繰返しメンバーの表示と抑制

アド・ホック・グリッドでディメンションをスタックしている場合は、繰返しメンバーの表示と抑制を切り替えられます。

クラウド・データ・ソース・タイプ: Oracle Analytics Cloud - Essbase

オンプレミス・データ・ソース・タイプ: Oracle Essbase

このトピックでは、「オプション」ダイアログ・ボックス、「データ・オプション」タブ、「行の抑制」グループでの「繰返しメンバー」オプションの使用について説明します。このオプションはEssbaseデータ・ソースにのみ適用されます。「行の抑制」グループと「列の抑制」グループで他のデータ抑制オプションを使用するには、データ・オプションを参照してください。

アド・ホック・グリッドで積上げディメンションを操作する場合に、繰返しメンバーの抑制オプションが選択されていると、Essbase「近因原則」を使用して、抑制されたメンバー・ラベルを次の行のラベルよりも上に移動し、最初の列ディメンションに到達するまでこれを行います。近因原則では、繰返しメンバーが抑制されるときに、Essbaseがスタックしたディメンションを行単位で比較します。繰り返されず、抑制されないメンバーは、前の行の最も近い抑制されたメンバーにまとめられます。Essbaseはどのメンバーがクエリー対象かを判断し、その結果に応じてデータを取得できます。

次のシナリオは、近因原則が実際どのように働くかを示したものです。

Sample Basicデータベースを使用して、「アド・ホック分析」オプションを選択します。Measures、Product、Market、Scenario、Yearの各ディメンションが、図6-15に示すようにワークシート上に取得されます。

図6-15 初期状態のSample Basicアド・ホック分析グリッド


ワークシート上に最初に取得されるメンバー。ProductがセルB1、MarketがC1、ScenarioがD1、MeasureがB2、YearがA3に取得されます

ディメンションを並べ替え、図6-16のように、3つの「積上げ」ディメンションと2つのディメンションが横に並ぶようにします。

図6-16 ディメンションを積上げ構成に配置したSample Basicグリッド


ディメンションを再度並べ替え、MeasuresをC1、MarketをC2、ScenarioをC3、ProductをA4、YearをB4に配置します

デフォルトでは、「オプション」ダイアログ・ボックスの「データ」タブでは、「行の抑制」グループの「繰返しメンバー」オプションはクリアされています。ProductメンバーとYearメンバーにズーム・インし、次にMarketディメンションとScenarioディメンションにズーム・インします。結果として表示されるグリッドは、図6-17のようになります。

図6-17 「繰返しメンバー」オプション選択前にグリッドのディメンションにズーム・インした状態


前の節で説明したズーム・イン操作後のグリッド。

ノート:

見やすくするため、SouthメンバーとCentralメンバーは図6-17図6-18のグリッドから削除されています。

ここで、Smart Viewリボン「オプション」を選択し、「データ」タブを選択します。「行の抑制」グループで、「繰返しメンバー」オプションを選択します。次にシートをリフレッシュします。結果として表示されるグリッドは、図6-18のようになります。行1と行2のそれぞれの列ディメンションに抑制された繰返しメンバーが存在しますが、メンバー・ラベルは次の行のラベルの上に集約されています。

列C、D、E、F、GのデータはEastメンバーに属し、列H、I、J、K、LのデータはWestメンバーに属します。近因原則を使用すると、列GのScenarioはEastに属します。これは、Eastメンバーからの列が2つだけであるのに対して、Westメンバーからの列が3つあるためです。

Measuresディメンションのラベルがグリッド全体に適用されます。

図6-18 「繰返しメンバー」オプションの選択後にリフレッシュされたグリッド


前の段落で説明したオプションを設定し、リフレッシュした後のグリッド