7.6 Oracle GoldenGate for Distributed Applications and AnalyticsによるKafkaへのリアルタイム・データ取込み

このトピックでは、Oracle GoldenGate for Distributed Applications and Analytics (GG for DAA)を使用してリアルタイムでKafkaにメッセージを取得する方法を手順を追って説明します。

7.6.1 依存性ファイルのインストール

Oracle GoldenGate for Big Dataは、レプリケーション・プロセスでクライアント・ライブラリを使用します。レプリケーション・プロセスを設定する前に、Oracle GoldenGate for Big Dataで使用可能な依存性ダウンローダ・ユーティリティを使用してこれらのライブラリをダウンロードする必要があります。依存性ダウンローダは、Mavenおよび他のリポジトリから依存性jarファイルをダウンロードするシェル・スクリプトのセットです。

必要な依存性ファイルをインストールするには:

  1. 依存性ダウンローダのインストール場所に移動します: GG_HOME/opt/DependencyDownloader/
  2. 必要なバージョンを指定してkafka.shを実行します。

    図7-34 必要なバージョンを使用したkafka.shの実行

    必要なバージョンを使用したkafka.shの実行。

    ディレクトリはGG_HOME/opt/DependencyDownloader/dependenciesに作成されます。たとえば、/u01/app/ogg/opt/DependencyDownloader/dependencies/kafka_2.7.0です。

7.6.2 Kafkaプロデューサのプロパティ・ファイルの作成

Oracle GoldenGate for Big Dataは、Kafkaプロデューサ構成ファイルにアクセスして、メッセージをKafkaに公開する必要があります。Kafkaプロデューサ構成ファイルには、Kafka専有のプロパティがあります。

Kafkaプロデューサ構成ファイルを作成するには:

  1. Oracle GoldenGate for Big Dataで、GGBD_Deployment_Home/etc/conf/oggに移動します。
  2. OCIストリーミング用のKafkaプロデューサ構成ファイルを作成します。構成ファイルの例:
    bootstrap.servers=localhost:9092
    acks = 1
    compression.type = gzip
    reconnect.backoff.ms = 1000
     
    value.serializer = org.apache.kafka.common.serialization.ByteArraySerializer
    key.serializer = org.apache.kafka.common.serialization.ByteArraySerializer

7.6.3 Oracle GoldenGate for Big DataでのReplicatの作成

Oracle GoldenGate for Big DataでReplicatを作成するには:

  1. Oracle GoldenGate for Big Data UIの「管理サービス」タブで、「+」記号をクリックしてReplicatを追加します。

    図7-35 「管理サービス」タブの「+」をクリックします。

    「管理サービス」タブの「+」をクリックします。
  2. Replicatのタイプを選択して、「次へ」をクリックします。

    ここには、クラシックと調整済の2つの異なるReplicatタイプがあります。クラシックReplicatは単一のスレッド・プロセスですが、調整済Replicatは、トランザクションをパラレルに適用するマルチスレッド・プロセスです。

    KafKaの場合、複数の脅威でメッセージを送信するとデータの一貫性の問題が発生する可能性があるため、OracleではクラシックReplicatをお薦めします。

    図7-36 Replicatのタイプを選択して、「次へ」をクリックします。

    Replicatのタイプを選択して、「次へ」をクリックします。
  3. 基本情報を入力し、「次へ」をクリックします:
    1. プロセス名: Replicatの名前
    2. 証跡名: 必要な証跡ファイルの名前
    3. ターゲット: Kafka

      図7-37 プロセス名、証跡名およびターゲット名

      基本情報を入力し、「次へ」をクリックします。
  4. 「パラメータ・ファイル」の詳細を入力し、「次へ」をクリックします。「パラメータ・ファイル」では、ソースからターゲットへのマッピングを指定するか、ワイルドカード選択でそのままにしておくことができます。

    図7-38 「パラメータ・ファイル」の詳細を指定し、「次へ」をクリックします。

    「パラメータ・ファイル」の詳細を指定し、「次へ」をクリックします。
  5. Oracle GoldenGate for Big Dataによって、プロパティ・ファイルが自動的に移入されます。次のフィールドを更新します。
  6. 「Create and Run」をクリックします。

    図7-39 プロパティ・ファイルが更新されます。

    「作成」、「実行」の順にクリックします。
  7. Replicatが正常に起動すると、Replicatは実行状態になります。「アクション」/「詳細」/「統計」に移動して、レプリケーション統計を確認できます:

    図7-40 レプリケーション統計

    レプリケーション統計

ノート: