2 Oracle CloudでのOracle Analytics Serverのデプロイ

Oracle Analytics ServerOracle Cloud Infrastructureにデプロイする方法について見ていきます。

始める前に

Oracle Analytics ServerOracle Cloudにデプロイする前に、様々な前提条件タスクを完了する必要があり、Oracleでは、クイックデプロイメント・プロセスに必要なメタデータのリストを収集することをお薦めします。Oracleには、デプロイメントの計画に役立つチェックリストがあります。

Oracle CloudでのOracle Analytics Serverのサブスクライブ

Oracle Analytics Server - UCM (Universal Credits)をOracle Cloud Infrastructureにデプロイするには、アクティブなOracle Cloudアカウント(Pay As You Goまたは年次ユニバーサル・クレジット)が必要です。ユーザーにはUCM (Universal Credits)レートが請求されます。

Oracle Analytics ServerのOracle Middlewareオンプレミス・ライセンスがある場合は、このライセンスを使用して、Oracle Analytics Server - BYOL (Bring Your Own License)をデプロイできます。アクティブなOracle Cloudアカウントも必要です。

Oracle Cloud Infrastructureでのポリシーの設定

Oracle Cloud Infrastructureでは、ポリシーを使用してテナンシ内のリソースへのアクセスを制御します。

Oracle Cloud InfrastructureのコンパートメントにOracle Analytics Serverをデプロイする前に、テナント管理者が、ユーザー(および他のユーザー)が特定のコンパートメント内の次のリソースにアクセスまたは作成できるようにするポリシーを設定する必要があります。

  • マーケットプレイス・アプリケーション
  • コンピュート・インスタンス
  • ネットワークVPNとサブネット
  • Oracle Analytics Serverスキーマを格納するためのデータベース
  • リソース・マネージャのスタックとジョブ
  1. Oracle Cloud Infrastructureコンソールで、左上隅にある ナビゲーション・メニュー・アイコン をクリックします。
  2. 「アイデンティティとセキュリティ」をクリックします。「アイデンティティ」にある「ポリシー」を選択します
  3. ルート・コンパートメントを選択して、「ポリシーの作成」をクリックします。

組織に適したポリシーを設定します。次に、ポリシー・テンプレートの例を示します。各行はポリシー・ステートメントです。

allow group mygroup_name to read compartments in tenancy
allow group mygroup_name to manage instance-family in compartment mycompartment_name
allow group mygroup_name to use virtual-network-family in compartment mycompartment_name
allow group mygroup_name to manage orm-family in compartment mycompartment_name

Oracle CloudOracle Analytics Serverをデプロイするためのユーザーの設定

Oracle Cloudサービスのオーダーをアクティブ化すると、クラウド・アカウント管理者ロールが取得されます。このロールにより、Oracle Cloud Infrastructureの完全な管理権限が付与されるため、Oracle Analytics Serverのすべての設定などを完了できます。この職責を委任する必要はありませんが、必要に応じて、Oracle Analytics Serverコンピュート・インスタンスをデプロイまたは管理する権限を別のユーザーに付与できます。

Oracle Cloud Infrastructureでは、IAMセキュリティ・ポリシーを使用して権限を付与します。最初にユーザーをグループに追加し、次に特定のコンパートメントまたはテナンシ(テナンシ内の任意のコンパートメント)でOracle Analytics Serverをデプロイまたは管理するグループ権限を付与するセキュリティ・ポリシーを作成する必要があります。たとえば、次のいずれかのようなポリシー・ステートメントを作成します。

allow group MyOASAdminGroup to manage all-resources in tenancy

allow group MyOASAdminGroup to manage all-resources in compartment MyOracleAnalyticsServer

セキュリティ・ポリシー・ステートメントを作成する方法の詳細は、Oracle Cloud Infrastructureでのポリシーの設定を参照してください。

コンパートメントの作成

Oracle Cloud Infrastructureにサインアップすると、すべてのクラウド・リソースを保持するルート・コンパートメントを含むテナンシが作成されます。次に、テナンシ内(ルート・コンパートメントの下)に追加のコンパートメントを作成し、対応するポリシーを作成して各コンパートメント内のリソースへのアクセスを制御します。

Oracle Analytics ServerOracle Cloudにデプロイする前に、Oracleでは、Oracle Analytics Serverに関連付けられたすべてのリソースが属するコンパートメントを設定することをお薦めします。

たとえば、スタック、ネットワーク、データベースおよびOracle Analytics Serverリソースに個別のコンパートメントを設定できます。任意に選択できます。

コンパートメント Oracle Cloud Infrastructureリソース
ルート -
  • MyStacks

マーケットプレイス・スタック

Terraformスタック

  • MyNetwork

VCN、サブネットおよびその他のネットワーク・リソース

  • MyOracle_Analytics_Server

Oracle Analytics Serverをホストするコンピュート・インスタンス

  • MyOracle_Database

Oracle Analytics Serverで製品スキーマをホストするために使用するOracle Database

コンパートメントは、Oracle Cloud Infrastructure Identity and Access Management (IAM)で作成します。テナンシの設定およびコンパートメントの管理を参照してください。

ネットワーク・リソースの設定

ユーザーまたはネットワーク管理者は、開始する前に、Oracle Analytics Serverコンピュート・インスタンスの仮想クラウド・ネットワーク(VCN)およびサブネットを設定する必要があります。

サブネットはパブリックまたはプライベートにできます。プライベート・サブネットにOracle Analytics Serverをデプロイする場合は、管理アクセスを提供するための要塞コンピュート・インスタンスまたはロード・バランサを備えた個別のパブリック・サブネットを設定する必要があります。Oracle Cloud Infrastructureドキュメントのネットワーキングの概要に関する項を参照してください。

ユーザー(またはOracle Analytics Serverのデプロイを計画しているユーザー)に、使用するVCNおよびサブネットへのアクセスに必要なポリシーがあることを確認します。

VCNとサブネットの概要を参照してください。

Oracle Cloud Databaseの設定

Oracle Analytics Serverには、様々な必要なデータベース・スキーマをインストールできるOracle Cloudにデプロイされたデータベースへのアクセスが必要です。データベースは、Oracle Analytics Serverと同じリージョンにデプロイされ、Oracle Analytics Serverをデプロイする予定のVCNからアクセス可能である必要があります。Oracleデータベースのバージョンは、12.1、12.2、18以上または19以上である必要があります。

Oracle Cloud Marketplaceを使用してOracle CloudOracle Analytics Serverをデプロイする場合、使用するデータベースのデータベース接続文字列およびデータベース管理者資格証明を指定するよう求められます。データベースは、Oracle Cloud仮想マシンDBシステム上のプラガブル・データベース(PDB)である必要があります。ベア・メタルおよび仮想マシンDBシステムの概要に関する項を参照してください。

データベース接続文字列形式を使用する必要があります:<hostname or IP address>:<port>:<PDB_name>.<DB_domain>

例: oasdb.sub12345678901.oasvcn.oraclevcn.com:1512:OASDB1213_pdb1.sub12345678901.oasvcn.oraclevcn.com

ヒント:

Oracle Analytics Serverのデプロイメントをスムーズにするには、開始する前にデータベース接続とデータベース管理者資格証明をテストします。

製品スキーマ

Oracle Analytics Serverは、Oracle Cloud Databaseに複数のスキーマをインストールし、それを使用して様々な製品メタデータを格納します。

  • <YourSchemaPrefix>_BIPLATFORM - Oracle Analytics
  • <YourSchemaPrefix>_IAU - 監査サービス
  • <YourSchemaPrefix>_IAU_APPEND- 監査サービス追加
  • <YourSchemaPrefix>_IAU_VIEWER - 監査サービス・ビューア
  • <YourSchemaPrefix>_MDS - メタデータ・サービス
  • <YourSchemaPrefix>_OPSS - Oracle Platform Security Services
  • <YourSchemaPrefix>_STB - サービス表
  • <YourSchemaPrefix>_WLS - WebLogicサービス

コンピュート・シェイプとブート・ボリューム・サイズの計画

Oracle Analytics ServerOracle Cloudにデプロイする場合、様々なシナリオに適した幅広いコンピュート・シェイプが提供されます。コンピュート・サイズ(OCPUおよびメモリー)が大きいほど、処理能力は向上します。ブート・ボリューム・サイズを選択することもできます。使用するサイズが不明な場合は、営業チームに連絡してサイズ設定のガイドラインについて相談してください。

コンピュート・シェイプ

Oracle Analytics Serverは、アプリケーションに応じてOracle Compute Unit (OCPU)を多用できます。デプロイメントに最適なコンピュート・サイズを決定するには、同時発生のアクティビティを実行するアクティブなユーザーの数を考慮してください。

Oracle Analytics Serverでは、次のような様々なコンピュート・シェイプがサポートされます。

  • VM.Standard.2.*: デフォルトのシェイプはVM.Standard.2.1です。
  • VM.Standard.E4.FlexおよびVM.Standard.E3.Flex: これらの柔軟なシェイプでは、OCPUの数およびメモリーの量をカスタマイズできます。

使用可能なシェイプの正確なリストは、リージョンによって異なります。VM Standardシェイプ間の違いと、使用するシェイプの決定方法の詳細は、標準シェイプを参照してください。

ブート・ボリューム・サイズ

ブート・ボリュームには、コンピュート・インスタンスの起動に使用されるイメージが含まれます。ボリューム・パフォーマンスはボリューム・サイズにより異なります。Oracle Analytics Serverコンピュート・インスタンスのデフォルトのブート・ボリュームは400 GBで、これは使用可能な最小サイズです。この値は32768 GBまで増やすことができます。

ブート・ボリュームの概要に関する項を参照してください

SSHキーの生成

Secure Shell (SSH)接続を使用してOracle Cloud上のOracle Analytics Serverコンピュート・インスタンスにアクセスするには、SSH公開キーおよび対応する秘密キーを生成する必要があります。

Oracle Cloud Marketplaceを使用してOracle Analytics Serverをデプロイする場合、使用する予定の公開キーを指定するよう求められます。コマンドラインでのキー・ペアの作成に関する項を参照してください。

デプロイ前チェックリストの完了

デプロイメントを計画し、前提条件のタスクをすべて完了するようにするには、これと似たチェックリストを使用します。チェックリストには、クイックデプロイメント・プロセスに必要なすべての情報が含まれます。

マイ・デプロイメント・チェックリスト

必須情報
Oracle Cloud Infrastructure
ライセンス・タイプ(UCMまたはBYOL) ….….….….….….….….….….….….….….
テナンシ ….….….….….….….….….….….….….….
リージョン ….….….….….….….….….….….….….….
可用性ドメイン ….….….….….….….….….….….….….….

ネットワーク

Oracle Analytics Serverのコンピュート・インスタンスがデプロイされているサブネット

コンパートメント ….….….….….….….….….….….….….….
VPN ….….….….….….….….….….….….….….
サブネット ….….….….….….….….….….….….….….

データベース

Oracle Analytics ServerのスキーマがインストールされているOracle Cloudデータベース

接続文字列 ….….….….….….….….….….….….….….
データベース管理者のユーザー名 ….….….….….….….….….….….….….….
データベース管理者のパスワード ….….….….….….….….….….….….….….
Oracle Analytics Serverデータベース・スキーマの接頭辞 ….….….….….….….….….….….….….….
Oracle Analytics Serverデータベース・スキーマにアクセスするためのパスワード ….….….….….….….….….….….….….….

コンピュート・インスタンス

Oracle Analytics Serverがデプロイされているコンピュート・インスタンスに関する詳細

コンパートメント ….….….….….….….….….….….….….….
シェイプ

シェイプ: ….….….….….….….….….….….

OCPU: ….….….….….….….….….….….

メモリー: ….….….….….….….….….….

ブート・ボリューム ….….….….….….….….….….….….….….
SSHキー・ペア

公開キー: ….….….….….….….….……

秘密キーへのパス: ….….….….….…

Oracle Analytics Serverドメイン

Oracle Analytics Serverデプロイメントの管理者アクセス詳細

Analytics管理者のユーザー名 ….….….….….….….….….….….….….….
Analytics管理者のパスワード ….….….….….….….….….….….….….….

Oracle Cloud Marketplaceを使用したOracle Analytics Serverのデプロイ

Universal CreditsでOracle Cloudにサブスクライブする場合や、Oracle Analytics ServerのOracle Fusion Middlewareオンプレミス・ライセンスがある場合は、Oracle Cloud Marketplaceを使用してOracle CloudOracle Analytics Serverをデプロイできます。2つのクイックデプロイ・テンプレートを使用できます。OracleのUniversal Credits (UCM)またはBring Your Own License (BYOL)で、サブスクリプションに一致するものを選択します。

  1. 前提条件タスクを完了し、提供されたチェックリストに必要なすべての情報を記録します。始める前にを参照してください。
  2. Oracle Cloud Infrastructureコンソールにログインします。
    Oracle Analytics Serverをデプロイするために必要なすべてのセキュリティ・ポリシー、および前提条件のネットワークおよびデータベース・インフラストラクチャを含むコンパートメントへのアクセス権があることを確認します。
  3. Oracle Cloud Infrastructureコンソールで、左上隅にある ナビゲーション・メニュー・アイコン をクリックします。
  4. 「マーケットプレイス」をクリックします。「マーケットプレイス」で、「すべてのアプリケーション」をクリックします。
  5. Oracle Analytics Serverを検索します。
  6. Oracle Analytics Server - UCMまたはOracle Analytics Server - BYOLをクリックします。
  7. Oracle Analytics Serverのマーケットプレイス・ページで、デプロイするOracle Analytics Serverのバージョンを選択します。
  8. スタックをデプロイして実行するコンパートメントを選択します。たとえば、MyStacksです。
    ここにOracle Resource Manager (ORM)スタックおよびジョブを格納します。
  9. オラクル社標準の条件および規制を確認し、オラクル社標準の条件および規制を確認した上でこれに同意しますを選択します。
  10. 「スタックの起動」をクリックします。
  11. 「スタックの作成」ページで、スタックの詳細を入力します。
    1. Oracle Analytics Serverスタックの名前を入力します。たとえば、My-OAS-Marketplace-Stackです。
    2. 独自の説明を追加するか、デフォルトのままにします。たとえば、Stack to install Oracle Analytics Server on my TEST compute instanceです。
    3. テナンシ内のリソースを整理してトラッキングするタグを追加します。
    4. 「次へ」をクリックします。
  12. Oracle Analytics Server Computeインスタンスで、Oracle Analytics Serverをデプロイするコンピュート・インスタンスの値を設定します。
    • 「表示名」 - コンピュート・インスタンスの名前を入力します。たとえば、MyTestOASです。
    • 「ターゲット・コンパートメント」 - このスタックによって生成されるOracle Analytics Serverコンピュート・インスタンスをデプロイするコンパートメントを選択します。たとえば、MyOracle_Analytics_Serverです。

      Oracle Analytics Serverで別のコンパートメントにあるリソースを使用する場合は、それらにアクセスするために必要なポリシーがあることを確認してください。たとえば、使用する予定のVCN、サブネットおよびデータベースです。

    • 「可用性ドメイン」 - コンピュート・インスタンスを作成するドメインを選択します。テナンシに複数の可用性ドメインがある場合にのみ必要です。
    • 「シェイプ」 - コンピュート・インスタンスのシェイプを選択します。

      フレキシブル・シェイプを選択した場合は、コンピュート・インスタンスに必要なOCPUの数およびメモリーの量(GB)を指定できます。

      「OCPU」 - 1から64の値を入力します。デフォルトは1 OCPUです。

      「メモリー」 - 1から1024 GBの間の値を入力します。デフォルトは15GBです。

    • 「ブート・ボリューム・サイズ」 - ブート・ボリュームのサイズ(GB)を選択します。最小ボリュームは400 GBです。
    • 「SSH公開キー」 - 公開SSHキー・ファイルを参照して選択するか、コンピュート・インスタンスにアクセスするために作成したSSHキーの値を貼り付けます。
  13. 「ネットワーク構成」で、Oracle Analytics Serverのコンピュート・インスタンスをデプロイするネットワークを選択します。
    • 「コンパートメント」 - 使用する仮想クラウド・ネットワーク(VCN)を含むコンパートメントを選択します。たとえば、MyNetworkです。
    • 「仮想クラウド・ネットワーク」 - コンピュート・インスタンスを作成する仮想クラウド・ネットワーク(VCN)を選択します。
    • 「サブネット」 - コンピュート・インスタンスのサブネットを選択します。

      ノート:

      プライベート・サブネットを選択する場合は、コンピュート・インスタンスへの管理アクセスを提供するために、別のパブリック・サブネットと要塞コンピュート・インスタンス(またはロード・バランサ)を設定する必要があります。ネットワーク・リソースの設定を参照してください。
    • 「パブリックIPアドレスの割当て」 -コンピュート・インスタンスのパブリックIPアドレスを生成します。パブリック・サブネットを選択した場合にのみ適用できます。サブネットがプライベートの場合は、このオプションを選択しないでください。

    必要なコンパートメント、VCNまたはサブネットが表示されない場合は、必要な権限があることを確認してください。

  14. Oracle Analytics Serverドメイン構成で、Oracle Analytics Serverドメインの作成を選択し、Oracle Analytics Serverドメイン構成の詳細を指定します。

    ノート:

    既存のOracle Analytics Serverデプロイメントをスケール・アウトするための追加のOracle Analytics Serverコンピュート・インスタンスを作成する場合は、Oracle Analytics Serverドメインの作成を選択しないでください。
    • Analytics管理者のユーザー名 - Oracle Analytics Serverを管理するユーザーの名前。これは新規ユーザーであるため、任意の適切なユーザー名を入力できます。たとえば、myoasadminです。
    • Analytics管理者のパスワード - Oracle Analytics Server管理者のパスワード。これは新しいパスワードであるため、適切なパスワードを入力します。パスワードは8文字以上で、英数字、アンダースコア(_)、ドル記号($)またはポンド記号(#)のみを含める必要があります。
    • 「データベース接続文字列」 - Oracle Analytics Server製品スキーマを格納するために使用するデータベースの接続文字列。データベースは、Oracle Cloud仮想マシンDBシステム上のプラガブル・データベース(PDB)である必要があります。次の形式を使用します: <hostname or IP address>:<port>:<PDB_name>.<DB_domain>

      例: oasdb.sub12345678901.oasvcn.oraclevcn.com:1512:OASDB1213_pdb1.sub12345678901.oasvcn.oraclevcn.com

    • 「データベース管理者ユーザー名」 - データベース管理権限を持つ既存ユーザーの名前。たとえば、myoasdbaです。
    • 「データベース管理者のパスワード」 - データベース管理権限を持つユーザーのパスワード。
    • データベース・スキーマの接頭辞 - Oracle Analytics Server用に作成された各データベース・スキーマの名前に追加される接頭辞。たとえば、MyOASです。
    • データベース・スキーマのパスワード - Oracle Analytics Serverで使用されるデータベース・スキーマにアクセスするためのパスワード。これは新しいパスワードであるため、適切な値を入力できます。パスワードは8文字以上で、英数字、アンダースコア(_)、ドル記号($)またはポンド記号(#)のみを含める必要があります。

    ヒント:

    Oracle Analytics Serverのデプロイメントをスムーズにするには、スタックを作成する前にデータベース接続とデータベース管理者資格証明をテストします。
  15. 「次へ」をクリックします。
  16. コンピュート・インスタンスに指定した情報を確認します。
  17. 「適用の実行」が選択されていることを確認し、「作成」をクリックします。

    「ジョブ詳細」ページで進捗状況を監視します。スタック・ジョブが終了すると、状態は「進行中」から「成功」に変わります。

    ドメインの作成および構成を選択した場合はプロセスの完了に約30分~40分かかり、スタック・ジョブが終了した直後にバックグラウンドで始まります。正確な時間は、ネットワークとデータベースの現在の負荷など、複数の要因によって異なります。

  18. デプロイメント・プロセスを追跡するには、SSHを使用してコンピュート・インスタンスに接続し、/tmpディレクトリ(oas_install.logおよびcreate_domain.log)でデプロイメント・ログを監視します。Oracle Analytics Serverを使用する準備ができたら、ファイル/tmp/oas_install.finishが表示されます。
  19. 「ジョブ詳細」ページで、「ジョブ・リソース」をクリックして、スタックによって生成されたコンピュート・インスタンス(oci_core_instance)にアクセスします。

    後でこのページが必要な可能性があるため、コンピュート・インスタンスの名前をクリックして詳細に移動し、このページをブックマークします。

    oas_oc_stack_resources.jpgの説明が続きます
    図oas_oc_stack_resources.jpgの説明

  20. 「ジョブ詳細」ページで、「出力」をクリックして、コンピュート・インスタンスに割り当てられたパブリックIPアドレスを表示します(存在する場合)。

    使用可能な場合は、パブリックIPアドレスをコピーします。パブリックIPを使用してサインインし、Oracle Analytics Serverデプロイメントを確認できます。Oracle Analytics Serverへのサインインおよび検証を参照してください。

    oas_oc_ip_sj_output.jpgの説明が続きます
    図oas_oc_ip_sj_output.jpgの説明

  21. 「ジョブ詳細」ページで、「状態の表示」をクリックして、このスタックのTerraform状態ファイルを確認します。

    リソース・マネージャでは、スタックのTerraform状態ファイル(.tfstate)がJSON形式で格納されます。このファイルは、スタックのリソースを構成にマップし、リソースの依存関係などの必須の構成メタデータを保持します。スタックの状態を表示するにはの項も参照してください。

    Terraform状態ファイルには、ドメイン作成フェーズに指定したパスワードを含め、指定したすべてのデータが含まれます。このジョブへのアクセス権を持つすべてのユーザーがこれらのパスワードを表示できないようにするには、ドメインの作成をスキップする必要があります。かわりに、ドメインを作成するために必要なすべての情報をコンピュート・インスタンスのファイルに追加し、提供されているスクリプトを使用してドメインを手動で作成できます。

デプロイメント後タスクの完了

Oracle Marketplaceを使用してOracle Cloud InfrastructureにOracle Analytics Serverをデプロイした後、次のタスクを完了します。

Oracle Analytics Serverへの接続のテスト

Oracle Cloud InfrastructureにデプロイされたOracle Analytics Serverコンピュート・インスタンスに接続して管理タスクを実行するには、Secure Shell (SSH)クライアント・ソフトウェアを使用します。

SSHを使用するには、コンピュート・インスタンスのパブリックIPアドレスが必要です。Oracle Cloud Infrastructure上のコンピュート・インスタンスへの接続に関する項を参照してください。

ノート:

プライベート計算ノードへのアクセス方法は、環境によって異なります。たとえば、要塞ホストのデプロイを決定できます(デプロイメント後の要塞ホストの設定については、Oracle技術概要を参照してください)。ネットワーク構成でFastConnectionまたはVPNとIPSecを使用している場合、SSHを使用してプライベート計算ノードに接続できるネットワーク設定を指定する必要があります。

  1. 任意のSSLユーティリティ(openSSLなど)を開きます。
  2. Oracle Analytics Serverコンピュート・インスタンスに接続し、ログインします。
    $ ssh -i path_to_private_key_file opc@oas_public_ip

    path_to_private_key_fileは、アクセスするインスタンスに関連付けられた秘密キーを含むファイルのフルパスおよび名前です。これは、Oracle Cloud Marketplaceを使用してOracle Analytics Serverをデプロイしたときに生成および指定した公開-秘密キー・ペアからの秘密キーです。

    opcは、コンピュート・インスタンスopcのデフォルト・ユーザーです。

    oas_public_ipは、コンソールから取得したコンピュート・インスタンスのパブリックIPアドレスです。

Oracle Analytics Serverでの機械学習のための追加ライブラリのインストール

Oracle CloudでOracle Analytics Serverの自動機械学習機能を使用する場合は、追加のライブラリをインストールする必要があります。

これらのライブラリをインストールするには、システム管理者権限が必要です。

コマンドラインで、次のコマンドを実行してライブラリをインストールします。

(Linux) sudo yum install -y libgfortran

Oracle Analytics Serverへのサインインおよび検証

Oracle Analytics Serverのドメインの作成および構成を選択した場合は、スタック・ジョブが終了した、ドメインの作成とOracle Analytics Serverのデプロイにさらに30分~40分かかります。正確な時間は、ネットワークとデータベースの現在の負荷など、複数の要因によって異なります。ログを確認したら、サインインできます。

  1. まだ実行していない場合は、Oracle Analytics Serverのインストールが完了していることを確認します。
    1. 任意のSSLユーティリティを開き、コンピュート・インスタンスにログインします。
      SSH秘密キー(path_to_private_key)およびOracle Analytics Server (oas_public_ip)のパブリックIPアドレスを使用します。
      $ ssh -i path_to_private_key opc@oas_public_ip
    2. /tmpディレクトリに移動し、ファイルoas_install.finishを検索します。このファイルは、インストールが完了したことを示します。
    3. ログ・ファイルoas_install.logおよびcreate_domain.logをチェックして、ドメインが正常に作成されたことを確認します。
  2. まだ行っていない場合は、Oracle Analytics Serverコンピュート・インスタンスのパブリックIPアドレスを取得します。
    以前は、リソース・マネージャの「ジョブの出力」タブからIP情報にアクセスする方法を示しました(Oracle Cloud Marketplaceを使用したOracle Analytics Serverのデプロイのステップ20を参照)。「コンピュート・インタンスの詳細」ページから、パブリックIPアドレスにアクセスすることもできます:
    1. Oracle Cloud Infrastructureコンソールで、左上隅にある ナビゲーション・メニュー・アイコン をクリックします。
    2. 「コンピュート」をクリックし、「インスタンス」をクリックします。
    3. ページの左側にある「リスト範囲」で、Oracle Analytics Serverをデプロイしたコンパートメントを選択します。
    4. コンピュート・インスタンスの名前を選択します。
    5. 「プライマリVNIC情報」で、「パブリックIPアドレス」を見つけてコピーします。
  3. Oracle Analytics Serverを検証するには、次のURLにアクセスし、サインインします。
    http://OAS_Public_IP_Address:port/analytics

    例: http://123.45.67.890:9502/analytics

    Oracle Analytics Serverドメインの作成スタック・オプションを選択した場合、Oracle Analytics Serverはデフォルト・ポートで設定され、ポート9502Oracle Analytics Serverにアクセスできます。Oracle Analytics Serverドメインを別個に構成した場合は、管理対象サーバーに指定したポート番号を使用します。

    指定した管理者資格証明を使用してサインインし、スタックをデプロイします。つまり、Analytics管理者のユーザー名およびAnalytics管理者のパスワードの値を使用します。

    ホーム・ページが表示されたら、Oracle Analytics Serverを使用できます。

  4. Oracle Analytics Publisherを検証するには、次のURLにアクセスし、サインインします。
    http://OAS_IP_address:Port/xmlpserver

    例: http://123.45.67.890:9502/xmlpserver

    Oracle Analytics Publisherが表示されたら、すぐに使用できます。

クリーン・アップ・タスクの完了

Oracle Cloud Marketplaceを使用してOracle Analytics Serverをデプロイし、設定を確認した後、Oracleでは、ドメイン構成ファイルbiconfig.rspを削除することをお薦めします。この構成ファイルには機密パスワード情報が含まれており、不要になったため、削除することをお薦めします。

  1. SSHを使用して、Oracle Analytics Serverのコンピュート・インスタンスにアクセスします。
  2. /oas/oas_installにナビゲートします。
  3. ファイルbiconfig.rspを削除します。

Oracle Analytics ServerでのSSLの設定

Oracleでは、SSLを介して通信し、SSL証明書を信頼できる認証局で署名された証明書に更新するようにOracle Analytics Serverコンポーネントを構成することをお薦めします。

これを行うには、Oracle Analytics Serverオンプレミスと同じステップに従います。Oracle Analytics Serverセキュリティの管理Oracle Analytics ServerでのSSLの構成を参照してください。

ネットワークの保護

Oracle Analytics ServerスタックをOracle Cloud Infrastructureにデプロイしたら、ネットワークを保護するステップを実行します。

ネットワークを保護する方法を参照してください。