EPM CloudでのSmart Viewの動作オプション

管理者は、WebインタフェースでOracle Smart View for Officeの動作に影響するオプションを設定できます。

データ・ソース・タイプ: PlanningPlanning ModulesFinancial Consolidation and CloseTax Reporting

Smart Viewの動作に影響するオプションは次のとおりです。

これらのオプションの設定に関する説明は、対象のビジネス・プロセスの管理ドキュメントを参照してください。たとえば、Planningの場合は、指定可能なアプリケーションおよびシステムの設定に関する項を参照してください。

また、次のトピックの情報も参照してください。

抑制モード

「オプション」ダイアログの「データ・オプション」タブで行と列またはその両方に「データなし/欠落」「ゼロ」の抑制オプションが選択されている場合、管理者は、Webアプリケーションで「抑制モード」設定を使用して抑制動作を変更できます。

Webアプリケーションの「抑制モード」のオプションは次のとおりです。

  • 欠落した値のみを抑制: 「データなし/欠落」が含まれている行と列またはそのどちらかを抑制します。

    たとえば、Smart View「データなし/欠落」「ゼロ」の両方の抑制オプションが行に選択されている場合は、行に「ゼロ」と「欠落」ラベルの両方が含まれていると、その行は表示されます。つまり、その行は抑制されません。行に「欠落」ラベルのみが含まれている場合、その行は抑制されます。つまり、その行は表示されません

    「欠落した値のみを抑制」オプションは、以前は「レガシー」と呼ばれていました。

  • 欠落を抑制したらゼロも抑制: すべて「データなし/欠落」またはすべて「ゼロか、その両方の組合せが含まれる行と列またはそのどちらかを抑制します。

    たとえば、Smart View「データなし/欠落」「ゼロ」の両方の抑制オプションが列に選択されている場合、列にゼロと「欠落」ラベルの両方が含まれると、その列は抑制されます。つまり、その列は表示されません。ゼロのみが含まれる列と、「欠落」ラベルのみが含まれる列も抑制されます。つまり、そうした列は表示されません

    「欠落を抑制したらゼロも抑制」オプションは、以前は「標準」と呼ばれていました。

Smart Viewで選択できる抑制オプションの全般的な説明は、「データ・オプション」を参照してください。

Smart Viewアド・ホック動作

Webアプリケーションの場合、管理者は「Smart Viewアド・ホック動作」オプションを使用してSmart Viewのアド・ホック拡張機能と拡張動作を有効にするように選択できます。

Webアプリケーションでは、次の「Smart Viewアド・ホック動作」オプションを使用できます。

  • ネイティブ(デフォルト) - 拡張アド・ホック機能を有効化しません。

  • 標準 - 拡張アド・ホック機能を有効にします。

拡張アド・ホックの機能および動作は次のとおりです。

  • グリッド内のPOV - POVメンバーは、POVツールバー内ではなくグリッド上に配置されます。

    セルベースのPOVを使用したメンバーの選択」を参照してください。

  • データの送信: Smart Viewリボンにあるデフォルトの「データの送信」ボタンを使用すると、「スマート・リスト」の値、「テキスト」の値および明示的に変更された(ダーティになった)すべてのデータ・セルを含めて、グリッド内のすべてのセルが送信されます。送信操作が完了すると、グリッド全体がリフレッシュされます。

    グリッドがリフレッシュされていない状態になっている場合、Smart Viewはリフレッシュ操作なしでデータの送信を実行しようとします。

    リフレッシュなしのデータの送信」を参照してください。

  • フリーフォームのサポート - グリッド内の任意の場所の空の列と行、および別名表の変更をサポートします。また、削除されたメンバーがリフレッシュ時にグリッドに返されるメンバーの自動リフレッシュもサポートします。

    フリーフォーム・モードを参照してください。

  • アド・ホック・グリッドの保存: 「アド・ホック・グリッドの保存」コマンドが有効化され、アド・ホック・グリッドを保存できるようになります。ただし、「フォーマットの送信」オプションはまだ使用できません。

    フォームとしてのアド・ホック・グリッドの保存」を参照してください。

  • 複数グリッド・アド・ホック - 同じExcelワークシート上の複数のアド・ホック・グリッドをサポートします。複数グリッド・アド・ホックを使用すると、シート上の任意のグリッドからデータを送信できます。集約ストレージ・キューブとブロック・ストレージ・キューブに基づくグリッドは、同じシート上でサポートされます。各グリッドは独立しています。たとえば、必要に応じて、シート上の1つのグリッドに対してのみ、別名表を変更できます。

    EPM Cloudでの複数グリッド・ワークシートの操作」を参照してください。

「アド・ホック動作」オプションが「標準」に設定されていると、次の機能がサポートされなくなります。

  • スマート・フォームの作成

  • 標準モードでネイティブ・モード・グリッドを開く/ネイティブ・モードで標準モード・グリッドを開く(「Smart Viewアド・ホック動作の設定および保存済のアド・ホック・グリッド」を参照)

  • 複数のセルの選択での「選択項目のみ保持」や「選択項目のみ削除」などのアド・ホック機能

  • HSACTIVEはプライベート接続の使用時のみ複数グリッド・シートでサポートされます。共有接続を使用した複数グリッド・シートではHSACTIVEはサポートされません

  • 兄弟、同一世代または式でのズーム・イン

  • 複数グリッドのシートでは式の保持が無効化されています

Smart Viewアド・ホック動作の設定および保存済のアド・ホック・グリッド

アプリケーションの「Smart Viewアド・ホック動作」オプション設定は、ユーザーが開いて操作できる保存済アド・ホック・グリッドに影響します。

管理者が「Smart Viewアド・ホック動作」オプション設定を「ネイティブ」「標準」の間で切り替えたときに、どちらかのモードで構築および保存されたアド・ホック・グリッドは、次の表に示す制限付きで開くことができます。

作成時および保存時のSmart Viewアド・ホック動作モード オープン時およびリフレッシュ時のSmart Viewアド・ホック動作モード サポート
標準 標準 あり
標準 ネイティブ なし
ネイティブ 標準 あり
ネイティブ ネイティブ あり

たとえば次のようになります:

  • 「Smart Viewアド・ホック動作」オプションが「標準」に設定されている場合、ユーザーは、サービスが「標準」または「ネイティブ」に設定されていたときに作成した保存済のアド・ホック・グリッドを開いてリフレッシュできます。

  • 「Smart Viewアド・ホック動作」オプションが「ネイティブ」に設定されている場合、ユーザーは、サービスが「ネイティブ」に設定されていたときに作成した保存済のアド・ホック・グリッドのみを開いてリフレッシュできます。

    「Smart Viewアド・ホック動作」オプションが「標準」に設定されていたときに作成したグリッドをユーザーが開いてリフレッシュしようとすると、エラー・メッセージが表示されます。「Smart Viewアド・ホック動作」オプションが「ネイティブ」に設定されているときに作成したアド・ホック・グリッドを開いてリフレッシュする場合は、「Smart Viewアド・ホック動作」オプションが「ネイティブ」に設定されていることを確認してください。

管理者: サービスのアプリケーション構成オプション・ページで、「Smart Viewアド・ホック動作」オプションを設定してください。詳細は、サービスの管理ドキュメントを参照してください。

Smart Viewアド・ホック動作の設定および有効なメンバーへの非管理アクセス

アド・ホック・グリッドが「標準」モードの場合は、非管理ユーザーに有効なメンバーへのアクセス権がないと、このメンバーがコメントとして処理され、リフレッシュ時にデータが表示されません。非管理ユーザーは、自分がアクセスできないメンバーとコメントを区別できなくなります。

1行に複数のディメンションがある次のシナリオについて考えます。C1はコメントまたは非管理ユーザーがアクセスできないメンバーであるとします。

  1. C1は、最も内側の行ディメンションの場所に配置されています。M1とM2は、非管理ユーザーがアクセスできる実際の有効なメンバーです。M1とM2は、C1と同じ行に配置されています。リフレッシュ後に、有効なメンバーは削除されます。次に例を示します。

    行ディメンション:

    M1          M2          C1

    リフレッシュ後

    Blank       Blank       C1

  2. C1は、最も内側のディメンションの場所に配置されていません。そのかわりに、有効なメンバーM3が、この行の最も内側の場所に配置されています。コメントC1は、リフレッシュ時に削除され、そのディメンションで以前の最上位の有効なメンバーに置き換えられます。次に例を示します。

    行ディメンション:

    M1          M2          M3

    M1          C1          M4

    リフレッシュ後

    M1          M2          M3

    M1          M2          M4

このアプローチは、ユーザーの混乱を招く可能性のある、同じ行に有効なメンバーとコメントが混在することを回避するために役立ちます。

次の点に注意してください。

  • 行が完全に空白のセルとコメントで構成されている場合、その行はリフレッシュ時に変更されません。

  • 最初の行または列は、グリッドの境界を制御するため特別なケースになります。その行または列でのメンバーやコメントの組合せによっては、無効なグリッドに関するメッセージが表示される場合があります。これは意図的なものです。

Smart Viewアド・ホック動作の設定およびメンバー選択

Smart Viewでは、「標準」モード・アプリケーション(20.09以降)に接続しているときに、「メンバー選択」を起動したディメンションまたはメンバーは、そのダイアログ内に選択されたディメンションとして表示されます。「標準」モードでは、グリッド上の別のディメンションまたはメンバーを選択して、「メンバー選択」を起動する前にグリッドをリフレッシュする必要はありません。選択されたディメンションは、デフォルトで「メンバー選択」に表示されます。

Smart Viewアド・ホック動作の設定および行/列抑制オプション

「標準」モードでは、Smart Viewの「オプション」ダイアログにある特定の行および列の抑制オプションがサポートされません。ただし、そうしたオプションは選択可能な状態でダイアログに表示されています。

  • 「標準」モードではサポートされない「行の抑制」のオプション:

    • アクセス権なし

    • 無効

    • アンダースコア文字

  • 「標準」モードではサポートされない「列の抑制」のオプション:

    • データなし / 欠落

    • ゼロ

    • アクセス権なし

ノート:

行または列に「アクセス権なし」抑制オプションを選択すると、次のエラー・メッセージがリフレッシュ時に表示されます。

「アクセス権なし」の抑制オプションはサポートされていません。