6 高可用性環境におけるOracle GoldenGate for Big Dataの設定
このトピックでは、Oracle GoldenGate for Big Dataプロセスの高可用性を実現するためのベスト・プラクティスについて説明します。
トピック:
- 単一インスタンスからのOracle GoldenGate for Big Dataの実行
- サーバー・クラスタ上でのOracle GoldenGate for Big Dataの実行
- 共有ストレージ
汎用目的のクラスタ・ファイル・システムなど、ほとんどの共有ストレージ・ソリューションはOracle GoldenGateのインストール用に、またはOracle GoldenGateがリカバリする必要のあるファイルの保管用に使用できます。
6.1 単一インスタンスからのOracle GoldenGate for Big Dataの実行
単一サーバーの高可用性を構成するには、AUTOSTART
およびAUTORESTART
パラメータを使用してマネージャ・プロセスを構成します。これらのパラメータにより、マネージャ・プロセスは常にExtractまたはReplicatグループを非アクティブ状態から再び起動できるようになります。
6.2 サーバー・クラスタ上でのOracle GoldenGate for Big Dataの実行
使用するクラスタ・マネージャ・ソフトウェアを構成し、次の条件が満たされるようにします。
- Oracle GoldenGate for Big Dataを実行するのは1つのアクティビティ・ノードのみです。コンピュート・ノードの停止をクラスタ・マネージャが検出し、別のノードをアクティブ化できることを想定しています。
- 共有ファイル・システムにOracle GoldenGate for Big Dataをインストールし、高可用性(HA)構成に関与するすべてのノードでその共有ファイル・システムが同じ場所にマウントされるようにします。Oracle GoldenGate for Big Dataのインストールの詳細は、Oracle GoldenGate for Big Dataのインストールと構成ガイドのOracle GoldenGate for Big Dataのインストールを参照してください。次のポイントで説明されている入力および出力の証跡ファイル、構成ファイル、チェックポイント・ファイルといった状態ファイルのほとんどが、Oracle GoldenGate for Big Dataインストールのサブディレクトリに格納されます。Oracle GoldenGate for Big Dataのインストール・ディレクトリがすべての管理対象ノードで同一になるようにします。そうすることで管理者は、エントリ・ポイント・スクリプトのコンテンツを完全に利用し、そのワークフローの一部としてOracle GoldenGate for Big Dataを起動し新しいアクティブ・ノードを生成できます。エントリ・ポイント・スクリプトのコンテンツの例としては、Oracle GoldenGateマネージャ・プロセスを起動するコマンドがあります。
- Oracle GoldenGateアーティファクトはすべてのノードからアクセス可能な1つ以上の共有ファイル・システムまたはボリュームに格納されます。これらのファイルの詳細は、Oracle GoldenGate for Big Dataのインストールとアップグレード・ガイドのディレクトリ構造を参照してください。
- 入力および出力の証跡ファイル: 通常、これらのファイルは
gg_install_dir/dirdat
ディレクトリに格納されています。gg_install_dir
はOracle GoldenGateのインストール・ディレクトリ(WindowsではC:/ggs
、UNIXでは/home/user/ggs
など)です。これらのファイルは構成可能です。 - 構成ファイル: 構成ファイルは
gg_install_dir/dirprm
ディレクトリに格納されています。 - チェックポイント・ファイル: これらのファイルは、
gg_install_dir/dirchk
ディレクトリなどの内部サブディレクトリに格納されています。 - ファイル・ライター・ハンドラ、ADWまたはRedshift統合など、ファイル・ライター機能を使用する場合、ファイル・ライターの出力ファイルと状態ファイルは共有ボリューム上に存在している必要があります。
- 入力および出力の証跡ファイル: 通常、これらのファイルは
6.3 共有ストレージ
汎用目的のクラスタ・ファイル・システムなど、ほとんどの共有ストレージ・ソリューションはOracle GoldenGateのインストール用に、またはOracle GoldenGateがリカバリする必要のあるファイルの保管用に使用できます。
Oracleでは次のオプションを提供しています。
- Oracle Cluster File System (OCFS2) - Linuxでのみ使用可能: OCFS2をOracle Databaseストレージとして使用することも可能ですが、Oracle Database 10g以降、OracleではOracle Automatic Storage Management (ASM)の使用をお薦めしています。詳細は、http://oss.oracle.com/projects/ocfs2/を参照してください。
- Oracle Automatic Storage Management (ASM) Cluster File System (ACFS): Oracle Database 11gリリース2 ACFSの詳細は、Oracle Database 11gリリース2のドキュメント・セットの一部であるOracle Database Automatic Storage管理者ガイド(https://docs.oracle.com/cd/E11882_01/server.112/e18951/asmfs_util001.htm#OSTMG91000)を参照してください。
- Oracle Database File System (DBFS): DBFS、その制限事項およびDBFSの構成方法の詳細は、Oracle Database 11gリリース2のドキュメント・セットの一部であるOracle Database SecureFilesおよびラージ・オブジェクト開発者ガイド(https://docs.oracle.com/cd/E11882_01/appdev.112/e18294/adlob_fs.htm#BABDHGGJ)を参照してください。
- Oracle ACFSおよびOracle Database 11gリリース2