5 Oracle GoldenGate Microservices for Big Dataのアップグレード

Microservicesの場合、アップグレード可能な最も古いバージョンはOracle GoldenGate 21c (21.1.0.0)です。問題が発生した場合に簡単にトラブルシューティングできるように、最初は最小限のアップグレードを実行することをお薦めします。環境が正常にアップグレードされたことを確認したら、新機能を実装できます。

この章では、Oracle GoldenGate Microservices Architecture for Big Dataを以前のリリースのOracle GoldenGate Microservices Architecture for BigDataから現在のリリースにアップグレードする方法を説明します。

アップグレードの事前要件は次のとおりです。

  • すべてのOracle GoldenGateプロセスを停止します。
  • Oracle GoldenGateを起動します。

トピック:

5.1 Oracle GoldenGateディストリビューションの入手

Oracle GoldenGateを入手する手順は、次のとおりです。

  1. edelivery.oracle.comに移動します。詳細は、My Oracle Support Banner Oracle GoldenGate -- Oracle RDBMS Server Recommended Patches (ドキュメントID 1557031.1)を参照してください。Oracle Technology Network (OTN)にアクセスするには、https://www.oracle.com/integration/goldengate/に移動します。
  2. Oracle GoldenGate 21c (21.1.0)リリースを探して、使用中のシステムにZIPファイルをダウンロードします。

Oracle Fusion Middleware製品の検索やダウンロードの詳細は、OTNでOracle® Fusion Middlewareダウンロード、インストール、構成のREADMEファイルを参照してください。

5.2 アップグレードの範囲

ソースとターゲットの両方ではなく、どちらか1つのみをアップグレードする場合でも、アップグレードにはすべてのプロセスが関係します。どのコンポーネントをアップグレードするかに関係なく、すべてのプロセスをアップグレードの適切な順序で停止し、空になるまで証跡を処理する必要があります。

アップグレードを開始する前に、ExtractおよびReplicatのアップグレードに関する情報を確認してください。

証跡ファイル・フォーマットを調整する必要がないように、ソースではなくターゲットからアップグレードを開始することをお薦めします。

5.2.1 Replicatのアップグレードに関する考慮事項

すべてのReplicatインストールを同時にアップグレードする必要があります。全ターゲット・システムのすべてのReplicatグループにつながる証跡すべてを、アップグレード手順に従って、空になるまで処理することが重要です。

アップグレードを開始する前に、ExtractおよびReplicatのアップグレードに関する情報を確認してください。

証跡ファイル・フォーマットを調整する必要がないように、ソースではなくターゲットからアップグレードを開始することをお薦めします。

5.3 Oracle GoldenGate Microservicesのアップグレード – GUIベース

Oracle GoldenGateインストール・ソフトウェアを取得し、アップグレード用のディレクトリを設定する手順は、次のとおりです。
  1. Oracle Technology NetworkまたはeDeliveryから最新のOracle GoldenGate Microservices 21cソフトウェアをダウンロードします。
  2. Oracle GoldenGate Microservices 21cソフトウェアを、以前のリリースのOracle GoldenGate Microservicesが存在しているサーバー上のステージングの場所にアップロードします。
  3. ステージングの場所にあるOracle GoldenGate Microservices 21cソフトウェアを解凍します。
    $ cd /tmp $ unzip
     ./fbo_ggs_Linux_x64_services_shiphome.zip
  4. unzipコマンドで作成されたtarファイルを解凍します。tar -xvf ggs_Linux_x64_Oracle_64bit.tarを使用します。
  5. 解凍されたファイルに移動し、runInstallerコマンドを実行します。
    $ cd ./fbo_ggs_Linux_x64_services_shiphome/Disk1
     $ ./runInstaller
  6. ソフトウェアの場所には、新しいOracle GoldenGateホームの場所を指定します。これは、現在のOracle GoldenGateホームと同じ場所にはできません。「次へ」をクリックします。
  7. 「Install」をクリックして、新しいOracle GoldenGate MAのインストールを開始します。インストールが終了したら、「閉じる」をクリックします。
    この時点では、2つのOracle GoldenGate MAホーム・ディレクトリがあります。1つは古いホーム(21c)で、もう1つは新しいホーム(21.x.x)です。
  8. Service Managerを使用してOracle GoldenGateホームの現在のバージョンを確認します。
    1. Service Managerにログインします。
      http://host:servicemanager_port
    2. デプロイメントのセクションで現在のOracle GoldenGateホームの場所を確認します。
  9. 新しいOracle GoldenGateホームの場所でService Managerおよびデプロイメントを更新します。
    1. 「サービス・マネージャ」「デプロイメント名」をクリックします。
    2. デプロイメント詳細の横にある鉛筆アイコンをクリックして、Oracle GoldenGateホームを編集するためのダイアログ・ボックスを表示します。
    3. 新しいOracle GoldenGateホームへの完全パスを使用してOracle GoldenGateホームを更新します。また、必要に応じて次の項目も更新します。
      LD_LIBRARY_PATH
    4. 「適用」をクリックします。
    5. Oracle GoldenGateホームが更新されたことを確認します。
    6. すべてのExtract、ReplicatおよびDistributionパスを停止します。
    7. アクション・ボタンを使用して、Service ManagerまたはDeploymentを再起動します。

      注意:

      オペレーティング・システムからService Managerのプロセスを参照することで、Oracle GoldenGate ホームが正常に更新されたことを確認できます。Service Managerプロセスは、新しいOracle GoldenGateホームから実行する必要があります。
  10. 関連付けられたデプロイメントをアップグレードするには、デプロイメント内のすべてのExtractおよびReplicatのプロセスが停止していることを確認した後で、Service Managerと同じステップを実行します。

5.4 REST APIを使用したOracle GoldenGate Microservicesのアップグレード

Upgrading Oracle GoldenGate Microservices – GUI Basedに記載されているアップグレード・タスクが完了したら、REST APIを使用してService ManagerまたはデプロイメントのOracle GoldenGate MAホーム(OGG_HOME)を更新できます。

Service Managerをアップグレードするには、次のcURLコマンドを使用してOracle GoldenGateホームを更新します。
curl -X PATCH \
  https://<hostname>:<port>/services/v2/deployments/ServiceManager \
  -H 'cache-control: no-cache' \
  -d '{"oggHome":"/opt/oracle/product/21.1.0/oggcore_1", "status":"restart"}'
デプロイメントをアップグレードするには、次の手順に従います。
  1. 管理サービス内のすべてのExtractおよびReplicatを停止します。
  2. Distributionサービス内のすべてのDistributionパスを停止します。
  3. Oracle GoldenGateホームを更新するには、次のcURLコマンドを実行します。
    curl -X PATCH \
      https:// ://<hostname>:<port>/services/v2/deployments/<deployment name> \
      -H 'cache-control: no-cache' \
      -d '{"oggHome":"/opt/app/oracle/product/21.1.0/oggcore_1",
       "status":"restart"}'

    注意:

    オペレーティング・システムからService Managerのプロセスを参照することで、Oracle GoldenGate ホームが正常に更新されたことを確認できます。Service Managerプロセスは、新しいOracle GoldenGateホームから実行する必要があります。
  4. Distribution Server内のすべての配布パスを起動します。
  5. 管理サーバー内のすべてのExtractおよびReplicatを起動します。

Service Managerまたはデプロイメントが再起動されると、次のバージョンにアップグレードされます。