LONGQUERYTIMETHRESHOLD

LONGQUERYTIMETHRESHOLD構成設定では、長時間実行しているEssbaseグリッドおよびMDX問合せの統計を取得できます。統計情報を取得する必要がある最小問合せ時間を秒数で指定します。

LONGQUERYTIMETHRESHOLDを有効にすると、Essbaseは次のようになります:
  • 指定した時間値より長く実行されている各問合せについて、Oracle診断ログ(ODL)において問合せパフォーマンスが簡単に要約されます。
  • 問合せトレースでログに記録する際のしきい値/フィルタが設定されます(TRACE_REPORT設定が有効になっている場合)

構文

LONGQUERYTIMETHRESHOLD n

ここで、nは秒数です。0に設定すると、この設定はオフになります(これがデフォルトです)。-1に設定すると、この設定は常にオンになります。

LONGQUERYTIMETHRESHOLD 60

60秒以上実行している問合せの統計収集を指定します。

進行中の問合せトレースの構成

アプリケーションのOracle診断ログ(ODL)でキューブについて収集する必要がある問合せトレース情報、またはtrace_report.logに出力する必要がある問合せトレース情報(あるいはその両方)を管理するには、構成設定TRACE_REPORTおよびLONGQUERYTIMETHRESHOLDを併用します。

TRACE_REPORTを有効にすると一般的な問合せのパフォーマンスを追跡できますが、LONGQUERYTIMETHRESHOLDも設定することで、最長実行問合せを除くすべてをフィルタ処理することをお薦めします。

次のようにするのが理想的です。
  • 最長実行問合せの上位5%についてのみ情報をログに記録するようにEssbaseを構成します。この値がわからない場合は、60秒から始めることをお薦めします。
  • ログ・ファイルが大きくなりすぎていないことを定期的に確認します。
構成タイプ TRACE_REPORT値 LONGQUERYTIMETHRESHOLD値 ログへの影響
ODLのみ(しきい値あり) 0に設定(またはまったく設定しない) 0より大きい値n (秒)に設定 n秒より長く実行されているすべての問合せについてのパフォーマンス・メトリックがアプリケーションのODLログに出力されます。
ODLとトレース(しきい値あり) -1に設定 0より大きい値n (秒)に設定 n秒より長く実行されているすべての問合せについてのパフォーマンス・メトリックがアプリケーションのODLログに出力されます。

n秒より長く実行されている問合せについての情報がtrace_report.logに出力されます。

しきい値なしでトレース - お薦めしません -1に設定 0に設定(またはまったく設定しない) 実行時間に関係なくすべての問合せについての情報がtrace_report.logに出力されます。

この構成はお薦めしません。これは、しきい値を使用してフィルタ処理しないとtrace_report.logが大きくなりすぎ、しきい値が小さすぎると問合せパフォーマンスに影響するためです。

trace_reportログは、<Domain Home>/servers/<Essbase-Managed-Server-Name>/logs/essbase/essbase/app/<application-name>/<cube-name>/trace_report.logにあります。

アプリケーションのODLログは、<Domain Home>/servers/<Essbase-Managed-Server-Name>/logs/essbase/essbase/app/<application-name>/<application-name>_ODL.logにあります。

ログ・ファイルの場所の詳細は、Essbaseプラットフォームでの環境の場所を参照してください。

異なる問合せトレース・オプションを使用するタイミング

QUERYTRACE構成設定は、問題が確認された場合に単一の問合せのデバッグのために設計されています。トレース・ログをキューブ・ディレクトリにquery_trace.txtとして出力し、このファイルは、デフォルトで、各問合せの実行前にクリアされます。パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があるため、QUERYTRACEは、長時間使用するためにアプリケーション構成で有効にしたままにしないでください。

TRACE_REPORT構成設定で提供する詳細は、QUERYTRACEよりも少なくなりますが、この構成設定は複数の同時問合せをトレースできます。TRACE_REPORTは、一定期間実行する多数の同時問合せについて情報を収集するために役立ちます。

dbname.cfg (キューブ・ディレクトリ内)でQUERYLOGパラメータを設定することで問合せロギングを有効にすると、キューブのユーザー問合せパラメータの追跡用に設計されています(XML形式)。