6 サイレント・モードでのOracle Management Agentのインストール
この章では、Oracle Management Agent (管理エージェント)をサイレント・モードでインストールする方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
サイレント・モードでの管理エージェントのインストールの概要
サイレント・モードの管理エージェントのインストールは、ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用してインストールする場合の代替方法です。ホスト・ターゲットの追加ウィザードでは、GUIが豊富な質問画面を使用して、すべてのインストール詳細を指定する必要がありますが、サイレント・モードでは、レスポンス・ファイルを使用してインストール詳細を指定し、デプロイメント・スクリプトを使用して管理エージェントをホストにインストールする必要があります。
サイレント・モードのインストールは、ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用せずに、宛先ホスト自体から宛先ホストに追加の管理エージェントをインストールする場合に役立ちます。
管理エージェントをサイレント・モードでインストールするには、次の方法を使用します。
AgentPullスクリプトの使用
この方法では、管理エージェントをインストールするためにスクリプトを実行する前に、EM CLIを使用して管理エージェント・ソフトウェアをリモートの宛先ホストにダウンロードする必要がありません。この方法では、数個の追加パラメータのみをサポートしており、基本的な管理エージェントのインストールに適しています。
agentDeployスクリプトの使用
この方法では、管理エージェントをインストールするためにスクリプトを実行する前に、EM CLIを使用して管理エージェント・ソフトウェアをリモートの宛先ホストにダウンロードする必要があります。OMSホストから、またはリモートの宛先ホストからのいずれかのEM CLIの使用を選択できます。OMSホストからのEM CLIの使用を選択した場合、管理エージェントをインストールするスクリプトを実行する前に、ダウンロード済の管理エージェント・ソフトウェアをリモートの宛先ホストに転送する必要があります。この方法では、数多くの追加パラメータをサポートしており、カスタマイズされた管理エージェントのインストールに適しています。
RPMファイルの使用
この方法では、OMSホスト上のEM CLIを使用して.rpm
ファイルを取得し、このファイルをリモートの宛先ホストに転送してから、このファイルを実行して管理エージェントをインストールします。.rpm
ファイルを使用すると、ベア・メタル・ホストのオペレーティング・システムのプロビジョニング中に管理エージェントをインストールすることもできます。詳細は、Oracle Enterprise Managerのソフトウェアとサーバーのプロビジョニングとパッチ適用についての管理者ガイド を参照してください。このガイドは、次の場所のEnterprise Managerドキュメント・ライブラリから入手できます。
http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html
ノート:
-
管理エージェント
.rpm
ファイルは、Linux x86およびLinux x86-64プラットフォーム用のみのEM CLIを使用して取得できます。 -
Enterprise Manager 13c (13.5.0.x)では、Oracle Software Downloadsサイトからの管理エージェント
.rpm
ファイルのダウンロードによる管理エージェントのインストールはサポートされていません。
インストールが完了すると、エージェント・ベース・ディレクトリに次のデフォルトの内容が含まれています。
<agent_base_directory> |_____agent_13.5.0.0.0 |_____sbin |_____OPatch |_____agent.rsp |_____bin |_____cfgtoollogs |_____config |_____install |_____instalclient |_____. |_____. |_____. |_____agent_inst |_____agentInstall.rsp |_____agentimage.properties
ノート:
-
既存の管理エージェントを新しいOracle Management Service (OMS)に再指定できます。手順は、「別のOracle Management ServiceへのOracle Management Agentのリダイレクト」を参照してください。
既存の管理エージェントを新しいOMSに対して再指定する場合、管理エージェントのモニター対象ターゲット、ターゲットの履歴および管理エージェントの履歴は移行できません。モニター対象ターゲットおよび履歴データは失われます。
-
(Microsoft Windowsホストの場合) 13.5.0.x管理エージェントをアップグレードし、異なるOMSを指定する別の管理エージェントを同じホストにインストールする場合、「agentDeployスクリプトを使用してサイレント・モードで管理エージェントをインストールするためのレスポンス・ファイル・パラメータ」に記載されるように、管理エージェントのインストール中に
s_agentSrvcName
パラメータを指定してください。
サイレント・モードでの管理エージェントのインストールを開始する前に
サイレント・モードで管理エージェントをインストールする前に、次の点に留意してください。
-
サイレント・モードでは、一度に1つのホストにのみ管理エージェントをインストールできます。このため、この方式は少数のホストに管理エージェントをインストールする場合に使用してください。
-
管理エージェントをインストールするホストのプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアは、自己更新を使用してダウンロードおよび適用する必要があります。OMSホスト・プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアのみが、デフォルトでダウンロードおよび適用されます。管理エージェント・ソフトウェアには、インストールに必要なコア・バイナリ、編集して渡されるレスポンス・ファイルおよび
agentDeploy.sh
(Microsoft Windowsの場合はagentDeploy.bat
)スクリプトが含まれます。自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードおよび適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のオンライン・モードでの管理エージェント・ソフトウェアの取得に関する項を参照してください。
-
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3以降では、
AgentPull.sh
スクリプト(Microsoft Windowsの場合はAgentPull.bat
)の使用による管理エージェントのパラレル・デプロイメントがサポートされています。これにより、AgentPull.sh
スクリプトまたはAgentPull.bat
スクリプトを使用して、管理エージェントを複数のホストに同時に(パラレル方式で)デプロイできるようになります。 -
管理エージェントをサイレント・モードでMicrosoft Windowsホストにインストールする場合には、他のコマンド・プロンプトではなく必ずデフォルトのコマンド・プロンプト
cmd.exe
から、AgentPull.bat
スクリプトまたはagentDeploy.bat
スクリプトを実行します。 -
インストール・プロセスの一部としてインストール前スクリプトまたはインストール後スクリプトを実行できません。これらは、インストール前またはインストール後に手動で実行できます。
-
デフォルトでは、サイレント・モードで管理エージェントをインストールすると、次のタイプのプラグインのみが構成されます。
-
管理エージェント・ソフトウェアがデプロイされているOMSで構成されたすべての検出プラグイン
-
Oracleホームの検出プラグイン
-
Oracleホームのモニタリング・プラグイン
-
サイレント・モードでOracle Management Agentをインストールするための前提条件
サイレント・モードで管理エージェントをインストールする前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。
表6-1 サイレント・モードでOracle Management Agentをインストールするための前提条件
要件 | 説明 |
---|---|
ハードウェアの要件 |
ハード・ディスク領域および物理メモリー要件を満たしていることを確認します。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のEnterprise Manager Cloud Controlのハードウェア要件に関する項を参照してください。 |
管理エージェントは、「My Oracle Support」のEnterprise Managerの動作保証マトリックスに記載された動作保証済のオペレーティング・システムにのみインストールしてください。 Enterprise Managerの動作保証マトリックスにアクセスするには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のEnterprise Manager動作保証マトリックスへのアクセスに関する項で説明しているステップを実行します。 |
|
ファイル・システムの要件 |
宛先ホストにマウントされたファイル・システムでバッファに入れられた書込みが許可されないことを確認します。 |
ファイル記述子の要件 |
|
すべてのオペレーティング・システム固有のパッケージをインストールしていることを確認します。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のEnterprise Manager Cloud Controlのパッケージ、カーネル・パラメータおよびライブラリ要件に関する章のパッケージ要件に関する項を参照してください。
|
|
CURLユーティリティの要件 ( |
宛先ホストにCURLユーティリティがインストールされていることを確認します。 CURLユーティリティは次のURLからダウンロードできます。
ノート:宛先ホストがMicrosoft Windows上で実行されている場合は、CURLを |
ZIPおよびUNZIPユーティリティの要件 |
ZIPユーティリティおよびUNZIPユーティリティが宛先ホストにあることを確認してください。 ZIPユーティリティは、バージョン3.0 2008ビルド以上である必要があります。 UNZIPユーティリティは、バージョン6.0以降である必要があります。 |
管理エージェントのインストール先のホストに適切なユーザーおよびオペレーティング・システム・グループが作成されていることを確認します。 詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のEnterprise Manager Cloud Controlのオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成に関する章のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成に関する項を参照してください。 ノート: OMSインストールのオペレーティング・システム・ユーザー・アカウントを使用した管理エージェントのインストールに対するポリシーが企業にある場合は、異なるオペレーティング・システム・ユーザー・アカウントを使用して管理エージェントをインストールできます。ただし、使用するユーザー・アカウントおよびOMSインストールのユーザー・アカウントが同じプライマリ・グループに属していることを確認します。 |
|
ホストの
(Microsoft Windowsのみ) |
|
タイムゾーンの要件 |
ホストのタイムゾーンが正しく設定されていることを確認します。ホストのタイムゾーンを確認するには、次のコマンドを実行します。
表示されたタイムゾーンが正しくない場合は、
たとえば、Bashシェルで、タイムゾーンをAmerica/New_Yorkに設定するには、次のコマンドを実行します。
Microsoft Windowsで稼働する宛先ホストにタイムゾーンを設定するには、「スタート」メニューから、「コントロール パネル」を選択します。「日付と時刻」をクリックし、「タイムゾーン」タブを選択します。表示されたドロップダウン・リストからタイムゾーンを選択します。 使用できるタイムゾーンの一覧を確認するには、中央エージェント(OMSホストにインストールされた管理エージェント)の ノート: 管理エージェントのインストール中に間違ったタイムゾーンの設定に関する前提条件チェックの警告を無視した場合、管理エージェントのインストール後、ホストで正しいタイムゾーンを設定する必要があります。インストール後のタイムゾーンの設定の詳細は、サイレント・モードでの管理エージェントのインストール後に関する項を参照してください。 |
PATH環境変数要件 ( |
たとえば、 |
パス検証の要件 |
すべてのコマンドの場所へのパスを検証します。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のコマンドの場所の検証に関する付録を参照してください。 |
|
|
ポートの要件 |
「Enterprise Manager Cloud Controlインストールに使用されるデフォルト・ポート」で説明されているデフォルトのポートを使用できることを確認します。 |
実行可能ファイルがコピーされる一時ディレクトリに、400MBの領域が割り当てられていることを確認します。 デフォルトでは、環境変数 |
|
/var/tmpの要件 ( |
|
/usr/lib/oracle要件 ( |
|
エージェント・ベース・ディレクトリの要件 |
次の点を確認してください。
|
エージェント・インスタンス・ホームの要件 ( |
|
インストール・ユーザーの要件 |
中央インベントリ所有者と管理エージェントをインストールするユーザーが異なる場合、両者が同じグループに属し、インベントリ・ディレクトリに対して読取りおよび書込み権限があることを確認します。 たとえば、インベントリ所有者がabcで、管理エージェントをインストールするユーザーがxyzの場合、abcとxyzが同じグループに属し、双方が中央インベントリに対する読取りおよび書込みアクセスを持っていることを確認してください。 |
|
|
エージェント・ユーザー・アカウント権限 ( |
(Microsoft Windowsの場合) Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、エージェント・ユーザー・アカウントに次を実行する権限があることを確認します。
エージェント・ユーザーにこれらの権利があるかどうか確認するには、次のステップを実行します。
|
( |
(Microsoft Windowsの場合)Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、バッチ・ジョブを実行するユーザー・アカウントに この制約事項、および権限を付与する方法の詳細は、次のMicrosoft WebサイトへのURLにアクセスしてください。 |
ランタイム・ライブラリ・ファイル要件 |
(Microsoft Windowsの場合) Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、 |
サイレント・モードでの管理エージェントのインストール
この項では、サイレント・モードでの管理エージェントのインストールに必要な操作について説明します。内容は次のとおりです。
-
AgentPullスクリプトを使用したサイレント・モードで管理エージェントをインストールするためのレスポンス・ファイル・パラメータ
-
agentDeployスクリプトを使用したサイレント・モードで管理エージェントをインストールするためのレスポンス・ファイル・パラメータ
ノート:
OMSホストがMicrosoft Windowsで稼働していて、OMSソフトウェアがC:\
以外のドライブにインストールされている場合は、ORACLE_HOME\oui\prov\resources\ssPaths_msplats.properties
のSCRATCH_PATH
変数を更新します。
たとえば、OMSソフトウェアがD:\
にインストールされている場合は、SCRATCH_PATH
変数をD:\tmpada
に更新してください。
AgentPullスクリプトを使用した管理エージェントのインストール
AgentPull
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールするには、次のステップを実行します。
ノート:
AgentPullスクリプトを使用して管理エージェントをインストールする場合、管理エージェント・ソフトウェアを宛先ホストにダウンロードする必要がありません。この処理は、AgentPullスクリプトにより自動的に行われます。
AgentPullスクリプトを使用したエージェント・ゴールド・イメージによる管理エージェントのインストール
AgentPull
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールするには、次のステップを実行します。
AgentPullスクリプトを使用したエージェント・ゴールド・イメージによる管理エージェントのインストールの前提条件の確認
- 使用している環境にスタンドアロンの13c管理エージェントが少なくとも1つインストールされていることを確認します。
- エージェント・ゴールド・イメージを作成します。エージェント・ゴールド・イメージの作成を参照してください。
- エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成します。エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成を参照してください。
- 特定の管理エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを、デプロイメントに使用できる現行バージョンとして設定します。特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定
- 管理エージェント・ソフトウェアを入手するには、管理エージェント・ソフトウェアの取得の説明に従います。
agentDeployスクリプトを使用した管理エージェントのインストール
管理エージェントは、agentDeploy.sh
スクリプトまたはagentDeploy.bat
スクリプトを使用して、次の方法でインストールできます。
リモートの宛先ホストからのEM CLIの使用
agentDeploy
スクリプトと宛先ホストからのEM CLIを使用して管理エージェントをインストールするには、次のステップを実行します。
-
管理エージェント・ソフトウェアを取得し、EM CLIを使用して宛先ホストにこれをダウンロードします。
-
宛先ホストにEM CLIを設定します。
OMSを実行していないホストにおけるEM CLIの設定方法の詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlコマンドライン・インタフェース・ガイドのEM CLIの概要および概念に関する項を参照してください。
-
宛先ホスト上のEM CLIインストール位置から、EM CLIにログインします。
<emcli_install_location>/emcli login -username=<username>
たとえば、
<emcli_install_location>/emcli login -username=sysman
パスワードを求められたら、指定します。
ノート:
EM CLIログイン・ユーザーに
ADD_TARGET
権限が付与されていることを確認します。 -
<emcli_install_location>/emcli sync
-
管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能なプラットフォームを特定します。
<emcli_install_location>/emcli get_supported_platforms
このコマンドは、管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能なすべてのプラットフォームをリストします。次に、コマンドの出力例を示します。
--------------------------------------------------- Version = 13.5.0.0.0 Platform Name = Linux x86-64 --------------------------------------------------- Version = 13.5.0.0.0 Platform Name = Oracle Solaris on x86-64 (64-bit) --------------------------------------------------- Version = 13.5.0.0.0 Platform Name = HP-UX PA-RISC (64-bit) ---------------------------------------------------
管理エージェントをインストールするプラットフォームの出力が示されている場合、次のステップに進みます。それ以外の場合は、自己更新を使用して、必要なプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用します。
自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のオンライン・モードでの管理エージェント・ソフトウェアの取得に関する項を参照してください。
-
ソフトウェア・ライブラリから宛先ホストの一時ディレクトリに管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードします。このコマンドは、入力した宛先ディレクトリにコア管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードします。たとえば、Linux x86-64の場合、
13.5.0.0.0_AgentCore_226.zip
ファイルが表示されます。このコア・ソフトウェアの内容の詳細は、「ダウンロードした管理エージェント・ソフトウェアの内容」を参照してください。<emcli_install_location>/emcli get_agentimage -destination=<download_directory> -platform="<platform>" -version=<version>
たとえば、
./emcli get_agentimage -destination=/tmp/agentImage -platform="Linux x86-64" -version=13.5.0.0.0
コマンドでは、次のことに注意してください。
-destination
は、管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードする宛先ホストのディレクトリです。この場所への書込み権限を持っていることを確認します。-platform
は、ソフトウェアをダウンロードするプラットフォームで、ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能な以前のステップで示されたプラットフォームのいずれかと一致する必要があります。-version
は、ダウンロードする管理エージェント・ソフトウェアのバージョンで、オプションの引数です。この引数を渡さない場合、デフォルトのバージョンはOMSバージョンになります。ノート:
get_agentimage
EM CLI動詞を使用して宛先ホストとは異なるプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードする場合、次の要件を満たす必要があります。-
ZIPユーティリティがバージョン3.0 2008ビルド以上、UNZIPユーティリティがバージョン6.0以上であることを確認します。
-
ZIP_LOC
環境変数に、ZIPユーティリティが存在するサブディレクトリを設定します。たとえば、ZIPユーティリティが/usr/bin/zip
にある場合、ZIP_LOC=usr/bin/zip
と設定します。 -
UNZIP_LOC=usr/bin/unzip
環境変数に、UNZIPユーティリティが存在するサブディレクトリの親ディレクトリを設定します。たとえば、UNZIPユーティリティがサブディレクトリ/usr/bin/unzip
にある場合は、UNZIP_LOC=usr/bin/
と設定します(usr/bin
が親ディレクトリです)。
同様に、get_agentimage EM CLI動詞を使用してOMSホストとは異なるプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードする場合、次の要件を満たす必要があります。
-
ZIPユーティリティがバージョン3.0 2008ビルド以上、UNZIPユーティリティがバージョン6.0以上であることを確認します。
-
ZIP_LOC
環境変数を$OMS_HOME/bin/zip
(OMSホスト上でZIPユーティリティがあるサブディレクトリ)に設定します。 -
UNZIP_LOC=<ORACLE_HOME>/bin/unzip
環境変数を<ORACLE_HOME>/bin/
(OMSホストのOracleホームでUNZIPユーティリティが存在するサブディレクトリの親ディレクトリ)に設定します。
-
-
-
agentDeployスクリプトを使用して管理エージェントをインストールします。
-
宛先ホストで、UNZIPユーティリティを使用して、ZIPファイルの内容を抽出します。
unzip <software_zip_file_location> -d <software_extract_location>
たとえば、
unzip /tmp/agentImage/13.5.0.0.0_AgentCore_226.zip -d /tmp/agtImg
-
表6-4
の説明に従って、agent.rspレスポンス・ファイルを編集します。<software_extract_location>/agent.rsp
サンプル・レスポンス・ファイルの内容は次のとおりです。
OMS_HOST=example.com EM_UPLOAD_PORT=14511 AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=abc123 AGENT_PORT=1832
スクリプトが特定のレスポンス・ファイル・パラメータを無視するようにするには、パラメータの前に「#」を指定します。たとえば、
#AGENT_PORT
のように指定します。 -
デプロイメント・スクリプトを起動して、レスポンス・ファイルを渡します。
<software_extract_location>/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=<absolute_path_to_agentbasedir> RESPONSE_FILE=<software_extract_location>/agent.rsp
宛先ホストとOMSホストの間にプロキシが設定される場合、プロパティ・ファイルに
REPOSITORY_PROXYHOST
パラメータおよびREPOSITORY_PROXYPORT
パラメータを指定し、agentDeploy.sh
を実行して宛先ホストに管理エージェントをインストールするときにPROPERTIES_FILE
パラメータを指定する必要があります。<software_extract_location>/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=<absolute_path_to_agentbasedir> RESPONSE_FILE=<absolute_path_to_responsefile> PROPERTIES_FILE=<absolute_path_to_properties_file>
たとえば、
/tmp/agtImg/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=/scratch/agent13c RESPONSE_FILE=/tmp/agtImg/agent.rsp PROPERTIES_FILE=/tmp/agent.properties
使用するプロパティ・ファイルは次の形式である必要があります。
REPOSITORY_PROXYHOST=<proxy_host_name> REPOSITORY_PROXYPORT=<proxy_port>
ノート:
-
レスポンス・ファイルを渡すかわりに、デプロイメント・スクリプトの起動中にレスポンス・ファイルのパラメータを明示的に渡すことができます。
必須のレスポンス・ファイル・パラメータは、
OMS_HOST
、EM_UPLOAD_PORT
および
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD
です。たとえば、
/tmp/agtImg/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=/u01/software/em13c/agentbasedir OMS_HOST=example.com EM_UPLOAD_PORT=14511 AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=2bornot2b
-
デプロイメント・スクリプトの起動中に引数を渡す場合、二重引用符でこれらの値を指定する必要はありません。ただし、レスポンス・ファイルで使用する場合、二重引用符で値を囲む必要があります(引数
START_AGENT
を除く)。 -
エージェント・ベース・ディレクトリおよびレスポンス・ファイル(またはインストール詳細の個別の必須引数)を渡す以外に、デプロイメント・スクリプトでサポートされている他のオプションも渡すことができます。詳細は、「agentDeployスクリプトでサポートされるオプション」を参照してください。
-
agentDeploy.bat
を使用して管理エージェントをMicrosoft Windowsホストにインストールする場合には、他のコマンド・プロンプトではなく必ずデフォルトのコマンド・プロンプトcmd.exe
から、agentDeploy.bat
を実行してください。
-
-
インストール後にルート・スクリプトを実行します。詳細は、サイレント・モードでの管理エージェントのインストール後を参照してください。
-
管理エージェントを物理ホストにインストールし、その物理ホスト上にインストールされた仮想ホストに別の管理エージェントをインストールする場合に、両方の管理エージェントが通信用に同じポートを使用するようにするには、次のステップを実行します。
-
物理ホストに管理エージェントをインストールします。管理エージェントを停止します。
-
仮想ホストに管理エージェントをインストールします。管理エージェントを停止します。
-
$<AGENT_HOME>/sysman/config/emd.properties
ファイルで、AgentListenOnAllNICs=false
と設定します。このステップは、必ず両方の管理エージェントに対して実行します。 -
両方の管理エージェントを起動します。
管理エージェントのインストールが失敗した場合、管理エージェントのインストール・ログを見て問題を診断してください。これらのログの場所の詳細は、「手動の管理エージェント・インストール・ログ」を参照してください。
OMSホストからのEM CLIの使用
agentDeploy
スクリプトとOMSホストからのEM CLIを使用して管理エージェントをインストールするには、次のステップを実行します。
-
管理エージェント・ソフトウェアを取得し、EM CLIを使用してOMSホストにこれをダウンロードします。
-
OMSホストで、OracleホームからEM CLIにログインします。各OMSインストールでEM CLIをデフォルトで使用できるため、クライアントをOMSホストに個別でインストールする必要はありません。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<username>
たとえば、
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli login -username=sysman
パスワードを求められたら、指定します。
ノート:
-
EM CLIログイン・ユーザーに
ADD_TARGET
権限が付与されていることを確認します。 -
複数のOMS設定にロード・バランサを構成済の場合は、ロード・バランサ・ホストではなく、必ずいずれかのローカルOMSホストでEM CLIコマンドを実行してください。
-
複数のOMS設定にロード・バランサを構成済で、EM CLIの
setup
コマンドを使用する場合は、ロード・バランサ・ホストとポートではなく、必ずOMSホストとポートをパラメータとして渡してください。たとえば、
emcli setup -url=https://<OMS_HOST>:<OMS_PORT>/em -user=sysman -password=sysman
です。
-
-
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
-
管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能なプラットフォームを特定します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_supported_platforms
このコマンドは、管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能なすべてのプラットフォームをリストします。次に、コマンドの出力例を示します。
--------------------------------------------------- Version = 13.5.0.0.0 Platform Name = Linux x86-64 --------------------------------------------------- Version = 13.5.0.0.0 Platform Name = Oracle Solaris on x86-64 (64-bit) --------------------------------------------------- Version = 13.5.0.0.0 Platform Name = HP-UX PA-RISC (64-bit) ---------------------------------------------------
管理エージェントをインストールするプラットフォームの出力が示されている場合、次のステップに進みます。それ以外の場合は、自己更新を使用して、必要なプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用します。
自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のオンライン・モードでの管理エージェント・ソフトウェアの取得に関する項を参照してください。
-
ソフトウェア・ライブラリからOMSホストの一時ディレクトリに管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードします。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agentimage -destination=<download_directory> -platform="<platform>" -version=<version>
たとえば、
./emcli get_agentimage -destination=/tmp -platform="Linux x86-64" -version=13.5.0.0.0
ノート:
get_agentimage
EM CLI動詞を使用してOMSホスト・プラットフォームとは異なるプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードする場合、OMSホストのZIPユーティリティの場所$OMS_HOME/bin/zip
にZIP_LOC
環境変数を設定する必要があります。get_agentimage
EM CLI動詞を使用して宛先ホストとは異なるプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードする場合、ZIPユーティリティの場所にZIP_LOC
環境変数を設定する必要があります。たとえば、ZIPユーティリティが/usr/bin/zip
にある場合、ZIP_LOC=usr/bin/zip
と設定します。また、ZIPユーティリティはバージョン3.0 2008ビルド以上であることを確認してください。
ノート:
コマンドでは、次のことに注意してください。
-
-destination
は、管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードするOMSホストのディレクトリです。この場所への書込み権限を持っていることを確認します。宛先ディレクトリの名前に2つ以上の用語が空白で区切られている場合は、二重引用符でディレクトリ名を囲んでください。
たとえば、宛先ディレクトリの名前が
/tmp/linux agentimage
の場合、-destination="/tmp/linux agentimage"
のように値を入力します。 -
-platform
は、ソフトウェアをダウンロードするプラットフォームで、ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能な以前のステップで示されたプラットフォームのいずれかと一致する必要があります。 -
-version
は、ダウンロードする管理エージェント・ソフトウェアのバージョンで、オプションの引数です。この引数を渡さない場合、デフォルトのバージョンはOMSバージョンになります。
このコマンドは、入力した宛先ディレクトリにコア管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードします。たとえば、Linux x86-64の場合、
13.5.0.0.0_AgentCore_226.zip
ファイルが表示されます。このコア・ソフトウェアの内容の詳細は、「ダウンロードした管理エージェント・ソフトウェアの内容」を参照してください。 -
-
-
管理エージェント・ソフトウェアを宛先ホストに転送します。
ダウンロードしたZIPファイルを管理エージェントをインストールする宛先ホストの一時ディレクトリ(
/tmp
)に転送します。ファイルの転送には、任意のファイル転送ユーティリティを使用できます。 -
agentDeployスクリプトを使用して管理エージェントをインストールします。
リモートの宛先ホストからのEM CLIの使用で説明したステップ2に従って、管理エージェントをインストールします。
RPMファイルを使用した管理エージェントのインストール
.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールするには、次のステップを実行します。
RPMファイルを宛先ホストへ転送します
- ダウンロードした
.rpm
ファイルを管理エージェントをインストールする宛先ホストの一時ディレクトリ(/tmp)
に転送します。ファイルの転送には、任意のファイル転送ユーティリティを使用できます。
AgentPullスクリプトを使用したサイレント・モードで管理エージェントをインストールするためのレスポンス・ファイル・パラメータ
表6-3は、AgentPull
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールする際、レスポンス・ファイルに含める必要のある必須パラメータと、含めることができるオプションのパラメータを示しています。
表6-3 AgentPullスクリプトを使用してOracle Management Agentをインストールするためのレスポンス・ファイルの作成
パラメータ | 説明 |
---|---|
LOGIN_USER |
(必須) Enterprise Managerコンソールのログイン・ユーザー名を入力します。 たとえば、 |
LOGIN_PASSWORD |
(必須) Enterprise Managerコンソールのログイン・パスワードを入力します。 たとえば、 |
PLATFORM |
(必須)管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードするプラットフォームを入力します。 たとえば、 ノート: パラメータの値は" "で囲む必要があります。 |
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD |
(必須)Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。 デフォルトで、OMSと管理エージェント間の通信は保護およびロックされます。Enterprise Managerシステムに追加する新しい管理エージェントは、事前に認証を受ける必要があります。ここで入力するパスワードは、新しい管理エージェントを認証するために使用されます。 たとえば、 |
VERSION |
(オプション)ダウンロードする管理エージェント・ソフトウェアのバージョンを入力します。 たとえば、 このパラメータを指定しないと、OMSのバージョンが割り当てられます。 |
CURL_PATH (Microsoft Windowsのホストのみ) |
(オプション)インストールされたCURLユーティリティの絶対パスを入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、値 |
OMS_HOST |
(オプション) OMSホスト名を入力します。 たとえば、 |
EM_UPLOAD_PORT |
(オプション) OMSと通信するためのアップロード・ポート(HTTPまたはHTTPS)を入力します。 たとえば、 |
AGENT_INSTANCE_HOME |
(オプション)すべての管理エージェント関連の構成ファイルを格納できる宛先ホストのディレクトリの場所を入力します。このパラメータには、次のいずれかを実行できます。
|
AGENT_PORT |
(オプション)管理エージェント・プロセスを起動する空きポートを入力します。HTTPとHTTPSの両方に同じポートが使用されます。 たとえば、 値を入力しない場合、3872または1830から1849の間の空きポートが適用されます。 |
START_AGENT |
(オプション)管理エージェントをインストールして構成した後に自動的に起動する場合、 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで |
ORACLE_HOSTNAME |
(オプション)管理エージェントをインストールするホストの完全修飾ドメイン名を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで物理ホスト名が設定されます。 |
ALLOW_IPADDRESS |
(オプション) たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで |
INVENTORY_LOCATION |
(オプション)カスタム・インベントリの場所を入力します。 |
PROPERTIES_FILE |
(オプション)プロパティ・ファイルの絶対位置を指定する場合にこのパラメータを使用します。 たとえば、 プロパティ・ファイルで管理エージェントのデプロイメントに使用するパラメータを指定します。プロパティ・ファイルに指定できるパラメータのリストは、
プロパティ・ファイルでは、空白の入ったパラメータ値はサポートしていません。特定のパラメータの値に空白があった場合には、管理エージェントのデプロイ後に次のコマンドを実行します。
|
s_agentSrvcName (Microsoft Windowsのホストのみ) |
(オプション)カスタマイズされた管理エージェント・サービス名を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトでOracle+<oracle_home_name>+Agentが設定されます。 ノート: (Microsoft Windowsホストの場合) ホストにインストールされた13.5.0.x管理エージェントをアップグレードし、異なるOMSを指定する別の管理エージェントを同じホストにインストールする場合、管理エージェントのインストール中に |
アクセス権 |
書込み権限をagent.rspファイルに追加します |
agentDeployスクリプトを使用したサイレント・モードで管理エージェントをインストールするためのレスポンス・ファイル・パラメータ
表6-4は、agentDeploy
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールする際、レスポンス・ファイルに含める必要のある必須パラメータと、含めることができるオプションのパラメータを示しています。
表6-4 agentDeployスクリプトを使用してOracle Management Agentをインストールするためのレスポンス・ファイルの作成
パラメータ | 説明 |
---|---|
OMS_HOST |
(必須) OMSホスト名を入力します。 たとえば、 |
EM_UPLOAD_PORT |
(必須) OMSと通信するためのアップロード・ポート(HTTPまたはHTTPS)を入力します。 たとえば、 |
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD |
(必須)Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。 デフォルトで、OMSと管理エージェント間の通信は保護およびロックされます。Enterprise Managerシステムに追加する新しい管理エージェントは、事前に認証を受ける必要があります。ここで入力するパスワードは、新しい管理エージェントを認証するために使用されます。 たとえば、 |
AGENT_INSTANCE_HOME |
(オプション)すべての管理エージェント関連の構成ファイルを格納できる宛先ホストのディレクトリの場所を入力します。このパラメータには、次のいずれかを実行できます。
|
AGENT_PORT |
(オプション)管理エージェント・プロセスを起動する空きポートを入力します。HTTPとHTTPSの両方に同じポートが使用されます。 たとえば、 値を入力しない場合、3872または1830から1849の間の空きポートが適用されます。 |
START_AGENT |
(オプション)管理エージェントをインストールして構成した後に自動的に起動する場合、 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで |
ORACLE_HOSTNAME |
(オプション)管理エージェントをインストールするホストの完全修飾ドメイン名を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで物理ホスト名が設定されます。 |
ALLOW_IPADDRESS |
(オプション) たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで |
INVENTORY_LOCATION |
(オプション)カスタム・インベントリの場所を入力します。 |
PROPERTIES_FILE |
(オプション)プロパティ・ファイルの絶対位置を指定する場合にこのパラメータを使用します。 たとえば、 プロパティ・ファイルで管理エージェントのデプロイメントに使用するパラメータを指定します。プロパティ・ファイルに指定できるパラメータのリストは、
プロパティ・ファイルでは、空白の入ったパラメータ値はサポートしていません。特定のパラメータの値に空白があった場合には、管理エージェントのデプロイ後に次のコマンドを実行します。
|
s_agentSrvcName (Microsoft Windowsのホストのみ) |
(オプション)カスタマイズされた管理エージェント・サービス名を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトでOracle+<oracle_home_name>+Agentが設定されます。 ノート: (Microsoft Windowsホストの場合) ホストにインストールされた13.5.0.x管理エージェントをアップグレードし、異なるOMSを指定する別の管理エージェントを同じホストにインストールする場合、管理エージェントのインストール中に |
RPMファイルを使用したサイレント・モードで管理エージェントをインストールするためのレスポンス・ファイル・パラメータ
表6-5は、.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールする際、レスポンス・ファイルに含める必要のある必須パラメータと、含めることができるオプションのパラメータを示しています。
表6-5 RPMファイルを使用してOracle Management Agentをインストールするためのレスポンス・ファイルの作成
パラメータ | 説明 |
---|---|
OMS_HOST |
(必須)接続先のOMSのホスト名を入力します。 たとえば、 |
OMS_PORT |
(必須)アップロード・ポート(HTTPまたはHTTPS)を入力して、OMSと通信します。 たとえば、 |
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD |
(必須)Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。 デフォルトで、OMSと管理エージェント間の通信は保護およびロックされます。Enterprise Managerシステムに追加する新しい管理エージェントは、事前に認証を受ける必要があります。ここで入力するパスワードは、新しい管理エージェントを認証するために使用されます。 たとえば、 |
AGENT_USERNAME |
(必須)管理エージェントをインストールするユーザー名を入力します。 たとえば、 |
AGENT_GROUP |
(必須)管理エージェント・ユーザーが属す必要があるグループを入力します。 たとえば、 |
AGENT_PORT |
(オプション)管理エージェント・プロセスに使用するポートを入力します。 たとえば、 値を入力しない場合、3872または1830から1849の間の空きポートが適用されます。 |
ORACLE_HOSTNAME |
(仮想ホストのみ)管理エージェントをインストールする仮想ホスト名を入力します。 たとえば、 |
AgentPullスクリプトでサポートされているオプション
表6-6は、AgentPull.sh
スクリプトでサポートされるオプションを示しています。Microsoft Windowsでは、これらのオプションはAgentPull.bat
ファイルで利用できます。
表6-6 AgentPull.sh/AgentPull.batでサポートされるオプションの理解
オプション | 説明 |
---|---|
-download_only |
管理エージェント・ソフトウェアのダウンロードのみを実行します。管理エージェントはデプロイしません。 |
-showPlatforms |
管理エージェント・ソフトウェアがOMSホストで使用できるプラットフォームを表示します。管理エージェントはインストールしません。 |
-help |
コマンドライン・ヘルプを表示して、 |
-ignoreDiscoveryPlugin |
すべての検出プラグインを無視し、Oracleホーム・プラグインのみを許可します。 |
-invPtrLoc |
中央インベントリ(oraInventory)の場所を含むインベントリ・ファイルの絶対パスを入力します。 たとえば、 重要:
|
agentDeployスクリプトでサポートされているオプション
表6-7は、agentDeploy.sh
スクリプトでサポートされるオプションを示しています。Microsoft Windowsでは、これらのオプションはagentDeploy.bat
ファイルで利用できます。
表6-7 agentDeploy.sh/agentDeploy.batでサポートされるオプションの理解
オプション | 説明 |
---|---|
-prereqOnly |
前提条件チェックのみを実行します。実際に管理エージェントをインストールしないでください。 使用している環境が正常な管理エージェントのインストールのすべての前提条件チェックを満たしているかどうかを確認する場合、このオプションが便利です。 |
-ignorePrereqs |
前提条件チェックの実行をスキップします。すでに |
INVENTORY_LOCATION |
中央インベントリ(oraInventory)の絶対パスを入力します。 たとえば、 重要:
|
-invPtrLoc |
中央インベントリ(oraInventory)の場所を含むインベントリ・ファイルの絶対パスを入力します。 たとえば、 重要:
|
-help |
コマンドライン・ヘルプを表示して、デプロイメント・スクリプトの使用方法を説明します。 |
-debug |
エラーのデバッグおよび解決に役立つ詳細なデバッグ・メッセージを記録します。 |
-ignoreUnzip |
管理エージェント・ソフトウェアのソフトウェア・バイナリの抽出をスキップします。バイナリを再コピーしないで使用できるバイナリを構成するだけの場合に使用してください。 |
-softwareOnly |
ソフトウェア・バイナリのみをインストールして、インストールを構成しません。管理エージェントのソフトウェアのみのインストールを実行する場合に使用してください。詳細は、Oracle Management Agentソフトウェアを今すぐインストールして後で構成を参照してください。 ノート: ZIPファイルを使用してクローニングしている場合、このオプションは適用されません。 |
-configOnly |
ソフトウェア・バイナリを構成して、ソフトウェア・バイナリをインストールしません。構成のみがコピーされたソフトウェア・バイナリに実行されるため、 ノート: ZIPファイルを使用してクローニングしている場合、このオプションは適用されません。 |
-forceConfigure |
OMSを使用できない場合でも、強制的に管理エージェントを構成します。OMSをインストールする前に管理エージェントをインストールし、渡すレスポンス・ファイルのパラメータ このオプションを渡す場合、-configOnly,、-softwareOnlyおよび-prereqOnlyを渡さないでください。 ノート: このオプションを渡すと、HTTP (保護されていない)通信を使用するために管理エージェントが構成されます。管理エージェントおよびOMS間のセキュアなHTTPS通信を確立するため、OMSが使用可能になった後に管理エージェントを手動で保護する必要があります。 レスポンス・ファイルを使用し、- forceConfigureオプションを指定してエージェントをインストールする場合、次のオプションを使用します。
|
ダウンロードした管理エージェント・ソフトウェアの内容
表6-8は、agentDeploy
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールする前にダウンロードするコア管理エージェント・ソフトウェアの内容を示しています。
表6-8 ダウンロードした管理エージェント・ソフトウェアの内容
ファイル | 説明 |
---|---|
Plugins |
OMSとともにインストールされたすべての検出プラグイン、Oracleホームの検出プラグインおよびOracleホームのモニタリング・プラグインを含むプラグイン・ディレクトリ。 |
agentcore.bin |
コア・エージェント・ビットおよびエージェントset-uidバイナリを含むバイナリ・ファイル。 |
agentDeploy.sh/agentDeploy.bat |
管理エージェントをデプロイするために使用されるスクリプト。 |
unzip |
ZIPファイルのアーカイブを解除するために使用されるユーティリティ。 |
agentimage.properties |
バージョンやプラットフォームIDなどを取得するために使用されるプロパティ・ファイル。 |
agent.rsp |
管理エージェントをインストールするために編集して渡すレスポンス・ファイル。 |
管理エージェントのRPMファイルの内容
.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールする場合、ダウンロードした.rpm
ファイルには、エージェント・ベース・ディレクトリが含まれます。このエージェント・ベース・ディレクトリの内容を表6-9に示します。
表6-9 RPMファイルに存在するエージェント・ベース・ディレクトリの内容
要素 | 説明 |
---|---|
agent_13.4.0.0.0 |
管理エージェント・ソフトウェアが含まれます。 |
plugins.txt |
管理エージェントにデプロイされるプラグインを指定するレスポンス・ファイル。 |
plugins |
プラグイン・ソフトウェアが含まれます。 |
agentimage.properties |
バージョンやプラットフォームIDなどを取得するために使用されるプロパティ・ファイル。 |
agent.properties |
管理エージェントをインストールするために編集して渡すレスポンス・ファイル。 |
oracle-agt |
管理エージェント構成スクリプト。 |
サイレント・モードでの管理エージェントのインストール後
管理エージェントのインストール後、次のステップを実行します。
-
(UNIXオペレーティング・システムのみ)rootユーザーとして次のスクリプトを手動で実行します。
-
これがホストにインストールした最初のOracle製品である場合、
orainstRoot.sh
スクリプトを、管理エージェント・ホームで使用可能なoraInst.loc
ファイルで指定されたインベントリの場所から実行します。この場所は、agentDeploy
スクリプトを-configOnly
オプションとともに実行する際にも表示されます。たとえば、指定されたインベントリの場所が
$HOME/oraInventory
の場合、次のコマンドを実行します。$HOME/oraInventory/orainstRoot.sh
-
管理エージェント・ホームから、次の
root.sh
スクリプトを実行します。$<AGENT_HOME>/root.sh
ノート:
.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールする場合は、orainstRoot.sh
およびroot.sh
スクリプトを実行する必要はありません。 -
-
-
管理エージェント・ホームに移動して次のコマンドを実行すると、管理エージェントが動作していることを確認するメッセージが表示されます。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl status agent
-
管理エージェント・ホームに移動して次のコマンドを実行すると、EMDアップロードが正常に完了したことを確認するメッセージが表示されます。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl upload agent
-
-
$<AGENT_BASE_DIRECTORY>/plugins.txt
に一覧されたすべてのプラグインが正常にインストールされたかどうか確認します。これを行うには、次のコマンドを実行します。$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl listplugins agent -type all
-
間違ったタイムゾーンの設定に関する前提条件チェックの警告を無視した場合、次のコマンドを実行して表示されるステップに従います。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl resetTZ agent
-
デフォルトでは、ホストおよび管理エージェントは、モニタリングのためにEnterprise Manager Cloud Controlコンソールに自動的に追加されます。ただし、そのホストで実行中のターゲットは、自動的に検出およびモニターされません。
その他のターゲットをモニターするには、そのターゲットを、「自動検出の結果」ページ、「ターゲットの手動追加」ページまたはモニターするターゲットに提供されている検出ウィザードを使用して、Enterprise Manager Cloud Controlに追加する必要があります。
Enterprise Manager Cloud Controlでのターゲットの検出および追加の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のターゲットの検出および追加の概要に関する項を参照してください。
ノート:
-
Microsoft Windowsホストでの管理エージェントのデプロイ場所(管理エージェントのOracleホーム)を調べるには、
<INVENTORY_LOCATION>\inventory.xml
にアクセスして、HOME NAME="agent13c2"
を検索します。LOC
パラメータの値は、管理エージェントのOracleホームを示します。たとえば、
C:\Program Files\Oracle\inventory.xml
の次の行では、D:\agent13cr1\13.5.0.0.0
が管理エージェントのOracleホームです。<HOME NAME="agent13c2" LOC="D:\agent13cr1\13.5.0.0.0" TYPE="O" IDX="10">
-
既存の管理エージェントを新しいOracle Management Service (OMS)に再指定できます。この方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の付録「Oracle Management Agentの別のOracle Management Serviceへのリダイレクト」を参照してください。
既存の管理エージェントを新しいOMSに対して再指定する場合、管理エージェントのモニター対象ターゲット、ターゲットの履歴および管理エージェントの履歴は移行できません。モニター対象ターゲットおよび履歴データは失われます。