1 Apache Tomcatプラグインの概要および前提条件

この章では、Oracle System Monitoring Plug-in for Apache Tomcatの概要を説明し、構成の前に必要となる前提条件をまとめます。

この項の内容は次のとおりです。

Apache Tomcatについて

Apache Tomcatは、JavaサーブレットおよびJSP (Java Server Pages)仕様を実装したオープン・ソースのアプリケーション・サーバーであり、Javaコードの実行環境を提供します。Non-Oracle Middleware plug-in for Apache Tomcatは、Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cを拡張して、Apache Tomcatを管理できるようにするためのプラグインです。

Cloud Control環境にこのプラグインをデプロイすると、可用性やパフォーマンスに関連する各種メトリックや、レポート、アラートなどの管理機能を使用できるようになります。

サポートされているバージョン

このプラグインでは、次のバージョンの製品がサポートされます。

  • Enterprise Manager Cloud Control 13c以上(Oracle Management ServiceおよびOracle Management Agent)。

  • Apache Tomcat 8.x以降。

  • Apache Tomcat 7.x以下。

Apache Tomcatプラグインの前提条件

プラグインをデプロイする前に、次の前提条件を満たす必要があります。

  1. Apache Tomcatがインストールされている。
  2. Apache Tomcatの起動時にリモートJMX監視が有効になっている必要があります。JMXを有効にするには、次の起動スクリプトに-Dcom.sun.management.jmxremote.portを追加します。
    • UNIXおよびLinuxの場合: catalina.sh
    • Microsoft Windowsの場合: catalina.bat

    リモート監視およびリモート管理の詳細は、次のリンクを参照してください。

    https://docs.oracle.com/javase/8/docs/technotes/guides/management/index.html
    
  3. Enterprise Manager Cloud Control 13c リリース13.1.0.1.0以上(Oracle Management ServiceおよびOracle Management Agent)がインストールされている。

    管理エージェントは、Apache Tomcatと同じコンピュータ上にインストールする(ローカル・エージェント監視)か、異なるコンピュータ上にインストールする(リモート・エージェント監視)ことができます。管理エージェントの構成方法はローカルとリモートのいずれの場合も同じです。

    リモート管理エージェントを使用している場合は、管理エージェントから、Apache Tomcatインスタンスの実行元コンピュータと、リスニング先のJMXポートにアクセスできることを確認してください。

  4. Apache Tomcatターゲットを監視する場合、次のいずれかをすでに監視中の管理エージェントは使用しないでください。
    • Oracle WebLogicが管理するサーバー
    • IBM WebSphereアプリケーション・サーバー
    • JBossアプリケーション・サーバー

    これは、異なるターゲット・タイプでは異なるJMXバージョンが使用されるためです。それらを同時に監視すると、Apache Tomcatについてメトリック収集エラーが発生する可能性があります。

    次に示すのは、Apache Tomcatについてこの種のメトリック収集エラーが発生した場合の例です。

    oracle.sysman.emSDK.emd.fetchlet.FetchletException:
    oracle.sysman.emSDK.emd.fetchlet_FetchletException:
    java.lang.SecurityException: sealing violation: package javax.management is sealed

Apache Tomcatプラグインのダウンロード

プラグインをオンライン・モードまたはオフライン・モードでダウンロードできます。オンライン・モードとは、インターネット接続があり、My Oracle SupportからEnterprise Managerを通してプラグインを直接ダウンロードできる環境のことです。オフライン・モードとは、インターネット接続がない、またはMy Oracle Supportからプラグインを入手できない環境のことです。

いずれかのモードでのプラグインのダウンロードの詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドプラグインの管理の章を参照してください。

プラグインのデプロイ

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して、またはEM Command Line Interface (EMCLI)を使用して、プラグインをOracle Management Serviceインスタンスにデプロイできます。コンソールでは一度に1つのプラグインをデプロイできますが、コマンドライン・インタフェース・モードでは一度に複数のプラグインをデプロイでき、デプロイメント時間と、該当する場合は停止時間が短くなります。

プラグインをデプロイする手順の詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドプラグインの管理の章を参照してください。

プラグインのアップグレード

自己更新機能は、新規または更新機能が使用可能になるたびに、Enterprise Managerコンポーネントを更新してEnterprise Managerの機能を拡張できます。更新プラグインはEnterprise Managerストアから使用でき、この外部サイトは、ダウンロード可能な更新についての情報を得るためにEnterprise Manager Cloud Controlによって定期的にチェックされます。プラグインを更新するステップは、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドCloud Controlの更新の章を参照してください。

プラグインのアンデプロイ

プラグインをアンデプロイするステップは、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドプラグインの管理の章を参照してください。