMSに関する項
FIXPARALLEL...ENDFIXPARALLELに関する項