3 プロジェクトおよびワークスペースのスタート・ガイド

プロジェクトとは、ワークスペース内のノートブックと実験を論理的にグループ化したものです。ワークスペースはプロジェクトが含まれる仮想領域であり、複数のユーザーが様々なプロジェクトで作業できます。権限は、プロジェクトではなくワークスペースに付与されます。

3.1 プロジェクトの作成

プロジェクトとは、ワークスペース内のノートブックと実験を論理的にグループ化したものです。自分のプロジェクトを多数所有できる一方で、他のワークスペースおよびプロジェクトは共有できます。

Oracle Machine Learningユーザー・インタフェース(UI)に初めてログインしたときに、最初のワークスペースおよびデフォルト・プロジェクトが自動作成されます。新しいプロジェクトを作成するには、次のようにします。
  1. Oracle Machine Learning UIホームページの右上隅にあるプロジェクト・ドロップダウン・リストをクリックします。プロジェクト名およびプロジェクトが存在するワークスペースは、ここに表示されています。このスクリーンショットでは、プロジェクト名はOMLUSERで、ワークスペース名もOMLUSERです。デフォルト・プロジェクトが存在する場合は、デフォルト・プロジェクト名がここに表示されます。

    ノート:

    最後に作業したプロジェクトがブラウザのキャッシュに保存されて、デフォルト・プロジェクトになります。キャッシュをクリアすると、デフォルトは存在しなくなるため、プロジェクトを選択する必要があります。
    プロジェクトを作成するには、次の2つの方法があります。
    • 「新規プロジェクト」オプションを使用します: 「プロジェクト」フィールドの横にある下矢印をクリックし、「新規プロジェクト」をクリックします。「プロジェクトの作成」ダイアログが開きます。「プロジェクト」ドロップダウン・メニュー
    • 「ワークスペース」ページの「作成」オプションを使用します: 「プロジェクト」フィールドの横にある下矢印をクリックし、「ワークスペースの管理」をクリックします。「ワークスペースの管理」ページのワークスペースのプロジェクト・セクションで、「作成」をクリックします。「プロジェクトの作成」ダイアログが開きます。「ワークスペース」ページの「作成」プロジェクト・オプション
  2. 「プロジェクトの作成」ダイアログで、次のように入力します。

    図3-1 「プロジェクトの作成」ダイアログ

    「プロジェクトの作成」ダイアログ
    1. 名前: プロジェクトの名前を入力します。
    2. コメント: コメントを入力します(ある場合)。
    3. ワークスペース: デフォルトのワークスペースが選択されています。これは編集不可フィールドです。別のワークスペースを選択するか、新しいワークスペースを作成するには、「ワークスペースの管理」に移動します。
  3. 「OK」をクリックします。
プロジェクトProject Aが作成され、デフォルトのワークスペースに割り当てられます。この例では、デフォルトのワークスペースはOMLUSERです。

3.2 ワークスペースおよびプロジェクトの作成と管理

新しいプロジェクトおよびワークスペースの作成と管理、ワークスペースへのアクセス権の提供、ユーザーの権限の管理、ワークスペースの編集と削除を行うことができます。

「ワークスペース」ページは、ワークスペース用とプロジェクト用の2つのセクションで構成されています。

ワークスペースの作成と管理

ワークスペースを作成および管理するには、次のようにします。
  1. ホームページの右上隅で、「プロジェクト」フィールドの横にある下矢印をクリックし、「ワークスペースの管理」をクリックします。「ワークスペース」ページが開きます「プロジェクト」ドロップダウン・メニュー
  2. 「ワークスペース」ページでは、ワークスペースおよびプロジェクトの作成と管理ができます。ワークスペースを作成および管理するには、次のようにします。「ワークスペース」ページ
    • ワークスペースの上部セクションで、「作成」をクリックして新しいワークスペースを作成します。「ワークスペースの作成」ダイアログで、ワークスペースの名前を入力して「OK」をクリックします。
    • 「編集」をクリックして、選択したワークスペースを編集します「ワークスペースの編集」ダイアログではワークスペース名を編集でき、「OK」をクリックします。
    • 「削除」をクリックして、選択したワークスペースを削除します「OK」をクリックして、選択したワークスペースの削除を確定します。
    • 「権限」をクリックして、選択したユーザーにワークスペースにアクセスするための権限を付与します。「ワークスペース権限」ダイアログでは、ユーザーを削除したり、その権限を変更することもできます。

プロジェクトの作成と管理

「ワークスペース」ページのワークスペースのプロジェクト・セクションで、プロジェクトを作成および管理できます。「ワークスペース」ページの「プロジェクト」セクション

プロジェクトを作成および管理するには、次のようにします。
  1. ワークスペースの上部セクションで、プロジェクトを作成するワークスペースをクリックします。
  2. プロジェクトの下部セクションで、「作成」をクリックして新しいプロジェクトを作成します。「プロジェクトの作成」ダイアログが開きます。プロジェクト名を入力し、コメントがある場合は入力して、「OK」をクリックします。「ワークスペース」フィールドには、上部セクションで選択したワークスペースが表示されます。「プロジェクトの作成」ダイアログ
  3. 変更するプロジェクトをクリックします。次のオプションが有効です。
    • 「編集」をクリックして、プロジェクト名を変更します。
    • 「削除」をクリックして、選択したプロジェクトをワークスペースから削除します。
    • 「移動」をクリックして、選択したプロジェクトを別のワークスペースに移動します。
    • 「現行として設定」をクリックして、選択したプロジェクトをデフォルトまたは現行プロジェクトとして設定します。

3.3 ワークスペース権限の付与

自分のワークスペースにアクセスする権限を付与することにより、Oracle Machine Learningユーザー・インタフェース(UI)で他のユーザーとコラボレーションできます。ワークスペースはプロジェクトで構成されます。プロジェクトはノートブックと実験で構成されています。

「管理者」「開発者」「参照者」などの各種権限を付与することにより、自分のワークスペースを他のユーザーが表示したり、自分のプロジェクトやノートブックで他のユーザーが様々なタスク(ノートブックの編集、作成、更新、削除、実行、表示など)を実行したりできるように設定できます。権限タイプの詳細は、「ワークスペース権限タイプについて」を参照してください。

注意:

権限タイプ「管理者」または「開発者」を付与した場合、付与した人のアカウントでそのユーザーはいつでも表を削除および作成し、スクリプトを実行できます。「参照者」権限タイプを持つユーザーは、ノートブックの表示のみでき、ノートブックを実行または変更する権限はありません。

別のユーザーに権限を付与するには:

  1. Oracle Machine Learning UIホームページの右上隅にあるプロジェクトおよびワークスペースのドロップダウン・リストをクリックして、「ワークスペース権限」を選択します。
    「権限」ダイアログ・ボックスが開きます。
  2. 「権限」ダイアログ・ボックスで、「ユーザー名」ドロップダウン・リストからユーザーを選択します。
  3. 「権限」ドロップダウン・リストで、選択したユーザーに付与する権限タイプを選択します。
    • 管理者
    • 開発者
    • 参照者
  4. 「追加」をクリックします。
    選択したユーザーに、割り当てた権限が付与されます。「権限」ダイアログ・ボックスに、ユーザーとその権限タイプが表示されます。
  5. 「OK」をクリックします。これで、ユーザーに権限を付与するタスクは完了です。ユーザーおよび関連付けられた権限を削除するには、ユーザーを選択して、「削除」をクリックします。

3.3.1 ワークスペース権限タイプについて

Oracle Machine Learning UIでは、3つのタイプの権限を使用できます。権限タイプに応じて、ユーザーがワークスペース、プロジェクトおよびノートブックで様々なタスクを表示または実行できるように設定できます。

権限は、特定のワークスペースで共有オブジェクトに付与される権限です。ここでは、共有オブジェクト(ノートブックなど)で許可される操作について説明します。たとえば、Developer権限が付与されているユーザーは、共有ノートブックのスケジュール済ジョブのみを表示できます。これらのジョブは実行できません。ただし、Developer権限を持つユーザーは、自分が作成したノートブックでスケジュールされたジョブを常に表示および実行できます。次の表に、3つのタイプの権限と、許可されているアクションを示します。

ノート:

権限は、プロジェクトではなくワークスペースに付与されます。
権限タイプ 権限に基づくアクション
管理者
  • プロジェクト: 作成、更新、表示および削除。

  • ワークスペース: 表示のみ。

  • ノートブック: 作成、更新、複製、実行、エクスポート、インポートおよび削除。

    ジョブ: ジョブのスケジュールおよび実行。

開発者
  • プロジェクト: 表示のみ。

  • ワークスペース: 表示のみ。

  • ノートブック: ノートブックの作成、更新、実行、複製、インポート、エクスポートおよび削除。

    ノート:

    Developer権限を持つユーザーは、ユーザーが作成したノートブックのみを更新、実行、複製、インポート、エクスポートおよび削除できます。
  • ジョブ: 共有ノートブックのジョブの表示および実行のみ。

    ノート:

    Developer権限を持つユーザーは、共有ノートブックのジョブを作成できません。
参照者
  • プロジェクト: 表示のみ。

  • ワークスペース: 表示のみ。

  • ノートブック: 表示のみ。

  • ジョブ: 共有ノートブックのジョブおよびジョブ実行の表示のみ。

管理者が実行できるタスクは、Oracle Machine Learningの管理タスクを参照してください。