第V部 トラブルシューティング

Oracle Exadata Database Machineに関連する問題のトラブルシューティングについては、Oracle Exadata Database Machineスタート・ガイドExadata Plug-inのトラブルシューティングを参照してください。

トピック:

Exadata Cloud検出ウィザードの内部サーバー・エラー

このエラーは、通常、ウィザードで「モニタリング・エージェント - OCI資格証明名」および「ホーム・リージョン」を選択するステップで発生します。

エージェント・ログgcagent.logを確認し、http://<service>.<region_identifier>.<realm_domain>形式のエントリを探します。

Exadata Cloud検出フローでは、データベース・サービスAPI、アイデンティティおよびアクセス管理APIおよび検索サービスAPIの3つのOCIサービスが使用されます。たとえば、https://identity.us-ashburn.oraclecloud.comhttps://database.us-ashburn.oraclecloud.comおよびhttps://query.us-ashburn.oraclecloud.comです。

  1. OCI APIサービスのホスト名がエージェント・ホストから到達可能であることを確認します。

    到達できない場合は、URLの正確性を検証します。OCIリージョンは、商用レルム、Oracle Government Cloudレルム、専用レルムという3つの異なるレルムに属することができます。API URL形式はレルムごとに異なります。不正なURLが使用されている場合は、Oracleサポートに連絡して必要なパッチを入手してください。

  2. プロキシを使用する場合は、「プロキシ接続の設定」を参照してください。

    1. エージェントの$EMSTATE/config/emd.propertiesで次のプロパティが設定されていることを確認します:

      oci_http_proxy_port=<proxy port>
      oci_http_proxy_host=<proxy url>

      オプションで、認証済プロキシが使用されている場合、プロパティoci_proxy_usernameおよびoci_proxy_passwordを設定します。

      プロキシ・ホストを使用した接続が失敗した場合は、かわりにプロキシ・ホストのIPアドレスを使用して、DNS関連の問題を除外してください。

    2. ファイル$EMDROOT/work/agentStateDir/sysman/config/s_jvm_options.optを編集し、ファイルの最後に次の行を追加してファイルを保存します:

      -Djdk.http.auth.tunneling.disabledSchemes=""
  3. エージェント・ホストで次のOCI CLIコマンドを実行して、OCI資格証明を確認します:

    oci db vm-cluster list --compartment-id <compartment id> --exadata-infrastructure-id <exadata infrastructure id>

    OCI CLIコマンドを実行する前に、プロファイル情報が~/.oci/configファイルにあることを確認します。次に例を示します:

    [DEFAULT]
        user=<user ocid>
        fingerprint=<finger print>
        tenancy=<tenancy ocid>
        key_file=<pem key file path>
        region=<region code for example: us-ashburn-1>
  4. OCIサービスによって送信されたSSL証明書とEMエージェント側で受信した証明書が、信頼できるソース(Oracle Corporation / Digicert)からのものであることを確認します。エージェント・ホストで次のコマンドを実行します:

    [oracle@<server>]$ openssl s_client -connect database.us-ashburn-1.oraclecloud.com:443
       CONNECTED(00000003)
       depth=2 C = US, O = DigiCert Inc, OU = www.digicert.com, CN = DigiCert Global Root G2
       verify return:1
       depth=1 C = US, O = DigiCert Inc, CN = DigiCert Global G2 TLS RSA SHA256 2020 CA1
       verify return:1
       ---
       Certificate chain
       0 s:/C=US/ST=California/L=Redwood City/O=Oracle Corporation/CN=*.us-ashburn-1.oc-test.com
         i:/C=US/O=DigiCert Inc/CN=DigiCert Global G2 TLS RSA SHA256 2020 CA1
       1 s:/C=US/O=DigiCert Inc/CN=DigiCert Global G2 TLS RSA SHA256 2020 CA1
         i:/C=US/O=DigiCert Inc/OU

    証明書が信頼できる認証局(自己署名証明書など)からのものではなく、プロキシまたはファイアウォールが別の証明書と置き換えている場合は、プロキシまたはファイアウォール証明書をエージェントのJVMトラスト・ストア(キーストアではない)にインポートします:

    1. エージェント・ホスト上の証明書crtファイルをコピーします。

    2. 適切なディレクトリに変更します:

      cd $EMDROOT/oracle_common/jdk/jre/lib/security/
    3. 証明書をインポートします:

      keytool -importcert -keystore ./cacerts -file <certificate file> -alias <alias_name> -storepass <password>
    4. エージェントを再起動します:

      emctl stop agent; emctl start agent

クラウド・ターゲットのメンバーのリストにデータベース・インスタンスが表示されない

クラウド・ターゲットのホームページから、左側のナビゲーション・アイコンナビゲーション・アイコンを使用して、ナビゲーション・パネルを表示します。ナビゲーション・パネルで使用可能なターゲットのリストを展開し、データベース・インスタンスを探して、それがクラスタ・データベースに属しているかどうかを確認します。

データベースがクラスタ・データベースに属している場合、これは予想される動作です。システム・メンバーとして明示的にクラウド・ターゲットに関連付けられていません。

クラウド・ターゲットのメンバーのリストにクラスタDBが表示されない

クラスタの一部であるすべてのホストが、検出プロパティ・ファイルで言及されている必要があります。問題を解決するには、不足しているホストをリフレッシュ手順のプロパティ・ファイルに追加してクラウド・ターゲットをリフレッシュします。検出後のクラウド・ターゲットのリフレッシュを参照してください。

クラウド・ターゲットのメンバーのリストにストレージ・サーバーが表示されない

検出は通常、次のいずれかのシナリオでスキップされます。

  • 資格証明が検出プロパティ・ファイルで指定されていない場合。emcliを使用したクラウド・ターゲットの検出を参照してください。
  • ストレージ・サーバーのIPは、通常、検出プロパティ・ファイルで言及されているホストの1つにあるファイル/etc/oracle/cell/network-config/cellip.oraにリストされています。ファイルがどのホストにも存在しない場合、検出はスキップされます。
  • 資格証明が正しくない場合。「ストレージ・サーバーの資格証明の作成」を参照してください。
  • exacliがいずれのホストにもインストールされていない場合。

問題を解決するには、次のいずれかを試します。

  • プロパティ・ファイルで、適切な名前付き資格証明が作成および指定されていることを確認します。
  • クラウド・ターゲットの検出に使用されたプロパティ・ファイルにリストされている各ホストにexacliがインストールされていることを確認します。

監視対象のRestAPIセルのセル管理コマンドが失敗する

このエラーは、エージェントをインストールしたユーザーとは異なるユーザーでエージェントが実行されている場合に発生します。RestAPIモニタリング・メカニズムの場合、HOST PDP設定は必須です。

問題を解決するには、エージェントを実行しているユーザーの権限委任を設定します。ホストPDP設定を設定するには、「設定」メニューをクリックし、「セキュリティ」をクリックして「権限委任」を選択します。

$HOME/.exacli/cookiejarが存在する場合、Exadata Storage Serverの検出が失敗する

cookie-jarが$HOME/.exacli/cookiejarに存在する場合、Exadata Storage Serverの検出は失敗します。cookie-jarは、Exadata Storage ServerのEnterprise Managerモニタリングではサポートされないことに注意してください。

この問題を解決するには、$HOME/.exacli/cookiejarからcookie-jarを移動し、Exadata Storage Serverの検出を試行します。