4.1 高可用性環境でのOracle GoldenGate for Distributed Applications and Analyticsの設定
このトピックでは、Oracle GoldenGate for Distributed Applications and Analytics (GG for DAA)プロセスの高可用性を実現するためのベスト・プラクティスについて説明します。
トピック:
- 単一インスタンスからのGG for DAAの実行
- サーバーのクラスタでのGG for DAAの実行
- 共有ストレージ
汎用目的のクラスタ・ファイル・システムなど、ほとんどの共有ストレージ・ソリューションはOracle GoldenGateのインストール用に、またはOracle GoldenGateがリカバリする必要のあるファイルの保管用に使用できます。
親トピック: インストール
4.1.1 単一インスタンスからのGG for DAAの実行
単一サーバーの高可用性を構成するには、AUTOSTART
およびAUTORESTART
パラメータを使用してマネージャ・プロセスを構成します。これらのパラメータにより、マネージャ・プロセスは常にExtractまたはReplicatグループを非アクティブ状態から再び起動できるようになります。
4.1.2 サーバーのクラスタでのGG for DAAの実行
使用するクラスタ・マネージャ・ソフトウェアを構成し、次の条件が満たされるようにします。
- Oracle GoldenGate for Distributed Applications and Analytics (GG for DAA)を実行しているアクティブ・ノードが1つのみ存在すること。コンピュート・ノードの停止をクラスタ・マネージャが検出し、別のノードをアクティブ化できることを想定しています。
- 共有ファイル・システムにGG for DAAをインストールし、高可用性(HA)構成に関与するすべてのノードで、同じ場所にその共有ファイル・システムがマウントされるようにします。Oracle GoldenGate for Distributed Applications and Analytics (GG for DAA)のインストールの詳細は、「Oracle GoldenGate for Distributed Applications and Analyticsのインストール」を参照してください。状態ファイルのほとんど(次のポイントで説明されている、入力および出力の証跡ファイル、構成ファイルおよびチェックポイント・ファイルなど)が、Oracle GoldenGate for Distributed Applications and Analytics (GG for DAA)インストールのサブディレクトリに格納されます。GG for DAAのインストール・ディレクトリが、すべての管理対象ノードで同一になるようにします。これは、管理者が、エントリ・ポイント・スクリプトの正確なコンテンツを利用して、そのワークフローの一部としてGG for DAAを起動し新しいアクティブ・ノードを生成するために役立ちます。エントリ・ポイント・スクリプトのコンテンツの例としては、Oracle GoldenGateマネージャ・プロセスを起動するコマンドがあります。
- Oracle GoldenGateアーティファクトはすべてのノードからアクセス可能な1つ以上の共有ファイル・システムまたはボリュームに格納されます。これらのファイルの詳細は、「Microservices Architectureのディレクトリおよび変数」を参照してください:
- 入力および出力の証跡ファイル: 通常、これらのファイルは
gg_install_dir/dirdat
ディレクトリに格納されています。gg_install_dir
はOracle GoldenGateのインストール・ディレクトリ(WindowsではC:/ggs
、UNIXでは/home/user/ggs
など)です。これらのファイルは構成可能です。 - 構成ファイル: 構成ファイルは、
gg_install_dir/dirprm
ディレクトリに格納されています。 - チェックポイント・ファイル: これらのファイルは、
gg_install_dir/dirchk
ディレクトリなどの内部サブディレクトリに格納されています。 - ファイル・ライター・ハンドラ、ADWまたはRedshift統合など、ファイル・ライター機能を使用する場合、ファイル・ライターの出力ファイルと状態ファイルは共有ボリューム上に存在している必要があります。
- 入力および出力の証跡ファイル: 通常、これらのファイルは
4.1.3 共有ストレージ
汎用目的のクラスタ・ファイル・システムなど、ほとんどの共有ストレージ・ソリューションはOracle GoldenGateのインストール用に、またはOracle GoldenGateがリカバリする必要のあるファイルの保管用に使用できます。
Oracleでは次のオプションを提供しています。
- Oracle Cluster File System (OCFS2) - Linuxでのみ使用可能: OCFS2をOracle Databaseストレージとして使用することも可能ですが、Oracle Database 10g以降、OracleではOracle Automatic Storage Management (ASM)の使用をお薦めしています。詳細は、http://oss.oracle.com/projects/ocfs2/を参照してください。
- Oracle Automatic Storage Management (ASM) Cluster File System (ACFS): Oracle Database 11gリリース2 ACFSの詳細は、Oracle Database 11gリリース2のドキュメント・セットの一部であるOracle Database Automatic Storage管理者ガイド(https://docs.oracle.com/cd/E11882_01/server.112/e18951/asmfs_util001.htm#OSTMG91000)を参照してください。
- Oracle Database File System (DBFS): DBFS、その制限事項およびDBFSの構成方法の詳細は、Oracle Database 11gリリース2のドキュメント・セットの一部であるOracle Database SecureFilesおよびラージ・オブジェクト開発者ガイド(https://docs.oracle.com/cd/E11882_01/appdev.112/e18294/adlob_fs.htm#BABDHGGJ)を参照してください。
- Oracle ACFSおよびOracle Database 11gリリース2