SET CLEARUPDATESTATUSの例
これらの例は、Essbaseブロック・ストレージ・キューブの高機能計算の計算スクリプトでSET CLEARUPDATESTATUSを使用する様々な方法を示しています。
例では、Sample Basicデータベースを使用するシナリオで、疎ディメンションがMarketおよびProductであるとします。New Yorkは、Marketディメンションのメンバーです。高機能計算はオンになっていて、これがデフォルトです。
図20-1 Sample Basicの標準ディメンション

例1: CLEARUPDATESTATUS AFTER
次の計算スクリプトでは、EssbaseはProductディメンションに沿って、New Yorkのダーティな親ブロックを検索します(たとえば、New York -> Colas)。
SET CLEARUPDATESTATUS AFTER;
FIX("New York")
CALC DIM(Product);
ENDFIX
AFTERパラメータで指定されているように、ダーティ・ブロックが計算され、クリーンとしてマークされます。
Essbaseでは、レベル0のブロックは計算されないため、そのブロックはクリーンとしてマークされません。
例2: CLEARUPDATESTATUS ONLY
次の計算スクリプトでは、EssbaseはProductディメンションに沿って、New Yorkのダーティな親ブロックを検索します(たとえば、New York -> Colas)。
SET CLEARUPDATESTATUS ONLY;
FIX("New York")
CALC DIM(Product);
ENDFIX
ONLYパラメータで指定されているように、ダーティ親ブロックはクリーンとしてマークされますが、計算されません。
Essbaseでは、レベル0のブロックは計算されないため、そのブロックはクリーンとしてマークされません。たとえば、New York -> 100-10がダーティの場合、このブロックはダーティのままです。
例3: CLEARUPDATESTATUS OFF
次の計算スクリプトでは、Essbaseはまずキューブ内のすべてのダーティ・ブロックを計算します。
SET CLEARUPDATESTATUS OFF;
CALC ALL;
CALC TWOPASS;
SET CLEARUPDATESTATUS ONLY;
CALC ALL;
OFFパラメータで指定されているように、計算済ブロックはダーティのままです。
Essbaseは、勘定科目ディメンションに沿って2つのパス・メンバーを計算します。データ・ブロックはダーティとしてマークされたままであるため、Essbaseでそのデータ・ブロックが再計算されます。ここでも計算済データ・ブロックはクリーンとしてマークされません。
次に、Essbaseで、データベース内のすべてのダーティ・ブロックが検索され、ONLYパラメータで指定されているとおりにクリーンとしてマークされます。
最後のCALC ALLコマンドによって計算されるブロックは、すべてクリーンとしてマークされるため、これ以上計算されません。