2パス計算プロパティ

一部のブロック・ストレージEssbaseアプリケーションのパフォーマンスを向上させるために、勘定科目ディメンション・メンバーを2パスとしてタグ付けできます。

ノート:

ハイブリッド・モード・キューブでは、2パス計算を使用しないでください。解決順序のみを使用します。

デフォルトでは、アウトラインは、Essbaseによってボトムアップで計算されます。つまり、最初に子の値が計算され、その後に親の値が計算されます。ただし、子の値が親の値またはアウトラインの他のメンバーの値に基づいていないことがあります。このようなメンバーの正しい値を取得するために、Essbaseでは最初にアウトラインを計算してから、他のメンバーの計算済の値に依存するメンバーを再計算します。アウトラインの2回目のパスで計算されるメンバーは、2パス計算と呼ばれます。

たとえば、売上とマージンの比率を計算する場合、Essbaseは、売上を含む子に基づく親メンバーであるマージンを最初に計算する必要があります。計算したばかりのマージンの値に基づいて比率が計算されるようにするために、マージン%比率メンバーを2パス計算としてタグ付けします。Essbaseではデータベースが1回計算されてから、比率メンバーが再度計算されます。この計算によって、正確な結果が得られます。

2パス計算は属性以外のメンバーに付与できるプロパティですが、次のメンバーでのみ機能します。

  • 勘定科目ディメンション・メンバー

  • 動的計算メンバー

2パス計算を他のメンバーに割り当てた場合、Essbaseによって無視されます。

参照

2パス計算

2パス計算プロパティの設定

ボトムアップ計算とトップダウン計算