データ・ブロック内のデータ・ストレージ
ブロック・ストレージ(BSO)キューブは、Essbaseがデータ値をデータ・ブロックに保管するため、そのように名前が付けられます。
Sample Basicデータベースでは、Year、MeasuresおよびScenarioディメンションは密で、ProductおよびMarketディメンションは疎です。次の図は、Sample Basicの標準ディメンションを含むアウトラインを示しています:
図19-1 Sample Basicの標準ディメンション

ノート:
Sample Basicには、5つの属性ディメンションも含まれています。これらのディメンションは疎(動的計算)であり、つまり、属性データはデータベースに保管されません。
Essbaseでは、ProductディメンションとMarketディメンションのメンバーの一意の組合せごとに、データ・ブロックが作成されます(その組合せに対して1つ以上のデータ値が存在する場合)。たとえば、100-10、New Yorkの組合せに対して1つのデータ・ブロックが作成されます。このデータ・ブロックには、100-10、New YorkのYear、MeasuresおよびScenarioの値がすべて含まれます。次のイメージは、Sample BasicのProductディメンションおよびMarketディメンションのアウトラインを示しています:
図19-2 Sample BasicのProductディメンションおよびMarketディメンション

Essbaseでは、メンバーの組合せはディメンション間演算子で示されます。ディメンション間演算子の記号は、-> (ハイフンと大なり記号)です。したがって、100-10、New Yorkは100-10 -> New Yorkと記述されます。
データ・ブロックは次の方法で分類できます。
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入力
入力ブロックは、ブロック内のセルにロードすることによって作成されます。少なくとも1つの疎メンバーが親レベルのメンバーである場合、(1)疎のレベル0メンバーの組合せ、または(2)疎の上位レベル・メンバーの組合せに対して入力ブロックを作成できます。入力ブロックはレベル0または上位レベルのブロックになります。
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非入力
非入力ブロックは、計算によって作成されます。たとえば、Sample Basicでは、疎の計算プロセスでEast -> Colaブロックが作成されます(つまり、このブロックは計算前は存在していません)。
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レベル0
レベル0のブロックは、すべての疎メンバーがレベル0メンバーである場合に、疎メンバーの組合せに対して作成されます。たとえば、Sample Basicでは、New York -> Colaはレベル0ブロックです。これは、New YorkとColaがそれぞれの疎ディメンションのレベル0メンバーであるためです。レベル0ブロックは、入力ブロックでも非入力ブロックでもかまいません。たとえば、レベル0の非入力ブロックは、データが親レベルでロードされてからレベル0まで割り当てられる割当てプロセスで作成されます。
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上位レベル
これらのブロックは、少なくとも1つの疎メンバーが親レベルのメンバーである場合に、疎メンバーの組合せに対して作成されます。上位レベル・ブロックは、入力ブロックでも非入力ブロックでもかまいません。