Essbase 11g On-Premisesアプリケーションの移行

11g LCMエクスポート・ユーティリティを使用すると、バージョン11.1.2.3.0nn、11.1.2.4.0nn、11.1.2.4.5nnまたは12.2.1からアプリケーションをエクスポートできます。それらは、CLIユーティリティを使用してターゲット・バージョンにインポートできます。LCMImportをEssbaseの「ジョブ」タブから実行して、アプリケーションをインポートすることもできます。

次に、11gから移行する場合のワークフローを示します。
  1. 11g LCMエクスポート・ユーティリティのダウンロード: Essbase Webインタフェースで、「コンソール」をクリックし、コマンド・ライン・ツールを展開して、11g LCMエクスポート・ユーティリティ(EssbaseLCMUtility.zip)をダウンロードします。Enterprise Performance Management (EPM)のロールをエクスポートするには、ダウンロードしたユーティリティをEssbase 11g On-Premiseまたは12.2.1のインストールと同じマシン上にコピーして実行する必要があります。
  2. エクスポート・パラメータの設定: –exportepmrolesオプションが有効な場合は、LCMエクスポートの実行前に、次のパラメータを設定する必要があります。
    • Linuxの場合:
      export EPM_ORACLE_HOME=/scratch/Oracle/Middleware/EPMSystem11R1
      export EPM_ORACLE_INSTANCE=/scratch/Oracle/Middleware/user_projects/epmsystem1
    • Windowsの場合:
      set EPM_ORACLE_HOME=C:\Oracle\Middleware\EPMSystem11R1
      set EPM_ORACLE_INSTANCE=C:\Oracle\Middleware\user_projects\epmsystem1
  3. 11g LCMエクスポート・ユーティリティの設定: ユーティリティの実行前に、shellターミナルで環境変数EPM_ORACLE_HOMEとEPM_ORACLE_INSTANCEを設定してエクスポートする必要があります。これらの変数は、ソースのEPM 11g環境で使用していたものと同じにする必要があります。詳細については、ミドルウェア・ホーム、EPM OracleホームおよびEPM Oracleインスタンスについてを参照してください。また、解凍したダウンロード済ファイルで、ユーティリティを実行するプラットフォームに基づいてEssbaseLCM.bat (Windows)またはEssbaseLCM.sh (Linux)も実行します。11gエクスポート・ユーティリティのオプションに関する項も参照してください。
  4. /tmpディレクトリの確認: tmpディレクトリの場所を変更する必要がある場合があります。それがいっぱいの場合は、11g LCMエクスポート・ユーティリティが失敗する可能性があります。
  5. エクスポートの実行: 非Unicodeのブロック・ストレージ・アプリケーションをエクスポートする場合は、LCMのエクスポート・コマンドで-converttoutf8オプションを使用します。Unicode以外の集約ストレージ・アプリケーションをエクスポートする場合は、非Unicode集約ストレージ・キューブ・アプリケーションのUnicodeモードへの変換に関する項に示したステップを使用して手動で変換します。
    LCMのエクスポート構文: コマンド・プロンプトで次のコマンド構文を入力して1つ以上のアプリケーションをzipファイルにエクスポートします:
    EssbaseLCM.bat|.sh export -server essbasehost:port -user username -password password -application
          appname -zipfile zipfilename [-nodata] [-include-server-level] [-converttoutf8] [-forceutf8]
          [-generateartifactlist] [-exportepmroles] [-allApp] [-exportdata]
              [-cube] [-filetype] [-partitions] [-filters]

    次のオプションを指定します。

    -exportepmroles: (オプション) Enterprise Performance Management (EPM)のロールをエクスポートします。

    -include-server-level: (オプション)サーバーレベルの置換変数やサーバーレベルのロールなど、サーバーレベルのアーティファクトを含めます。

    -generateartifactlist: (オプション)アーティファクトのリストを生成します。

    例:

    EssbaseLCM.sh export -server localhost:1423 -user admin -password password -application Sample -zipfile Sample.zip -include-server-level -exportepmroles -generateartifactlist

    これにより、追加のアーティファクト(ユーザーとグループのサーバーレベルのロール、アプリケーションレベルのロール、計算、フィルタ・アソシエーション)がエクスポートされます。

  6. インポートの実行: 1つ以上のアプリケーションをインポートするには、Essbaseコマンドライン・インタフェース・ユーティリティ(CLI)を使用して.zipファイルをターゲット・アプリケーションにアップロードします。
    CLIのlcmimportコマンドの構文は次のとおりです。
    lcmImport [-verbose] -zipfilename filename [-overwrite] [-targetappName targetApplicationName] [-artifactlist artifactList]
    LcmImport: キューブ・ファイルの復元を参照してください。
    ソース・アプリケーションまたはデータベースとターゲット・アプリケーションまたはデータベース間でソースにパーティションが存在する場合、ターゲットのパーティションのみがファイル・システムにエクスポートされます。移行するキューブ間にパーティションがある場合は、データ・ターゲットの前にデータ・ソースをインポートする必要があります。そうしないと、パーティションの定義が復元されない可能性があります。
    ロールは、ユーザーがOracle Identity Cloud Serviceで使用可能な場合にのみ設定されます。デフォルトのロール・マッピングは、11g LCMエクスポート・ユーティリティに付属のCSSMappings.xmlでマッピングを変更することで上書きできます。
  7. フェデレーテッド・パーティションは移行されないため、アプリケーションおよびキューブを別のサーバーまたはバージョンに移動する場合は、フェデレーテッド・パーティションを削除してから新しい環境で再作成する必要があります。フェデレーテッド・キューブのメンテナンスおよびトラブルシューティングを参照してください。
  8. 集約ストレージのアウトライン・バージョンのアップグレード: 集約ストレージ・アプリケーションをインポートした後は、ESSCMDQを使用してアウトラインを更新する必要があります。集約ストレージ・キューブのアウトライン・バージョンのアップグレードを参照してください。
  9. 確認: Essbase Webインタフェースにログインし、「アプリケーション」ページでアプリケーションとキューブを確認します。