@PRIORS
Essbaseの@PRIORS計算関数は、範囲内のメンバー名から指定された前の距離にあるセル値を返します。空の値を無視するオプションがあります。
この関数は、#MISSING
、ゼロ、または#MISSING
とゼロの両方の値をスキップするオプションを指定して、mbrNameからn番目の前のセル・メンバーをXrangeListの順序で返します。他のすべてのディメンションは、現在のメンバーと同じメンバーと想定します。@PRIORSは、指定した範囲内でのみ機能します。
構文
@PRIORS(SKIPNONE | SKIPMISSING | SKIPZERO | SKIPBOTH mbrName[,n, XrangeList])
パラメータ
- SKIPNONE
-
内容に関係なく、順序で指定したすべてのセルが含まれます。
- SKIPMISSING
-
順序内のすべての
#MISSING
値を無視します。 - SKIPZERO
-
順序内のすべてのゼロ値を無視します。
- SKIPBOTH
-
順序内のすべての
#MISSING
とゼロ値を無視します。 - mbrName
-
すべての有効な単一メンバー名、または単一メンバーを返す関数。
- n
-
オプションの符号付き整数。nに負の値を使用すると、@NEXTS関数で一致する正の値を使用するのと同じ効果があります。nを指定しない場合、デフォルト値1が想定され、データベース・アウトラインでTimeとして設定されたディメンションの最下位レベルから1つ前のメンバーが返されます。
- XrangeList
-
メンバーの順次範囲を指定するオプションのパラメータ。範囲が指定されない場合、Essbaseは時間ディメンションのレベル0メンバーを使用します。
有効なメンバー名、メンバー名のカンマ区切りリスト、ディメンション間メンバー、またはメンバー・セット関数か範囲関数(@XRANGEを含む)からの戻り値にできます。
rangeListおよびXrangeListの詳細は、範囲リスト・パラメータを参照してください。
例
この例では、各月のPrev Inventoryは、前月のInventoryの値を取得し、#MISSING
とゼロの値を無視することによって導出されます。nが指定されていないため、デフォルトは1であり、範囲内の次の前のメンバーを提供します。また、XrangeListが指定されていないため、Timeとして設定されたディメンションのレベル0メンバーが使用されます(Jan、Feb、Marなど)。
"Prev Inventory" = @PRIORS(SKIPBOTH,Inventory);
次のレポートは、この例を示しています。
Jan Feb Mar Apr May Jun
=== === === === === ===
Inventory 1100 #MI 1000 1300 0 1400
Prev Inventory #MI 1100 1100 1000 1300 1300
次の例では、YearディメンションがSample Basicに追加されていることを前提としています。
FIX(East)
"Prev Sales" = @PRIORS(SKIPBOTH,Sales, 1, @XRANGE("2011"->"Sep", "2012"->"Mar"));
ENDFIX;
前述の計算は、XrangeListで指定した次の多次元範囲で実行されます。
2011->Sep
2011->Oct
2011->Nov
2011->Dec
2012->Jan
2012->Feb
2012->Mar
関連項目