M Oracle FLEXCUBEのサポート
Oracle FLEXCUBEの概要
監視するWeb環境にOracle FLEXCUBE Universal BankingまたはDirect Bankingアプリケーションが含まれる場合、このサポートを利用することを強くお薦めします。 RUEIでのOracle FLEXCUBEアプリケーションの構成にかかる時間が短縮され、これらのアプリケーションの互換性が高くなるだけではなく、Oracle FLEXCUBEアプリケーションを正しく監視できるようになります。 便宜上、この付録は両方の環境に対応するように作成されています。 ただし、一方の環境のみに関連する情報については明記しています。
モニタリングの有効範囲の確認
多くの場合、Oracle FLEXCUBEソフトウェアは標準以外のポート(9000または9082など)を使用するように構成されます。 Oracle FLEXCUBEインストールが実行しているポートを確認するには、アプリケーションのURLを調べてください。
Oracle FCUBインストールの場合、通常、URLは次の形式です。
http(s)://hostname:portnumber
/FCJNeoWeb...
Oracle FCDBインストールの場合、通常、URLは次の形式です。
http(s)://hostname:portnumber
/B001/Internet...
定義されたポート(HTTPまたはHTTPS)のいずれかとしてportnumber
が構成されていることを確認してください。 また、HTTPSポートが指定されている場合には、WebサーバーのSSL秘密キーのコピーがコレクタ・システムにインポートされていることを確認してください。 ポート番号を検証するには、「ネットワーク・ベースのモニタリングの有効範囲の管理」で説明されている手順に従います。
Oracle FLEXCUBE Suite定義の作成
Oracle FLEXCUBEベースのアプリケーションのスイート定義を作成できます。作成方法は、サポートされている他のOracle Enterpriseアーキテクチャの場合と同じです。 スイートの作成手順については、「スイートの使用」で説明します。
create_FCUB_info.shおよびcreate_FCDB_info.shスクリプトの実行
ご使用の環境でRUEIがFLEXCUBEのビジネス・ロジックを正しく変換できるようにする手順は、次のとおりです。
Cookieテクノロジの検証
Oracle FLEXCUBEスイート・インスタンスを作成すると、FCUBおよびFCDB環境用の事前定義済Cookieが自動的に作成されます。 これは、JSESSIONID
という名前のカスタムCookieとして実装されます。 多くの場合、このCookieはご使用のOracle FLEXCUBE環境に適しています。 ただし、環境の構成によってはこのCookieを変更する必要があります。 また、RUEIによって、完了したセッションのユーザーを監視および追跡するには、Cookieのパスを「/」に設定する必要があります。
Cookieの構成の確認
Cookieの構成を確認する手順は、次のとおりです。
すべてのヒットが同じCookieに関連していない場合(これらは匿名ページとしてレポートされる)、問題がある場所を調べて、適切な方法で解決することをお薦めします。 たとえば、Cookieのドメインまたはパスのオプションを調べます。
FCDBポータル認識
Oracle FLEXCUBE Direct Bankingは、ポータル名がアプリケーションURLに表示されないように構成できます。 この場合、RUEIによってサーバーのIPアドレスまたはOracle FLEXCUBE Direct Banking Webサーバーの仮想ホスト名(完全修飾されたホスト名)を正しいポータル名に変換するためには、構成ファイルをアップロードする必要があります。 この構成ファイルにはFCDB_hostnameorserverip2portalcode.txt
という名前を付け、ホスト名/IPと変換のためのポータル・コードをタブ区切りで入力します。 このようなポータル・コードはデータベースに含まれています。 create_FCDB_info.sh
スクリプトを実行すると、FCDB_portalcode2portalname.txt
ファイルには、データベースで検出された有効なポータル・コードが含まれます。
次に、有効なホストおよびIPアドレスに対応するポータルの構成例を示します。
# This translation file is used to identify the portal when the portal information # is not available in the URL. Fill this file with either hostname -> portal or # server IP -> portal information. The description will be extracted from the # FCDB database. # Format example: #myhost.mybank.com B004 #10.72.11.89 B007 www.oraclebanking.com B001 192.168.32.78 B002
create_FCDB_info.sh
スクリプトで作成されたzipファイルにこのファイルを追加してから、RUEIにアップロードする必要があります。
ホスト名とURLプレフィクス
Oracle FLEXCUBEの実装およびFCDBまたはFCUBインスタンスはホスト名で識別できます。 一般的に、Oracle FLEXCUBEスイートにアクセスする方法は2つあります。ホスト名のみを使用する方法、または完全修飾ホスト名(ドメインを含む)を使用する方法です。 通常はドメインのみを指定してください。
データベース表
この項では、カスタマイズ情報を取得するためにOracle FLEXCUBE環境で使用されるデータベース表について説明します。
FCDBのカスタマイズ
次のOracle FLEXCUBEデータベース表は、カスタマイズに関する情報を取得するためにcreate_FCDB_Info.sh
スクリプトで使用されます。
-
MSTUSERTYPE(ID_ENTITY、IDCHANNEL、USERTYPE、IDTXN、TOKEN2)と、表MSTTXN(IDTXN)およびAPPLDATA(IDDEVICE、DATAVALUE、DATANAME)の組合せから、ファイル
FCDB_identityidtxnidchannelusertype2menulevel1.txt
、FCDB_identityidtxnidchannelusertype2menulevel2.txt
、FCDB_identityidtxn2menulevel1.txt
およびFCDB_identityidtxn2menulevel2.txt
が生成されます。 -
MSTUSERTYPES(TYPEUSER、DESCRIPTION)から、
FCDB_usertypecode2usertypedescription.txt
が生成されます。 -
APPLDATA(DATANAME、DATAVALUE)から、
FCDB_portalcode2portalname.txt
およびFCDB_channelcode2channelname.txt
が生成されます。
FCUBカスタマイズ
次のOracle FLEXCUBEデータベース表は、カスタマイズに関する情報を取得するためにcreate_FCUB_info.sh
スクリプトで使用されます。
-
FBTBMSG(MSGCODE、MSGDESCRIPTION)から、
FCUB_ec2desc.txt
が生成されます。 -
SMTBFUNCDESC(FUNCTION_ID、DESCRIPTION)から、
FCUB_fnid2desc.txt
が生成されます。 -
GWTMFCJUNC(FUNCTION_ID、ACTION、OPERATION_CODE)から、
FCUB_fnidac2adesc.txt
が生成されます。 -
SMTBMENUNAME(FUNCTION_ID、MODULE)から、
FCUB_fnid2moduleid.txt
が生成されます。 -
SMTBMENUNAME(FUNCTION_ID)とSMTBMODULES(MODULE_ID、MODULE_DESC)から、
FCUB_fnid2moduledesc.txt
が生成されます。 -
STTMBRANCH(BRANCH_CODE、BRANCH_NAME)から、
FCUB_brcd2brnm.txt
が生成されます。
データ項目
表M-1に示すOracle FLEXCUBE固有のデータ・アイテムがRUEIでレポートされます。
表M-1 ディメンション
項目 | 説明 |
---|---|
FC Direct Bankingチャネル |
セッション中にユーザーが使用したFLEXCUBE Direct Bankingチャネルの名前 |
FC Direct Bankingチャネル・コード |
セッション中にユーザーが使用したFLEXCUBE Direct Bankingチャネルのコード |
FC Direct Bankingポータル |
セッション中に使用されたFLEXCUBE Direct Bankingポータルの名前 |
FC Direct Bankingポータル・コード |
セッション中に使用されたFLEXCUBE Direct Bankingポータルのコード |
FC Direct Bankingユーザー・タイプ |
ユーザーのFLEXCUBE Direct Bankingユーザー・タイプの名前 |
FC Direct Bankingユーザー・タイプ・コード |
ユーザーのFLEXCUBE Direct Bankingユーザー・タイプのコード |
FC Universal Bankingアクション |
画面または従属画面で実行されたFLEXCUBE Universal Bankingアクションの名前 |
FC Universal Bankingアクション・コード |
画面または従属画面で実行されたFLEXCUBE Universal Bankingアクションのコード |
FC Universal Bankingブランチ |
表示中にアクティブであったFLEXCUBE Universal Bankingブランチの名前 |
FC Universal Bankingブランチ・コード |
表示中にアクティブであったFLEXCUBE Universal Bankingブランチのコード |
FC Universal Bankingモジュール |
画面または従属画面が属するFLEXCUBE Universal Bankingモジュールの名前 |
FC Universal Bankingモジュール・コード |
画面または従属画面が属するFLEXCUBE Universal Bankingモジュールのコード |
FC Universal Banking画面 |
表示されたFLEXCUBE Universal Banking画面の名前 |
FC Universal Banking画面コード |
表示されたFLEXCUBE Universal Banking画面のコード |
FC Universal Banking従属画面 |
表示されたFLEXCUBE Universal Banking従属画面の名前 |
FC Universal Banking従属画面コード |
表示されたFLEXCUBE Universal Banking従属画面のコード |
既知の制限事項
現在、RUEIはOracle FLEXCUBEのすべての機能には対応していません。 特に次の制約事項がすでに判明しています。
-
レポートは、最後にアクティブになった部分に基づいて行われます。 したがって、1人のエンド・ユーザーが複数のブラウザ・ウィンドウで同時に参照しているとき、レポートされるページ名に間違った情報が含まれることがあります。
-
現在、
create_FCDB_info.sh
スクリプトおよびcreate_FCUB_info.sh
スクリプトは、UNIX Oracle FLEXCUBEサーバーでしか実行できません。 -
create_FCDB_info.sh
またはcreate_FCUB_info.sh
スクリプトを実行するときに無効な接続文字列が指定されていても、エラーがすぐにはレポートされません。 [Enter]を数回押すとエラーがレポートされます。 -
現在、トラフィック・サマリー機能(「システム」、「ステータス」、「レポータ統計」の順に選択)は、アプリケーション・ロジックに基づいています。 したがって、FCDBとFCUBのトラフィックは処理概要には表示されません。
-
リッチ・インターネット・アプリケーション(RIA)・フレームワーク(Ajaxなど)を使用するアプリケーションは、再生機能が低下する場合があります。
脚注の凡例
脚注 1:スクリプトは、本番環境と同じ場合にも、受入れ環境で実行できます。