4.11.5 Autonomous Databaseに関連付けられたオブジェクト・ストレージ・バケットへのConda環境のアップロード

データ・センター・リージョンごとに1つのオブジェクト・ストレージ・バケットがあります。Conda環境は、テナントおよびデータベースに対応するオブジェクト・ストレージ内のフォルダに保存されます。このフォルダはAutonomous Databaseによって管理され、OMLノートブックを介してのみユーザーが使用できます。単一のConda環境は最大サイズが8Gであり、オブジェクト・ストレージに関してはサイズ制限はありません。

このトピックでは、uploadコマンドを使用してConda環境をAutonomous Databaseインスタンスに関連付けられているオブジェクト・ストレージ・バケットにアップロードする方法を示します。環境の説明とタグ(ユーザー名に1つとアプリケーション名に1つ)を指定します。また、同じ名前が付いた環境が存在する場合は、その環境を上書きします。埋込み実行で使用するにはアプリケーション・タグが必要です。たとえば、OML4PyのEmbedded Python Executionは、OML4PYタグが含まれているConda環境と連携します。
Conda環境をオブジェクト・ストレージ・バケットにアップロードするには:
  1. ノートブック内のCondaパラグラフで、次のコマンドを実行して、ADBに関連付けられているオブジェクト・ストレージ・バケットにmypyenvをアップロードします。
    upload mypyenv --overwrite --description 'Install Python seaborn and tensorflow packages' -t user 'OMLUSER' -t application OML4PY
    このコマンドでは、uploadコマンドを使用し、次の内容を指定しています:
    • --description: タスクの説明。
    • -t: ユーザーOMLUSERのタグとアプリケーションOML4PYのタグ。

    図4-54 Py用のConda環境をロードするためのコマンド


    Py用のConda環境をロードするためのコマンド

  2. 今度は、次のコマンドを実行して、mypyenv内の保存されている環境のリストを表示します。
    list-saved-envs -e mypyenv
    コマンドによって、次のメッセージが返されます。

    図4-55 保存された環境mypyenvの表示


    保存された環境mypyenvの表示

  3. 次は、Condaパラグラフで次のコマンドを実行することで、myrenvをオブジェクト・ストレージにアップロードします:
    %conda
    
    upload myrenv --overwrite --description 'Install R forecast and ggplot2 packages' -t user 'OMLUSER' -t application 'OML4R
    コマンドによって、次のメッセージが返されます。

    図4-56 R用のConda環境をアップロードするためのコマンド


    R用のConda環境をオブジェクト・ストレージにアップロードするためのコマンド

  4. もう一度、次のコマンドを実行して、myrenv内の保存されている環境のリストを表示します。
    %conda
    
    list-saved-envs -e myrenv
    コマンドによって、次のメッセージが返されます。

    図4-57 保存された環境myrenvの表示


    保存された環境myrenvの表示

これで、Python環境とR環境であるmypyenvmyrenvを、ADBに関連付けられているオブジェクト・ストレージにアップロードするタスクは完了です。これらの環境をダウンロードおよび使用できるようになりました。これらの環境は、それが削除されるまでオブジェクト・ストレージに残ります。