19 データベース・テンプレートを使用したデータベースの作成

この章では、データベース・テンプレート・ベースのプロファイルを使用した単一インスタンスおよびクラスタ・データベースの作成に必要なプロセスについて説明します。内容は次のとおりです。

データベース・テンプレートを使用したデータベースの作成

DBCAテンプレートでは、構造およびデータのタイプと、構造のみのタイプの両方がサポートされます。このデータベース・プロビジョニング・プロファイルは、Enterprise Managerに登録された本番データベースまたはソース・データベースから作成されます。構造およびデータのタイプと、構造のみのタイプの両方がサポートされます。このオプションは、作成されるデータベース・サイズが5 GB未満の場合にお薦めします。

次の表に、データベース・テンプレート・ベースのプロファイルを使用したデータベースの作成に必要なタスクのリストを示します。

表19-1 データベース・テンプレートを使用したデータベースの作成

ステップ タスク ロール

1

DBaaSを有効にする「はじめに」の項のステップに従います。

はじめにを参照してください

2

リソース・プロバイダを作成します。

  • 1つ以上のPaaSインフラストラクチャ・ゾーンを作成します。

  • 1つ以上のデータベース・プールを作成します。

「リソース・プロバイダの作成」を参照してください

4

リクエスト設定を構成します。

「リクエスト設定の構成」を参照してください

5

各セルフ・サービス・ユーザーの割当て制限を定義します。

割当て制限の定義を参照してください

6

DBCAテンプレート・ベースのデータベース・プロビジョニング・プロファイルを作成します。

「データベース・テンプレートを使用したデータベース・プロビジョニング・プロファイルの作成」を参照してください。

7

作成したプロファイルに基づくサービス・テンプレートを作成します。

「データベース・テンプレート・プロファイルを使用したサービス・テンプレートの作成」を参照してください

8

チャージバック・サービスを構成します。

チャージバックの構成を参照してください

9

データベースの作成時に、作成した(データベース・テンプレート・ベースのプロファイルに関連付けられた)サービス・テンプレートを選択します。

「データベースのリクエスト」を参照してください

リソース・プロバイダの作成

次のような1つ以上のリソース・プロバイダを作成する必要があります。

Database as a Service用のデータベース・プールの作成

Database as a Service用のデータベース・プールを作成するには、次のステップに従います。

  1. EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとして、Enterprise Managerにログインします。
  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。「Oracle Cloud」メニューで、「設定」を選択し、「はじめに」を選択します。データベース・サービス・ファミリの横の「設定」リンクをクリックし、「データベース・プール」リンク、「作成」の順にクリックします。
  3. データベース・プールの名前および説明を入力します。
  4. 「資格証明」リージョンで、次の資格証明を指定します。
    • データベース・ホーム: データベースの作成および起動に必要です。
    • ルート: これは、オプション・フィールドです。スナップ・クローン・プロファイルに基づいてデータベース・リクエストにこのデータベース・プールを使用する予定の場合、これは必須です。
    • グリッド・インフラストラクチャ: これは、オプション・フィールドです。データベース・サービスを資格証明に登録する場合には必須です。
    • 自動ストレージ管理: これは、オプション・フィールドです。ASMで実行されているデータベースでライブ・クローニングを行うためにこのデータベース・プールを使用する場合は必須です。

      ノート:

      優先資格証明または名前付き資格証明を使用できます。優先資格証明を使用している場合、
      • ホスト資格証明: 「ターゲット・タイプ」として「Oracleホーム」、「資格証明セット」として「通常ホスト資格証明」を選択します。
      • ルート資格証明: 「ターゲット・タイプ」として「ホスト」、「資格証明セット」として「特権ホスト資格証明」を選択します。
      • グリッド・インフラストラクチャ: 「ターゲット・タイプ」として「Oracle高可用性サービス」、「資格証明セット」として「ホスト資格証明」を選択します。
      • 自動ストレージ管理: 「ターゲット・タイプ」として「ASMインスタンス」を選択します。
  5. 「追加」をクリックし、データベース・プールに追加する1つ以上のOracleホームを選択します。
  6. 次の詳細を指定します。
    • PaaSインフラストラクチャ・ゾーン: データベース・インスタンスをプロビジョニングするPaaSインフラストラクチャ・ゾーンを選択します。
    • データベース構成: プロビジョニングするデータベースの構成を指定します。シングル・インスタンスまたはクラスタ・データベース(RAC)のいずれかにすることができますが、両方を組み合せることはできません。
    • プラットフォームおよびバージョン: デプロイするデータベースのプラットフォームおよびバージョンを指定します。
  7. 「データベース・インスタンスの最大数」(1ホスト当たり)に、プール内の各ホストで実行可能なデータベース・インスタンスの最大数を入力します。

    ノート:

    RACデータベースの場合、このフィールドに指定されている値を使用して、データベースを作成するノードがこの基準を満たしていることを確認します。
  8. 「発行」をクリックして、データベース・プールを作成します。新しく作成されたプールが、データベース・クラウド・セルフ・サービス・ポータルの設定: データベース・プール・ページに表示されます。現在は、データベース・プールをサービス・テンプレートに追加できます。

データベース・テンプレートを使用したデータベース・プロビジョニング・プロファイルの作成

データベース・プロビジョニング・プロファイルを作成するには、次のステップに従います。

  1. 次のいずれかの方法を使用して、データベースのプロビジョニング・ページにアクセスできます。
    • 「エンタープライズ」メニューから、「クラウド」「クラウド・ホーム」の順に選択します。クラウド・ホーム・ページで、「Oracle Cloud」をクリックし、「設定」「データ・ソース」の順に選択します。「データベース: データ・ソース」ページの「データ・プロファイル」タブで、「作成」をクリックします。
    • 「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」,、「データベースのプロビジョニング」を選択します。データベースのプロビジョニング・ページの「プロファイル」セクションで、「作成」をクリックします
  2. 「参照ターゲット」ページで、検索アイコンをクリックして、ターゲットを選択します。
  3. 「検索と選択: ターゲット」ダイアログ・ボックスで、プロファイルを作成するデータベースを選択して、「選択」をクリックします。
  4. 「参照ターゲット」ページで、次のステップを選択します。
    • 「データ・コンテンツ」をクリックします。
    • テンプレートに構造ファイルのみを含める場合は、「構造のみ」を選択します。「データベース・テンプレート」を選択します。

      ノート:

      「構造およびデータ」オプションは、データベース・サイズが5 GB以下の場合に使用します。
  5. 「資格証明」セクションで、「名前付き資格証明」または「優先資格証明」を選択します。「名前付き資格証明」では、使用する有効な資格証明を選択します。
    「次へ」をクリックします。
  6. 「データベース・プロビジョニング・プロファイルの作成」ページの「プロファイル情報」セクションで、次の項目を入力します。
    • プロファイルの場所(必須)
    • プロファイル名(必須)
    • 説明
    • プロファイルのバージョン
    • ベンダー
    • ノート
  7. 「ソフトウェア・ライブラリ・ストレージ」で、「タイプ」「名前」が正しく表示されていることを確認します。
  8. 「スケジュール」セクションでは、「即時」にプロファイルの作成を開始することも、「後で」開始するようにスケジュールすることもできます。
  9. 有効な「作業ディレクトリ」を選択します。
  10. 「データベースのゴールド・イメージ」から「除外するファイル」を選択します
    「次へ」をクリックします。
  11. 「確認」ページで、正しい情報が表示されていることを確認し、「発行」をクリックします。データベース・プロビジョニングを変更する場合は、「戻る」をクリックします。プロビジョニング・プロファイルの作成を中断するには、「取消」をクリックします。
    発行したジョブを表示するには、「データ・プロファイル」タブで「プロシージャ・アクティビティ」リンクを選択します。プロビジョニング・プロファイル作成ジョブの発行後に、「データの表示」「リアル・タイム: 手動リフレッシュ」に設定されている場合は、手動でページをリフレッシュします。それ以外の場合は、特定の時間経過の後にリロードするように「データの表示」を設定します。左側のパネルにある「プロシージャ・ステップ」ツリーから実行ステップを選択して詳細を表示します。

データベース・テンプレートを使用したコンテナ・データベース・プロビジョニング・プロファイルの作成

データベース・プロビジョニング・プロファイルを作成するには、次のステップに従います。

  1. 次のいずれかの方法を使用して、データベースのプロビジョニング・ページにアクセスできます。
    • 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。クラウド・ホーム・ページで、「Oracle Cloud」をクリックし、「設定」「データソース」の順に選択します。データベース: データソース・ページの「データ・プロファイル」タブで、「作成」をクリックします。

    • 「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」「データベースのプロビジョニング」を選択します。データベースのプロビジョニング・ページの「プロファイル」セクションで、「作成」をクリックします。

    • データベース・ターゲットのホームページで、 「Oracle Database」をクリックし、「プロビジョニング」 「プロビジョニング・プロファイルの作成」の順に選択します。

  2. 「参照ターゲット」ページで、検索アイコンをクリックして、ターゲットのコンテナ・データベースを選択します。

    図19-1 コンテナ・データベースの作成: 参照ターゲット


    参照ターゲット・ページ
  3. 「参照ターゲット」ページで、次のステップを実行します。
    1. 「データ・コンテンツ」をクリックします。

    2. テンプレートに構造ファイルのみを含める場合は、「構造のみ」を選択します(CDBのプロビジョニングには「構造のみ」のデータベース・テンプレートのみサポートされます)。

    3. 「データベース・テンプレート」を選択します。

  4. 「資格証明」セクションで、「名前付き資格証明」を選択してから、「資格証明名」列から資格証明名を選択するか、「優先資格証明」を選択します。「次へ」をクリックします。

    図19-2 コンテナ・データベースの作成: 参照ターゲット


    参照ターゲット・ページ
  5. 「データベース・プロビジョニング・プロファイルの作成」ページの「プロファイル情報」セクションで、次のものを追加します。
    • データベース・プロファイルが作成されるソフトウェア・ライブラリ内のプロファイルの場所を指定または選択します。

    • 一意のプロファイル名を指定します。

    • プロファイルの説明を追加します。

    • プロファイル・バージョンとベンダーを確認します。
      For example:
      Database Template for HR database
      

      「プロファイル情報」セクション
  6. 「スケジュール」を選択します。
  7. 作業ディレクトリを指定または選択します。「次へ」をクリックします。
  8. 「確認」ページで、前のページで行った選択内容が正しく表示されていることを確認し、「発行」をクリックします。正しく表示されていない場合は、変更を行うページに達するまで「戻る」を繰り返しクリックします。プロビジョニング・プロファイルの作成を中断するには、「取消」をクリックします。

    「データの表示」が「リアル・タイム: 手動リフレッシュ」に設定されている場合、プロビジョニング・プロファイルの作成ジョブを発行したら、ページを手動でリフレッシュしてください。それ以外の場合、一定の期間経過後にリロードするように「データの表示」を設定し、左側のペインの「プロシージャ・ステップ」ツリーから実行ステップを選択して詳細を表示します。

    発行したジョブを表示するには、「データ・プロファイル」タブで「プロシージャ・アクティビティ」リンクを選択します。

リクエスト設定の構成

リクエストできる時間、その期間などを指定して、リクエスト設定を構成できます。「リクエスト設定の構成」を参照してください

割当て制限の定義

リクエスト設定を構成した後で、各セルフ・サービス・ユーザーの割当て制限を定義する必要があります。「割当て制限の設定」を参照してください

データベース・テンプレート・プロファイルを使用したサービス・テンプレートの作成

サービス・テンプレートは、データベースまたはスキーマを作成するためにセルフ・サービス・ユーザーに提供される標準化されたサービス定義です。セルフ・サービス・ユーザーは、サービス・テンプレート定義に基づいて1つ以上のデータベースを作成できます。

  1. EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとして、Enterprise Managerにログインします。
  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。クラウド・ホームページが表示されます。「Oracle Cloud」メニューで、「設定」を選択し、「はじめに」を選択します。
  3. 左パネルの「データベース」オプションの横にある「設定」リンクをクリックします。ドロップ・ダウン・メニューから「データベース」を選択します。
  4. 「サービス・テンプレート」リンクをクリックします。「サービス・テンプレート」ページが表示されます。「作成」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: 一般ページが表示されます。
  5. 「説明」の下側で、サービス・テンプレートの「名前」「説明」を入力します。説明は一意で、作成するサービス・テンプレートのタイプに関する情報を指定する必要があります。
  6. 「ソース識別」の下側で、プロファイルを使用したデータベースの作成ラジオ・ボタンを選択し、「検索」アイコンをクリックして、リストからDBCAテンプレート・ベースのプロファイルを選択します。
  7. 「データベース定義」リージョンで、次の項目を指定します。
    • コンテナ・データベースとして作成: PDBではなくCDBを作成するサービス・テンプレートを作成する場合に選択します。

      ノート:

      「コンテナ・データベースとして作成」は、Oracle Database 12.1以降で使用できます。
    • 「作成」では、「CLONEDBデータベース」からデータベースを作成するか、「データベースのフル・コピー」から作成するかを選択します。

      ノート:

      クローンDBは、copy-on-writeテクノロジを使用することでテスト目的に必要な記憶域の量を削減します。共有の場所からバックアップをコピーしなくても、複数のデータベース・クローンを迅速に作成できます。
    • タイプ: 「シングル・インスタンス」「Real Application Clusters(RAC)」または「Real Application Clusters (RAC) One Node」を指定できます。

      「RAC」を選択した場合は、「ノード数」を指定します。

    • データベースのSID: 「接頭辞の指定」または「リクエスト時にユーザーにより指定」を選択できます。
      • 接頭辞の指定: データベースの作成時に一意のシステム識別子(SID)を生成するために使用される接頭辞を入力します。接頭辞には、最大6文字を使用できます。

        新しいデータベース名は、入力したSID接頭辞から生成されます。たとえば、接頭辞がMYDBと定義されていると、MYDB0000、MYDB0001、MYDB0002というSIDが生成されます。

        既存のデータベース(実行中のデータベースおよび処理中のリクエスト)については、単一インスタンス・データベースに一意のSID名(RACデータベースの場合は一意の名前)が生成されます。たとえば、ホストで実行中の既存のSIDがMYDB0000、MYDB0001、MYDB0002であり、処理中がMYDB0003、MYDB0004である場合、新しいSIDはMYDB0005になります。

      • リクエスト時にユーザーにより指定: 新しいデータベース・リクエストの作成時にSIDを指定します
    • ドメイン名: これは、オプション・フィールドです。作成する新しいデータベースに使用するドメイン名を入力します。ドメイン名の先頭には「.」(ドット)が付いていないことを確認してください。
    • スタンバイ・データベースの有効化: このサービス・テンプレートを使用してスタンバイ・データベースをプロビジョニングする場合に選択します。詳細は、サービス・テンプレートの作成を参照してください。
  8. 「プールとゾーン」リージョンで、「追加」をクリックして、データベース・インスタンスをプロビジョニングするPaaSインフラストラクチャ・ゾーンを選択します。「プールの割当て」をクリックします。リストからプールを選択し、このプールをPaaSインフラストラクチャ・ゾーンに割り当てます。データベースはこのプール内にプロビジョニングされます。
  9. ゾーンおよびプールを選択したら、ホスト・ターゲットが「参照ホスト」フィールドに設定されます。
  10. 「配置」の下側で、データベースをプロビジョニングするホストの場所を選択します。「配置アルゴリズムにより選択済」または「リクエスト中にユーザーにより選択済」を選択できます。
  11. 「次へ」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: データベースページが表示されます。

    ノート:

    Enterprise Manager 13cリリース5更新8 (13.5.0.8)以降、データベース・モニタリング用の非DBSNMPユーザーを指定し、そのユーザー名によってDBSNMPフィールドを編集できます。そのユーザーが存在しない場合は作成されます。
  12. 「参照ホスト」には、PaaSインフラストラクチャ・ゾーンの名前と、「データベース・クラウド・セルフ・サービス・ポータルの設定」:「一般」ページで選択した参照ホストが表示されます。
  13. 次の項目を指定します。

    ノート:

    ここで選択するデータベースの値は、参照ホストで利用できる必要があります。これには、自動ストレージ管理(ASM)ディスク・グループ、ファイル・システムの場所、リスナー・ポートが含まれます。
    • 記憶域タイプ:
      • 自動ストレージ管理: Oracle Automatic Storage Management (ASM)は、単一インスタンスおよびRAC構成をサポートするデータベース・ファイルのボリューム・マネージャおよびファイル・システムです。ASMでは、ストレージ・システム内のディスクを1つ以上のディスク・グループに分類します。ASMを選択した場合は、ここで「ディスク・グループ」を選択します。
      • ファイル・システム: Oracle Databaseのファイル・システムは、データベース表に格納されるファイルおよびディレクトリの最上部に標準ファイル・システム・インタフェースを作成します。このオプションを選択する場合は、ファイル・システムの「場所」の指定または選択が必要です。
    • 高速リカバリ (オプション): 高速リカバリ領域により、データベースのバックアップ・ファイルとリカバリ・ファイルの管理が簡略化されます。この機能を有効にする場合は、「高速リカバリ領域の有効化」チェック・ボックスを選択します。「高速リカバリ領域」の場所を指定するには、「自動ストレージ管理」を選択して「ディスク・グループ」を指定するか、「ファイル・システム」を選択して「場所」を指定します。「高速リカバリ領域サイズ」をMB単位で指定します。高速リカバリ領域に割り当てるディスク領域の量は、データベースのサイズとアクティビティ・レベルによって異なります。

      セルフ・サービス・ユーザーにバックアップのスケジュールとリストア操作の実行を許可するには、高速リカバリ領域を構成して「アーカイブ有効化」チェック・ボックスを選択します。

    • リスナー・ポート: 「リスナー・ポート」フィールドで、新しいデータベースに関連付けるリスナー・ポート番号を指定します。11.2以上のRACデータベースを選択した場合、スキャン・ポート番号を指定する必要があります。
    • 管理者資格証明: 新しいデータベースのSYS、SYSTEMおよびモニタリング・ユーザー(DBSNMP)のパスワードを指定します。これらのスキーマは、セルフ・サービス管理者(SSA)ユーザーは使用できなくなりますが、SSAがデータベースを管理するために使用します。

      すべてのスキーマに同じパスワードを使用するか、各スキーマに異なるパスワードを使用できます。これらの値が指定されていない場合は、デフォルト値が使用され、SSAがそれらを変更できます。

      DBSNMPはデフォルトのモニタリング資格証明名であり、変更できます。

    • マスター・アカウントの権限:
      • 名前: ロールの名前を設定します。
      • 説明: ロールの説明を入力します。
      • 権限: ロールに付与される権限のリストを設定します。
      「次へ」をクリックします。
  14. 「次へ」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: 「初期化パラメータ」ページが表示されます。このページで、データベース・インスタンスの操作に影響する様々な初期化パラメータの値を構成できます。パラメータを選択し、「セット」アイコンをクリックして、パラメータの値を変更します。emcliを使用してdb_size_nameを以前に作成している場合は、このステップでdb_sizeをテンプレートに関連付けることができます。
  15. 「次へ」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: 「初期化パラメータ」ページが表示されます。このページで、データベース・インスタンスの操作に影響する様々な初期化パラメータの値を構成できます。パラメータを選択し、「セット」アイコンをクリックして、パラメータの値を変更します。構造のみのDBCAテンプレートの場合、文字セット・リストを作成できます(DBリクエスト時に表示されます)。「リクエスト作成/削除の前処理および後処理スクリプト」を参照してください。
  16. 「ターゲット・プロパティ」セクションでは、「場所」、「部門」、「ライン・オブ・ビジネス」などのグローバル・ターゲット・プロパティを指定できます。次の操作を実行できます。
    • 「必須」チェック・ボックスを選択して、プロパティを必須としてマークします。プロパティが必須としてマークされている場合、セルフ・サービス・ユーザーは、データベースのリクエスト時にこのプロパティの値を指定する必要があります。
    • プロパティをロックします。プロパティがロックされている場合、セルフ・サービス・ユーザーは、データベースのリクエスト時にこのプロパティの値を変更できません。
  17. 「次へ」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: 「ロール」ページが表示されます。「追加」をクリックし、このサービス・テンプレートを使用可能にするSSAユーザー・ロールを選択します。選択したロールに属するすべてのユーザーが、このサービス・テンプレートを使用できます。「次」をクリックします。
  18. サービス・テンプレートの作成: 「確認」ページが表示されます。「作成」をクリックします。新しく作成したサービス・テンプレートは、「データベース・クラウド・セルフ・サービス・ポータルの設定」: 「サービス・テンプレート」ページに表示されます。

コンテナ・データベースのデータベース・テンプレート・プロファイルを使用したサービス・テンプレートの作成

サービス・テンプレートは、データベースまたはスキーマを作成するためにセルフ・サービス・ユーザーに提供される標準化されたサービス定義です。セルフ・サービス・ユーザーは、サービス・テンプレート定義に基づいて1つ以上のデータベースを作成できます。

  1. EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとして、Enterprise Managerにログインします。
  2. 「設定」メニューから、「クラウド」「データベース」の順に選択します。ドロップダウン・メニューから「データベースの選択」を選択します。
  3. 「サービス・テンプレート」リンクをクリックします。「サービス・テンプレート」ページが表示されます。「作成」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: 一般ページが表示されます。

    図19-3 サービス・テンプレートの作成: 一般(DBCAテンプレート)


    サービス・テンプレートの作成
  4. サービス・テンプレートの名前と説明を入力します。説明は一意で、作成するサービス・テンプレートのタイプに関する情報を指定する必要があります。
  5. 「コンテナ・データベースとして作成」チェック・ボックスを選択します。コンテナ・データベースから作成したプロファイルは、このチェック・ボックスを選択した場合にのみ「プロファイル」リストにリストされます。
  6. 「ソース識別」セクションで、「プロファイルの使用」ラジオ・ボタンを選択します。「プロファイル」フィールドの横の「検索」をクリックし、コンテナ・データベース・テンプレート・ベースのプロファイルをリストから選択します。
  7. 「データベース定義」リージョンで、次の項目を指定します。
    • タイプ: 単一インスタンスまたはReal Application Cluster (RAC)を指定できます。「RAC」を選択した場合は、ノード数を指定します。

    • データベースのSID: 「接頭辞の指定」または「リクエスト時にユーザーにより指定」を選択できます。

    • ドメイン名: これは、オプション・フィールドです。作成する新しいデータベースに使用するドメイン名を入力します。

  8. 「ゾーン」リージョンで、「追加」をクリックして、データベース・インスタンスをプロビジョニングするPaaSインフラストラクチャ・ゾーンを選択します。「プールの割当て」をクリックします。リストからプールを選択し、このプールをPaaSインフラストラクチャ・ゾーンに割り当てます。データベースはこのプール内にプロビジョニングされます。
  9. ゾーンおよびプールを選択したら、ホスト・ターゲットが「参照ホスト」フィールドに設定されます。
  10. 「次へ」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: データベースページが表示されます。

    ノート:

    Enterprise Manager 13cリリース5更新8 (13.5.0.8)以降、データベース・モニタリング用の非DBSNMPユーザーを指定し、そのユーザー名によってDBSNMPフィールドを編集できます。そのユーザーが存在しない場合は作成されます。

    図19-4 サービス・テンプレートの作成: データベース(DBCAテンプレート)


    サービス・テンプレートの作成: データベース(DBCAテンプレート)
  11. 次の項目を指定します。
    • 記憶域タイプ: 次のいずれかです。

      • 自動ストレージ管理: Oracle自動ストレージ管理(ASM)は、単一インスタンスおよびRAC構成をサポートするデータベース・ファイルのボリューム・マネージャおよびファイル・システムです。ASMでは、ストレージ・システム内のディスクを1つ以上のディスク・グループに分類します。ASMを選択する場合、ディスク・グループをここで選択します。

      • ファイル・システム: Oracle Databaseのファイル・システムは、データベース表に格納されるファイルおよびディレクトリの標準ファイル・システム・インタフェースを作成します。このオプションを選択する場合、ファイル・システムの場所を指定するか選択する必要があります。

    • 高速リカバリ(オプション): バックアップおよびリカバリ・ファイルの管理を簡略化するために、データベースに高速リカバリ領域を作成できます。「高速リカバリ領域の有効化」チェック・ボックスを選択して、リカバリに関連するファイルの格納先となる場所を指定します。高速リカバリ領域は、バックアップおよびリカバリ・ファイル用の集中化されたディスクの場所を提供する、ASMディスク・グループまたはファイル・システムである可能性があります。高速リカバリ領域の場所および高速リカバリ・サイズを指定します。高速リカバリ領域に割り当てるディスク領域の量は、データベースのサイズおよびアクティビティ・レベルによって異なります。

      セルフ・サービス・ユーザーにバックアップのスケジュールとリストア操作の実行を許可するには、高速リカバリ領域を構成して「アーカイブ有効化」チェック・ボックスを選択します。

    • リスナー・ポート: 「リスナー・ポート」フィールドで、新しいコンテナ・データベースに関連付けるリスナー・ポート番号を指定します。

    • 管理者資格証明: 「同じパスワードを使用」か「別のパスワードを使用」のオプションを選択します。

  12. 「次へ」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: 初期化パラメータページが表示されます。このページで、データベース・インスタンスの操作に影響する様々な初期化パラメータの値を構成できます。パラメータを選択し、「セット」アイコンをクリックして、パラメータの値を変更します。emcliを使用してdb_size_nameを以前に作成している場合は、このステップでdb_sizeをテンプレートに関連付けることができます。
  13. 「次へ」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: カスタマイズ・ページが表示されます。データベースを作成する前後に実行する必要があるカスタム・スクリプトを指定します。「リクエスト作成/削除の前処理および後処理スクリプト」を参照してください。
  14. 「ターゲット・プロパティ」リージョンで、「場所」、「部門」、「ライン・オブ・ビジネス」などのグローバル・ターゲット・プロパティを指定できます。次の操作を実行できます。
    • 「必須」チェック・ボックスを選択して、プロパティを必須としてマークします。プロパティが必須としてマークされている場合、セルフ・サービス・ユーザーは、データベースのリクエスト時にこのプロパティの値を指定する必要があります。

    • プロパティをロックします。プロパティがロックされている場合、セルフ・サービス・ユーザーは、データベースのリクエスト時にこのプロパティの値を変更できません。

  15. 「次へ」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: ロール・ページが表示されます。「追加」をクリックし、このサービス・テンプレートを使用可能にするEM_SSA_USERロールを選択します。選択したロールに属するすべてのユーザーが、このサービス・テンプレートを使用できます。「次へ」をクリックします
  16. サービス・テンプレートの作成: 確認ページが表示されます。「作成」をクリックします。新しく作成されたサービス・テンプレートが、データベース・クラウド・セルフ・サービス・ポータルの設定: サービス・テンプレート・ページに表示されます。

ノート:

セルフ・サービス・ポータルからのコンテナ・データベースのプロビジョニングのためのプラグインおよびパッチの要件については、MOSのドキュメントID 1549855.1を参照してください。

チャージバックの構成

オプションで、チャージバック・サービスを構成できます。チャージバック管理を参照してください。

データベースのリクエスト

セルフ・サービス・ユーザーは、データベース・テンプレート・プロファイルに基づいてサービス・テンプレートを選択し、データベースを作成できるようになりました。「データベースのリクエスト」を参照してください。

スタンバイ・データベースのプロビジョニング

Data Guard構成は、1つのプライマリ・データベースと1つ以上のスタンバイ・データベースで構成されます。Data Guard構成内のデータベースはOracle Netで接続され、地理的に散在していてもかまいません。データベースが相互に通信できる場合、データベースの位置に関する制限はありません。

Oracle Data Guardは、企業データの高可用性、データ保護および障害時リカバリを保証します。1つ以上のスタンバイ・データベースを作成、維持、管理、モニターして、本番のOracleデータベースが障害やデータ破損に耐えられるようにするための包括的なサービス・セットが用意されています。Oracle Data Guardでは、これらのスタンバイ・データベースを本番データベースのコピーとしてメンテナンスします。計画停止または計画外停止により、本番データベースが使用できなくなった場合、Oracle Data Guardはいずれかのスタンバイ・データベースを本番ロールに切り替えることで、停止に伴う停止時間を最小化できます。

本番データベース(プライマリ・データベースとも呼ばれる)は、単一インスタンスのOracleデータベースまたはOracle Real Application Clusters (RAC)データベースのいずれかにすることができます。スタンバイ・データベースは、トランザクション上の一貫性を持つ、プライマリ・データベースのコピーです。プライマリ・データベースのバックアップ・コピーを使用することで、1つ以上のスタンバイ・データベースを作成し、それをData Guard構成に組み込むことができます。EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーは、Enterprise Manager Database as a Serviceを使用して、RACスタンバイ・データベースの単一インスタンスを含むDBaaSクラウドを設定できます。

表19-2 スタンバイ・データベースのプロビジョニング

ステップ タスク ロール

1

DBaaSを有効にする「はじめに」の項のステップに従います。

はじめにを参照してください

2

リソース・プロバイダを作成します。

  • 1つ以上のPaaSインフラストラクチャ・ゾーンを作成します。

  • スタンバイ・データベースのプロビジョニング用に1つ以上のデータベース・プールを作成します。

「リソース・プロバイダの作成」を参照してください

6

次のいずれかのタイプのプロファイルを作成します。

  • DBCAテンプレート・ベースのデータベース・プロビジョニング・プロファイル。

  • RMANバックアップ・ベースのデータベース・プロビジョニング・プロファイル。

関連項目:

4

リクエスト設定を構成します。

「リクエスト設定の構成」を参照してください

5

各セルフ・サービス・ユーザーの割当て制限を定義します。

割当て制限の定義を参照してください

7

作成したプロファイルに基づくサービス・テンプレートを作成します。

「サービス・テンプレートの作成」を参照してください

8

チャージバック・サービスを構成します。

チャージバックの構成を参照してください

9

データベースのデプロイ時に、作成した(DBCAテンプレート・ベースのプロファイルに関連付けられた)サービス・テンプレートを選択します。また、データベースのリクエスト時にスタンバイ・データベースの情報を指定することもできます。

「データベースのリクエスト」を参照してください

スタンバイ・データベースをプロビジョニングするためのデータベース・プールの定義

Data Guard構成は、1つの本番データベースおよび1つ以上のスタンバイ・データベースから構成されます。スタンバイ・データベースをプロビジョニングするためのデータベース・プールを定義するには、次のステップに従う必要があります。

  1. データベース・プールを作成します。「Database as a Service用のデータベース・プールの作成」を参照してください。

  2. スタンバイ・データベースをホストする1つ以上のプールにデータベース・プールを関連付けます。「スタンバイ・データベース・プールのプライマリ・データベース・プールへの関連付け」を参照してください。

スタンバイ・データベース・プールのプライマリ・データベース・プールへの関連付け

スタンバイ・サポートを含めるには、次のステップに従って、スタンバイ・データベースの作成先となる、1つ以上の事前作成されたデータベース・プールを追加する必要があります。

  1. EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとして、Enterprise Managerにログインします。
  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。「Oracle Cloud」メニューから、「リソース・プロバイダ」を選択し、プライマリ・データベース・プールとして指定したデータベース・プールを選択し、「編集」をクリックします。「プールの編集: 設定」ページが表示されます。

    図19-5 データベース・プールの編集


    データベース・プールの編集
  3. プールの詳細とプール内のOracleホームが表示されます。これで、1つ以上のスタンバイ・データベース・プールを追加し、それをプライマリ・データベース・プールに関連付けることができます。「スタンバイ・プール」リージョンの「追加」をクリックします。「スタンバイ・プールの追加」ウィンドウが表示されます。
  4. 1つ以上のスタンバイ・プールを選択して「選択」をクリックします。選択したプールが「スタンバイ・プール」リージョンに表示されます。これで、これらのプールがプライマリ・データベース・プールに関連付けられたため、スタンバイ・データベースをプロビジョニングするために使用できます。

    ノート:

    プライマリおよびスタンバイ・データベース・プールのOSユーザーとパスワードは同じである必要がありますが、「名前付き資格証明」は異なっていてかまいません。

  5. セルフ・サービス管理者がリソース使用率の最大限度を設定できるように「配置制約」を指定します。たとえば、データベース・プールを使用してスタンバイ・データベースをプロビジョニングしている場合、スタンバイ・データベースは常時アクティブな操作に使用されるわけではないため、「1ホスト当たりのデータベース・インスタンスの最大数」フィールドに比較的大きい値を指定できます。
  6. 「送信」をクリックします。これで、プライマリ・プールがスタンバイ・データベース・プールに関連付けられたため、スタンバイ・データベースをプロビジョニングするために使用できます。

サービス・テンプレートの作成

サービス・テンプレートは、セルフ・サービス・ユーザーがスタンバイ・データベースを作成するための標準化されたサービス定義です。セルフ・サービス・ユーザーは、サービス・テンプレート定義に基づいて1つ以上のスタンバイ・データベースを作成できます。データベース・サービス・テンプレートを作成するには、次のステップに従います。

  1. EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとして、Enterprise Managerにログインします。
  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。クラウド・ホームページが表示されます。「Oracle Cloud」メニューで、「設定」を選択し、「はじめに」を選択します。
  3. 左パネルの「データベース」オプションの横にある「設定」リンクをクリックします。ドロップ・ダウン・メニューから「データベース」を選択します。
  4. 「サービス・テンプレート」リンクをクリックします。サービス・テンプレート・ページが表示されます。「作成」をクリックします。サービス・テンプレートの作成: 一般ページが表示されます。
  5. サービス・テンプレートの名前と説明を入力します。説明は一意で、作成するサービス・テンプレートのタイプに関する情報を指定する必要があります。
  6. 「プロファイル」フィールドの隣にある「検索」アイコンをクリックして、データベース・プロビジョニング・プロファイルを選択します。
  7. 次のタイプのプロファイルを選択できます。
    • RMANバックアップ・ベースのデータベース・プロビジョニング・プロファイル。

    • DBCAテンプレート・ベースのデータベース・プロビジョニング・プロファイル。

  8. 「データベース定義」リージョンで、次の項目を指定します。
    • タイプ: 単一インスタンスまたはReal Application Cluster (RAC)を指定できます。「RAC」を選択した場合は、ノード数を指定します。

    • データベースSID: これは、オプション・フィールドです。「接頭辞の指定」または「リクエスト時にユーザーにより指定」を選択できます。

      • 接頭辞の指定: このオプションを選択する場合、データベースの作成時に一意のシステム識別子(SID)を生成するために使用される接頭辞を入力します。接頭辞は、このサービス・テンプレートを使用して作成されたデータベースの識別に役立ちます。接頭辞には、最大6文字を使用できます。

        生成される新しいデータベース名は、ここで指定されるSID接頭辞をベースにします。たとえば、接頭辞がMYDBと指定されている場合、新しいデータベースのSIDは、MYDB0000、MYDB0001、MYDB0002 (以降同様)と生成されます。

        既存のデータベース(実行中のデータベースおよび処理中のリクエスト)については、単一インスタンス・データベースに対して一意のSID名が生成されるか、Real Application Clusterデータベースに対して一意の名前が生成されます。たとえば、ホストで実行中の既存のSIDがMYDB0000、MYDB0001、MYDB0002で、処理中がMYDB0003、MYDB0004である場合、新規リクエストに対して生成される新規SIDまたはデータベース名はMYDB0005です。

      • リクエスト時にユーザーにより指定: このオプションを選択する場合、このフィールドを空白のままにして、データベース・リクエストの作成時にSIDを指定できます。

    • ドメイン名: これは、オプション・フィールドです。作成する新しいデータベースに使用するドメイン名を入力します。ドメイン名の先頭には「.」(ドット)が付いていないことを確認してください。

    • スタンバイ・データベースの有効化: このサービス・テンプレートを使用してスタンバイ・データベースをプロビジョニングする場合、このチェック・ボックスを選択します。データベース・ロック・アイコンと「スタンバイ・データベースの追加」リージョンが表示されます。データベース・ロック・アイコンをクリックして、データベースをロックします。これによって、セルフ・サービス・ユーザーはスタンバイ・データベースへのリクエストを強制されます。ロックが解除されると、セルフ・サービス・ユーザーは、データベース・リクエストの発行時にスタンバイ・データベースの選択を解除できます。

  9. 「スタンバイ・データベースの追加」をクリックします。表示された「スタンバイ・データベースの追加」ウィンドウで、次の詳細を指定します。
    • スタンバイ名: スタンバイ・データベースの識別に使用される名前。

    • タイプ: 単一インスタンスまたはReal Application Cluster (RAC)を指定できます。「RAC」を選択した場合は、ノード数を指定する必要があります。

    • スタンバイ・ドメイン名: 作成する新しいスタンバイ・データベースのドメイン名を入力します。

    • スタンバイ保護モード: 次のいずれかの保護モードを指定します。

      • 保護の最大化: データ損失なしの、最高レベルのデータ保護を可能にします。このモードを選択した場合は、少なくとも1つのスタンバイ・データベースでSYNC REDOトランスポート・モードを設定する必要があります。

      • 可用性の最大化: 非常に高いデータ保護を提供します。このモードを選択した場合は、少なくとも1つのスタンバイ・データベースでSYNC REDOトランスポート・モードを設定する必要があります。

      • パフォーマンスの最大化: ASYNC REDOトランスポート・モードでの高いデータ保護を可能にします。このモードを選択した場合、プライマリ・データベースのパフォーマンスへの影響はありません。

    • リアル・タイム問合せの有効化: データベースでのリアル・タイムのデータ問合せを有効にするには、このオプションを選択します。この機能には、Active Data Guardのライセンスが必要です。

    • 遅延の適用: スタンバイ・データベースでアーカイブREDOログ・データが適用されるまでの遅延期間を指定します。プロパティが0分に設定されている場合、REDOログ・データはスタンバイ・データベースに即時に適用されます。

    ノート:

    単一のサービス・テンプレートを使用して、複数のスタンバイ・データベースをプロビジョニングできます。

  10. 「プールとゾーン」(プライマリ・プール)リージョンで「追加」をクリックして、データベース・インスタンスをプロビジョニングする1つ以上のPaaSインフラストラクチャ・ゾーンを追加します。「プールの割当て」をクリックし、スタンバイ・データベースのプライマリ・データベース・プールとなるデータベース・プールを選択します。
  11. スタンバイ・プール・リージョンに、定義されているスタンバイ・データベースのリストが表示されます。ドロップダウン・リストから、スタンバイ・データベースを関連付けるスタンバイ・プールを選択します。1つのプライマリ・プールに複数のスタンバイ・プールを関連付けることができます。

    ノート:

    プライマリ・プールが単一インスタンス・タイプの場合、単一インスタンスとRACデータベースの両方のプールがリストされます。ただし、プライマリ・プールがRACの場合、RACデータベース・プールのみが「スタンバイ・プール」リージョンにリストされます。

  12. 「参照ホスト」フィールドの「検索」をクリックし、ホスト・ターゲットを選択します。
  13. 「共有場所」を指定して「次へ」をクリックし、「データベース・クラウド・セルフ・サービス・ポータルの設定: データベース」ページに移動します。
  14. 選択したゾーン、プールおよび参照ホストの名前が表示されます。ASMディスク・グループ、ファイル・システムの場所、および参照ホストで使用可能なリスナー・ポートを選択できます。

    ノート:

    ストレージの場所とリスナー・ポートは、すべてのプライマリ・プールおよびスタンバイ・プールで同一である必要があります。

    • 記憶域タイプ: 記憶域タイプは次のとおりです。

      • 自動ストレージ管理: Oracle Automatic Storage Management (ASM)は、単一インスタンスおよびRAC構成をサポートするデータベース・ファイルのボリューム・マネージャおよびファイル・システムです。ASMでは、ストレージ・システム内のディスクを1つ以上のディスク・グループに分類します。ASMを選択する場合、ここでディスク・グループを指定します。

      • ファイル・システム: Oracle Databaseのファイル・システムは、データベース表に格納されるファイルおよびディレクトリの標準ファイル・システム・インタフェースを作成します。このオプションを選択する場合、ファイル・システムの場所を指定する必要があります。

    • 高速リカバリ: バックアップおよびリカバリ・ファイルの管理を簡略化するには、データベースの高速リカバリ領域を作成します。高速リカバリ領域は、バックアップおよびリカバリ・ファイル用の集中化されたディスクの場所を提供する、ASMディスク・グループまたはファイル・システムである可能性があります。高速リカバリ領域の場所および高速リカバリ・サイズを指定します。高速リカバリ領域に割り当てるディスク領域の量は、データベースのサイズおよびアクティビティ・レベルによって異なります。

      セルフ・サービス・ユーザーにバックアップのスケジュールとリストア操作の実行を許可するには、高速リカバリ領域を構成して「アーカイブ有効化」チェック・ボックスを選択します。

  15. 「ポート番号」フィールドで、新しいデータベースに関連付けられるリスナーのポート番号を指定します。11.2以上のRACデータベースを選択した場合、スキャン・ポート番号を指定する必要があります。
  16. 「場所」フィールドに、RMANの重複バックアップの場所を指定します。このディレクトリは、プライマリ・プールとスタンバイ・プールのすべてのメンバー上に存在する必要があります。この場所で使用可能な空き領域は、プロファイルの作成元のデータベースのサイズ以上である必要があります。
  17. 「管理者資格証明」を指定します。新しいデータベースのシステム・スキーマのパスワードを指定します。これらのスキーマは、EM_SSA_USERSに対して使用できません。すべてのスキーマに同じパスワードを使用するか、各スキーマに異なるパスワードを使用できます。これらの値が指定されていない場合は、デフォルト値が使用され、EM_ADMINISTRATORがそれらを変更できます。
  18. システム・スキーマとは別に、他のスキーマへのアクセスを制限する場合、「非管理者資格証明」リージョンで選択して、パスワードを指定できます。これらのスキーマはロックされ、EM_SSA_USERSはアクセスできません。
  19. 「次へ」をクリックします。データベース・クラウド・セルフ・サービス・ポータルの設定: 初期化パラメータ・ページが表示されます。このページで、データベース・インスタンスの操作に影響する様々な初期化パラメータの値を構成できます。パラメータを選択して、「セット」アイコンをクリックして、パラメータの値を変更します。

    ノート:

    サービス・インスタンスの作成時にセルフ・サービス・ユーザーが選択できるデータベース・サイズは、EMCLIコマンドを使用してグローバルに定義されます。これらのグローバル・データベース・サイズのサブセットは初期化パラメータ・ページで定義でき、セルフ・サービス・ユーザーはデータベースの作成時にこれらのサイズの1つを選択できます。

  20. 「次へ」をクリックします。データベース・クラウド・セルフ・サービス・ポータルの設定: スクリプト・ページが表示されます。データベースを作成する前後に実行する必要があるカスタム・スクリプトを指定します。
  21. 「次へ」をクリックします。データベース・クラウド・セルフ・サービス・ポータルの設定: ロール・ページが表示されます。「追加」をクリックし、このサービス・テンプレートを使用可能にするSSAユーザー・ロールを選択します。選択したロールに属するすべてのユーザーが、このサービス・テンプレートを使用できます。
  22. 「次へ」をクリックします。データベース・クラウド・セルフ・サービス・ポータルの設定: 確認ページが表示されます。これまでに入力した情報を確認し、「作成」をクリックします。新しく作成されたサービス・テンプレートが、データベース・クラウド・セルフ・サービス・ポータルの設定: サービス・テンプレート・ページに表示されます。「サービス・テンプレート名」リンクをクリックして、追加の詳細を表示できます。