3 IBM Tivoli Netcool/OMNIbusコネクタの構成
この章では、メインの「管理コネクタの構成」ページの2つのサブページを構成する方法について説明した後、構成プロセスを完了するためのその他の作業の実行方法について説明します。
この章の構成は、次のとおりです。
コネクタ・インスタンスの作成
IBM Tivoli Netcool/OMNIbusコネクタをOracle Enterprise Managerにインストールした後、このコネクタ・タイプのインスタンスを1つ以上作成する必要があります。 コネクタ・インスタンスとは、Netcool/OMNIbusシステムのコネクタ名、Webサービス・エンドポイント、ユーザー名/パスワードなど特定の詳細で構成したコネクタのインスタンスのことです。 同じコネクタ・タイプに複数のコネクタ・インスタンスがサポートされています。これにより、Enterprise Managerで複数のNetcool/OMNIbusシステムを構成する柔軟性が提供されます。
たとえば、Enterprise Managerはテスト・ターゲットと本番ターゲットの両方をモニターしています。 2種類のコネクタ・インスタンスを作成し、それぞれに異なるNetcool/OMNIbusシステムを指すようにすると、本番ターゲットからのイベントとテスト・ターゲットからのイベントをそれぞれ別のNetcool/OMNIbusシステムに転送できます。
コネクタ・インスタンスを作成するには、次の手順を実行します。
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Enterprise Manager Cloud Controlの「設定」メニューで、「拡張性」、「管理コネクタ」の順に選択します。
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「コネクタの作成」ドロップダウン・リストからIBM Tivoli Netcool/OMNIbusコネクタ12.1.0.2.0のコネクタ・タイプを選択し、「実行」をクリックします。
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次のページで、コネクタの名前と説明を入力し、「OK」をクリックします。
コネクタ・インスタンスは、「コネクタ設定」ページに未構成として表示されます。 図3-1は、未構成のIBM Tivoli Netcool/OMNIbusコネクタ・インスタンスを示しています。
図3-1 未構成のIBM Netcool/OMNIbusコネクタ
コネクタの構成
コネクタを構成するには、次の手順を実行します。
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Enterprise Manager Cloud Controlの「設定」メニューで、スーパー管理者として「拡張性」、「管理コネクタ」の順に選択します。
「管理コネクタ」ページが表示され、作成されたすべてのコネクタ・インスタンスがリストされます。
ノート:
「ステータス」列に緑色のチェック・マークが表示されている場合、コネクタはすでに構成されています。
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Netcool/OMNIbusコネクタの名前をクリックします。
図3-2に示すように、「管理コネクタの構成」ページの「一般」タブが表示されます。
図3-2 「管理コネクタの構成」ページ
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必要な設定を行います。 詳細は、一般的な設定を参照してください。
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「OK」をクリックします。
「管理コネクタ」ページが再度表示されます。 Netcool/OMNIbusコネクタの行の場合、「構成済」列にチェック・マークがあります。
ノート:
Netcool/OMNIbusとEnterprise Managerとの間に接続を確立するためのプロトコルとしてHTTPSを選択した場合は、SSLを使用するためのOracle Enterprise Managerの構成に指定されているステップを実行したことを確認します。
コネクタの有効化と無効化
コネクタを再構成したり、システムから削除することなく、コネクタ・インスタンスを有効化または無効化できます。
「管理コネクタ」ページからコネクタを有効化または無効化するには、コネクタを選択し、「有効化」または「無効化」ボタンをクリックします。 コネクタが無効化されると、「ステータス」列の下に アイコンが表示されます。 デフォルトでは、コネクタ・インスタンスは構成するとただちに有効化されます。
ノート:
有効化されたコネクタのみが、イベントの転送に使用できます。
一般設定の指定
接続設定
IBM Tivoli Netcool/OMNIbusコネクタは、Netcool/OMNIbus Webサービス・フロントエンドのインストールでインストールしたNetcool/OMNIbus Webサービスを介してNetcool/OMNIbusと通信します。 次のすべてのフィールドは必須です。
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Webサービス・エンド・ポイント: Netcool/OMNIbusでアラートを作成および更新する場合に使用するURL。 Netcool/OMNIbus Webサービスでは、
createEvent
とupdateEvent
の各操作に同じURLを使用します。 両方の操作のデフォルトの書式は次のとおりです。https://[Hostname]:8443/services/omnibus/EventService
Netcool/OMNIbus Webサービスの設定にHTTPを使用したのかHTTPSを使用しのかに基づいて、両方の操作のURLを変更します。
HTTPの場合:
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プロトコルを
https
からhttp
に変更します。 -
URLの
[Hostname]
を、Netcool/OMNIbus Webサービスがインストールされたシステムのホスト名またはIPアドレスに置き換えます。 -
ポート番号を
8443
から8080
に変更します。
HTTPSの場合:
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URLの
[Hostname]
を、Netcool/OMNIbus Webサービスがインストールされたシステムのホスト名またはIPアドレスに置き換えます。
次に例を示します。
ホスト名が
omnibusws
のシステムにNetcool/OMNIbus Webサービスをインストールした場合は、プロトコル別に次のURLが構成されます。-
HTTPの場合:
http://omnibusws:8080/services/omnibus/EventService
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HTTPSの場合:
https://omnibusws:8443/services/omnibus/EventService
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Netcool/OMNIbus Webサービスのユーザー名: 適切なWebサービス・インストールの項のステップ8でNetcool/OMNIbus Webサービスへのアクセス用に構成したユーザー名。
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Netcool/OMNIbus Webサービスのパスワード: 適切なWebサービス・インストールの項のステップ9でNetcool/OMNIbus Webサービスへのアクセス用に構成したパスワード。
再試行
コネクタ構成ページにある「再試行」セクションでは、失敗した操作を構成可能な有効期限内に再試行する必要があるかどうかを指定できます。
「再試行」オプションを有効にすると、作成リクエストまたは更新リクエストが初めて失敗した場合にそのリクエストを再送信するかどうかを指定し、さらに再試行の破棄を開始するまでの期間を指定できます。 Enterprise Managerは、リクエストが正常に完了するか、または再試行間隔が経過するまで、5分ごとに再試行します。
デフォルトでは、「再試行」は無効化されています。 この設定は、Netcool/OMNIbusコネクタが処理するすべてのイベントに適用されます。 再試行間隔では、時間数を1や2のように任意の整数値として指定できます。
IBM Tivoli Netcool/OMNIbusコネクタのテスト
コネクタが正しく構成されていることを確認するには、次の手順を実行します。
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スーパー管理者権限を持つアカウントを使用して、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlにログインします。
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「設定」メニューで、「拡張性」、「管理コネクタ」の順に選択します。
「管理コネクタ」ページが表示されます。
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Netcool/OMNIbusコネクタの名前をクリックします。
「管理コネクタの構成」ページの「一般」タブが表示されます。
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createEvent
またはupdateEvent
操作用に指定されたURLを選択してコピーします。 -
Oracle Enterprise Managerサーバーがインストールされているシステムで、インターネット・ブラウザを開きます。
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アドレス・ウィンドウに、ステップ4でコピーしたURLを入力します。 URLの最後に
?wsdl
を追加します。 URLは、次の例のようになります。https://[Hostname]:8443/services/omnibus/EventService?wsdl
[Hostname]
は、Netcool/OMNIbus Webサービスがインストールされている実際のホスト名またはIPアドレスです。WSDLがロードされている場合、コネクタがNetcool/OMNIbusへのイベント情報送信用に正しく構成されているかどうかが確認されます。