@CORRELATION

Essbaseの@CORRELATION計算関数は、2つのデータ・セット間の関係を計算します。

この関数は、2つの並列データ・セット(XrangeList1XrangeList2)間の相関係数を返します。相関係数は、2つのデータ・セット間の関係を決定します。

構文

@CORRELATION (SKIPNONE | SKIPMISSING | SKIPZERO | SKIPBOTH, XrangeList1, XrangeList2)

パラメータ

SKIPNONE

相関係数の計算中に、内容に関係なく、2つのデータ・セットで指定したすべてのセルを含めます。

SKIPMISSING

相関係数の計算中に、2つのデータ・セットからすべての#MISSING値を除外します。

SKIPZERO

相関係数の計算中に、2つのデータ・セットからすべてのゼロ(0)値を除外します。

SKIPBOTH

相関係数の計算中に、2つのデータ・セットからすべてのゼロ(0)値と#MISSING値を除外します。

XrangeList1

2つの並列データ・セットのうちの最初のデータ・セット。

有効なメンバー名、メンバー名のカンマ区切りリスト、ディメンション間メンバー、またはメンバー・セット関数か範囲関数(@XRANGEを含む)からの戻り値にできます。

XrangeListについて詳しくは、範囲リスト・パラメータ範囲と財務関数トピックで参照してください。

XrangeList2

2つの並列データ・セットのうちの2番目のデータ・セット。

有効なメンバー名、メンバー名のカンマ区切りリスト、ディメンション間メンバー、またはメンバー・セット関数か範囲関数(@XRANGEを含む)からの戻り値にできます。

ノート

  • @RANGE関数の使用に関して詳しくは、@RANGEを参照してください。XrangeListについて詳しくは、範囲リスト・パラメータ範囲と財務関数トピックで参照してください。

  • XrangeList1パラメータとXrangeList2パラメータには、同じ数のデータ・ポイントがある必要があります。2つのデータ・セットのデータ・ポイントの数が異なる場合、この関数は#MISSINGを返します。

  • この関数は、XrangeList1XrangeList2が(1)空の場合、(2)#MISSING値のみを含む場合、(3)標準偏差が0 (すべての値が定数)の場合、#MISSINGを返します。

  • この関数は、SKIPMISSINGまたはSKIPBOTHが指定されていないかぎり、#MISSING値をゼロ(0)値として扱います。XrangeList1内の値が#MISSINGであり、SKIPMISSINGが指定されている場合、XrangeList1の値に対応する値は#MISSINGとして扱われます。(つまり、計算前に両方の値が削除されます。)SKIPZEROとSKIPBOTHは同様に機能します。

  • この関数は-1から1までの値を返します。

  • メンバー・セット関数を使用してこの関数のメンバー・リストを生成する場合(@SIBLINGSなど)、正しい結果を保証するために、Essbaseが生成されたメンバー・リストをソートする順序を考慮します。詳しくは、使用するメンバー・セット関数のトピックを参照してください。

  • 相関係数の方程式は次のとおりです。


    相関係数の方程式。

次の例は、Sample Basicデータベースに基づいています。Measuresディメンションに追加のメンバーSales Correlが含まれていると見なします。この計算スクリプトは、メンバーのセット(Qtr1とQtr2の子のSales)の相関係数を計算します。計算スクリプトはJunで修正されるため、結果はSales Correl->Junに配置されます。

この例では、@RANGE関数を使用して、XrangeList1XrangeList2を生成します。

FIX(June)
"Sales Correl"=@CORRELATION(SKIPNONE,
@RANGE(Sales,@CHILDREN(Qtr1)),@RANGE(Sales,@CHILDREN(Qtr2)));
ENDFIX

この例では、次のレポートが作成されます:

             Colas     Actual    New York                         
               Sales       Sales Correl
               =====       ============
Jan             678             #MI
Feb             645             #MI
Mar             675             #MI
Apr             712             #MI
May             756             #MI
Jun             890        0.200368468

次の例では、YearディメンションがSample Basicに追加されていることを前提としています。データ・セットのディメンション間メンバーを使用して相関係数を計算します。

FIX(Product)
"Sales Correl" = @CORRELATION(SKIPNONE,@XRANGE("2011"->"Sep", "2012"->"Mar"),@XRANGE("2012"->"Sep", "2013"->"Mar"));
ENDFIX

前述の相関は、XrangeList1XrangeList2で指定した次の2つの多次元範囲にわたって計算されます。


2011->Sep
2011->Oct
2011->Nov
2011->Dec
2012->Jan
2012->Feb
2012->Mar

2012->Sep
2012->Oct
2012->Nov
2012->Dec
2013->Jan
2013->Feb
2013->Mar

関連項目

@RANGE