論理表ソースのコンテンツの定義

ソースを正しく使用するには、Oracle BIサーバーはビジネス・モデルの観点で各ソースに何が含まれているかを知る必要があります。

したがって、ファクト表の各論理表ソースの集計内容を定義する必要があります。集計内容のルールは、このファクト表内に格納されているデータの粒度のレベルを定義します。このファクト論理表に関連する各ディメンションに対して粒度のレベルを定義します(関連するすべてのディメンションが定義されるようにします)。集計対象のファクト・データのソース作成による集計ナビゲーションの設定を参照してください。

論理表のソースが断片のセットである場合、すべての断片を同じ列のセットにマップする必要はありません。ただし、列のマップの方法に応じて、サーバーは異なる回答を返します。

  • 論理表のすべての断片が同じ列のセットにマップされている場合、断片化されたソースのセットは、その論理表の論理表ソースの全体的なユニバースであると見なされます。これは、断片のセットに基づいてメジャーの集計が計算されることを意味します。

  • マップされた列のセットが断片間で異なる場合は、Oracle BIサーバーは、断片がすべて揃ってなく、集計ロールアップの計算を行うことは不適切であると想定します(いくつかの断片が欠けているため)。この場合、メジャー集計としてサーバーからNULLが返されます。

    ノート:

    すべての断片を同じ列のセットにマップすることをお薦めします。

「論理表ソース」ダイアログの「コンテンツ」タブを使用して、すべての集計表のコンテンツの定義、ソースの断片化された表の定義、およびWHERE句(返される行数を制限する場合)を定義します。集計ナビゲーションの断片化の内容の設定を参照してください。

ディメンション表からファクト表への結合の確認

結合によって、Oracle BIサーバーに、物理集計ディメンション表内の値に結合され、その値によって制約される物理集計ファクト表に問合せを送信する場所が伝えられます。

論理レベルは「集計の内容、グループ化」オプションとしてのみ使用することをお薦めします。1つのビジネス・モデル内では、論理レベルによる集計と列による集計を混在させないようにしてください。

WHERE句フィルタについておよび集計ナビゲーションの断片化の内容の設定を参照してください。

「断片化の内容」テキスト・エリアに直接計算式を入力するか、式ビルダーをクリックできます。「断片化の内容」の「式ビルダー」で、既存の論理列に関する内容を指定できます。集計ナビゲーションの断片化の内容の設定を参照してください。

このレベルにあるすべての断片が非結合の場合、「このソースはこのレベルの他のソースと組み合せる必要がある」を選択します。次の例を参考にしてください。

  • 例1 - 現在の年を含むすべての売上、および断片化の述語が2015年に設定されている現在の年の売上という、2つの断片があるとします。2つの断片が重複するため、「このソースはこのレベルの他のソースと組み合せる必要がある」オプションを選択しないでください。Oracle BIサーバーは、問合せ述語または断片化の述語の互換性に基づいて単一の断片を使用できます。
  • 例2 - 2000年以前の売上(断片化の述語に準拠)と2001年以後の売上(断片の述語に準拠)の2つの断片があるとします。断片が重複しないため、「このソースはこのレベルの他のソースと組み合せる必要がある」オプションを選択する必要があります。Oracle BIサーバーでは、問合せ述語または断片の述語の互換性に基づいて不適格にできない、このレベルのすべての論理表ソースを結合します。

「論理表ソース・オプション・リファレンス」を参照して、「論理表ソース」ダイアログでどのオプションを使用するかを学習します。

  1. 管理ツールのビジネス・モデルとマッピング・レイヤーで論理ファクト表を展開し、「ソース」を展開し、論理ファクト・ソース表をダブルクリックします。
  2. 「論理表ソース」ダイアログで「コンテンツ」タブをクリックします。
  3. 論理ソースが集計表であり、「論理表ソース」ダイアログで論理ディメンションを定義している場合は、「集計の内容、グループ化」のリストから「論理レベル」を選択します。
  4. 総計レベルを指定している場合を除き、各ディメンションに論理レベルを指定します。レベルを指定していないディメンションは最も詳細なレベルであると解釈され、「論理レベル」のリストから、論理ファクト表の結合先となる各論理ディメンション表の適切なレベルを選択します。
    1. 適切な論理レベルを指定した後、ステップ8までスキップします。
  5. オプション: (非推奨) 集計内容を列基準で指定するには、「集計の内容、グループ化」のリストから「列」を選択します。
  6. 「表」列をクリックし、ソースの集計レベルを定義する各論理ディメンション表を選択します。
  7. 「列」をクリックし、集計のグループ化の方法を定義する各ディメンションの論理列を選択します。

    選択できる論理列が多数ある場合は、ソースの物理表のキーにマップされる列を選択します。たとえば、Regionの論理レベルでデータが集計される場合は、Region表のキーにマップされる論理列を選択します。

  8. オプション: 「断片化の内容」テキストを使用して、ソースが集計の特定のレベルのデータの部分を表す場合にソースに含まれる値の範囲を記述して、ソースの断片化された表の定義を指定します。
  9. オプション: このレベルにあるすべての断片が非結合の場合、「このソースはこのレベルの他のソースと組み合せる必要がある」を選択します。
  10. オプション: 結果表でソースによって使用される行数を制限するには、「この"WHERE句"フィルタを使用して、返される行を制限します("WHERE"を除く)」WHERE句フィルタを指定します。WHERE句を直接入力するか、「式ビルダー」ボタンをクリックして、「式ビルダー」を開き、WHERE句を作成して「OK」をクリックできます。
  11. オプション: ソースの値が一意である場合は、「個別値の選択」オプションを選択します。

ディメンション表からファクト表への結合

物理レイヤーの集計ファクト表と集計ディメンション表の間の結合を作成する必要があります。

結合を確認するために、ファクト論理表を選択し、ビジネス・モデル図(「選択された表と直接結合」)を開くことができます。この図には、このファクト論理表に直接結合されているディメンション論理表のみが表示されます。論理ファクトおよびディメンション・ソース内で同じ物理表が使用されている場合は、ディメンション表は表示されません。

この図は、「選択された表と直接結合」ビューの「ビジネス・モデル図」にある「Fact - Assess」論理ファクト表を示しています。

この表は、「Fact - Assess」ファクト表に直接結合されている各ディメンション表の論理レベルのリストです。

ディメンション 論理レベル

Account Geography

Postal Code Detail

Person Geography

Postal Code Detail

Time

Day Detail

Account Organization

Account Detail

Opportunity

Opty Detail

Primary Visibility Organization

Detail

Employee

Detail

Assessment

Detail

Contact (W_PERSON_D)

Detail

FINS Time

Day

Positions

Details

論理表ソース・オプション・リファレンス

「論理表ソース」ダイアログのオプションを使用する方法を学習します。

オプション 説明

集計の内容、グループ化

コンテンツの集計方法を指定します。

コピー

「コピー」オプションはファクト表とのみ使用できます。集計の内容をWindowsのクリップボードにコピーします。Dimension.Levell情報をテキスト・エディタに貼り付けたり、これを使用して文書内の検索や文書への追加を行うことができます。

式が空の場合、「コピー」は使用できません。

コピー元

「コピー元」オプションは、ファクト表およびディメンション表に対して使用できます。同じビジネス・モデルの別の論理表ソースから集計の内容をコピーします。集計内容のコピー元のソースを指定する必要があります。複数のビジネス・モデルが表示されますが、現在のビジネス・モデルの論理表ソースのみが選択可能です。

レベルの取得

「レベルの取得」オプションはファクト表に対してのみ使用できます。集計の内容を変更します。ファクト表のソースとディメンション表のソースの間に結合が存在しない場合、たとえば両方のソース内に同じ物理表がある場合、管理ツールによって決定される集計内容には、このディメンションの集計内容は含まれません。

レベルのチェック

「レベルのチェック」オプションはファクト表に対してのみ使用できます。ディメンション表ソースではなく、論理ファクト表ソースの集計内容をチェックします。返される情報は、ディメンション表ソースの表とファクト表ソースの表との間における物理結合、および論理レベルと論理キーを持つ階層およびディメンションの存在に応じて異なります。ファクト・ソースとディメンション・ソースに同じ表が存在しており、それらのソースの表の間に物理結合がない場合は、「レベルのチェック」には、このディメンションの集計内容は含まれません。

断片化の内容

データ・ソースの内容のビジネス・モデルの観点からの説明です。同じレベルの集計の情報がデータの値に応じて複数の表に分割される場合、データは断片化します。一般的な状況として、期間によってデータが断片化することがあります

このソースはこのレベルの他のソースと組み合せる必要がある

同じレベルの集計のデータ・ソースに重複する情報が含まれない場合、このオプションを選択します。この場合、集約のこのレベルにおける完全な情報を得るには、すべてのソースが結合される必要があります。

個別値の選択

ソースの値が一意である場合に使用します。

WHERE句フィルタについて

WHERE句フィルタは、論理表ソース内で参照される物理表を制約するのに使用されます。

集計ソースに制約がない場合は、WHERE句フィルタは空のままにします。

各論理表ソースには、集計レベルの単一の交差のデータが含まれている必要があります。たとえば、BrandとManufacturerの両方のレベルに販売データを持つようなソースは作成しないようにすることが必要な場合があります。物理表内の複数のレベルにデータが含まれている場合は、適切なWHERE句制約を追加して、単一のレベルになるように値をフィルタ処理します。

WHERE句フィルタのすべての制約は、ソース内の物理表に対して作成されます。