4 Oracle GoldenGate Classic for Big Dataのアップグレード

この章では、Oracle GoldenGate for Big Dataのダウンロードで説明されているとおりに製品をダウンロードしてから環境に適したアップグレード・パスを選択することでOracle GoldenGate for Big Data 21c (21.1.0.0.0)をアップグレードする方法について説明します。

アップグレード後は、ExtractプロセスをReplicatプロセスに変換する必要があります。

注意:

リリース12.1.2から12.2.0.xへのアップグレード・パスはサポートされていません。

リリース12.2.0.1.0から12.2.0.1.1へのアップグレード・パスはサポートされていません。

トピック:

4.1 既存のインストールの上書きによるアップグレード

最も簡単なアップグレード・パスは、Oracle GoldenGate for Big Data 21c (21.1.0.0.0)ファイルを既存の12c (19.1.0.0.x)インストール・ディレクトリにコピーすることです。現在のリリースでは構造の変更やパッケージ名の変更がないため、製品ファイルの上書きが可能です。ほとんどの場合、19.1.0.0.xのハンドラおよびフォーマッタ構成も、21.1.0.0.0リリースと互換性があります。ただし、場合によっては構成を更新する必要があることがあります。

  1. (ソース・システム)ソース・システム上の現在のOracle GoldenGate for Big Dataインストール・ディレクトリ、およびクラスタ内の共有ドライブにインストールしてある作業ディレクトリ(該当する場合)をバックアップします。
  2. (ソース・システム) Oracle GoldenGate構成のオブジェクトに対するユーザー・アクティビティを停止します。
  3. 21.1.0.0.0のインストール用の新しいインストール・ディレクトリを名前にスペースを含めずに作成します。
  4. ZIPファイルをこの新しいインストール・ディレクトリに解凍します。これにより、ファイルがいくつかのサブディレクトリに分けられます。
  5. Oracle GoldenGate for Big Data 21c (21.1.0.0.x)ファイルを既存の19c (19.1.0.0.x)インストール・ディレクトリにコピーします。
  6. Replicatプロセスを起動して、それらが実行されていることを確認します。
    GGSCI> START MANAGER
    GGSCI> START REPLICAT group_name 
    GGSCI> INFO REPLICAT group_name
    GGSCI> VIEW REPORT group_name

特定の19.1.0.0.x JARファイルは、新しい21.1.0.0.0.0 JARファイルが使用されても、プロセスの上書き後にまだ存在します。

4.2 新規ディレクトリへのインストールによるアップグレード

Oracle GoldenGate for Big Data 19c (19.1.0.0.x)ファイルを新しいインストール・ディレクトリにインストールするには、次のステップを使用します。

  1. (ソース・システム)ソース・システム上の現在のOracle GoldenGate for Big Dataインストール・ディレクトリ、およびクラスタ内の共有ドライブにインストールしてある作業ディレクトリ(該当する場合)をバックアップします。
  2. (ソース・システム) Oracle GoldenGate構成のオブジェクトに対するユーザー・アクティビティを停止します。
  3. 19.1.0.0のインストール用の新しいインストール・ディレクトリを名前にスペースを含めずに作成します。
  4. ZIPファイルをこの新しいインストール・ディレクトリに解凍します。これにより、ファイルがいくつかのサブディレクトリに分けられます。
  5. GGSCIを起動してインストール先に残りのサブディレクトリを作成します。
    $ ggsci 
    GGSCI> CREATE SUBDIRS
  6. 既存のインストールから新しいインストールの場所のdirprmディレクトリに、すべてのdirprmファイルをコピーします。

    注意:

    すべての構成ファイルは、dirprmディレクトリにある必要があります。プロパティ・ファイル、Velocityテンプレートまたはその他の構成ファイルが、古いインストールのdirprm以外の場所にある場合は、それらを新しいインストールのdirprmディレクトリにコピーする必要があります。

  7. 既存のインストールから新しいインストールの場所のdirdefディレクトリに、すべてのdirdefファイルをコピーします。

  8. データ・ファイルが12.3.1.xまたは12.2.0.xインストールのdirdatディレクトリに格納されている場合は、既存の証跡ファイルを新しいインストールのdirdatディレクトリにコピーまたは移動します。

  9. その他のJARファイルまたはカスタム・ファイルが12.3.1.xまたは12.2.0.xインストールにある場合は、それらを新しいインストール・ディレクトリにコピーします。

  10. GGSCIを起動し、Replicatを追加して証跡に名前を付けることで、新しいインストール・ディレクトリでReplicatプロセスを構成します。

    GGSCI> ADD REPLICAT group_name, EXTTRAIL trail_name, ...
    GGSCI> ALTER group_name EXTSEQNO seqno EXTRBA rba

    オプションで、必要に応じてReplicat処理の開始位置を変更できます。

  11. Replicatプロセスを起動して、それらが実行されていることを確認します。

    GGSCI> START MANAGER
    GGSCI> START REPLICAT group_name 
    GGSCI> INFO REPLICAT group_name
    GGSCI> VIEW REPORT group_name
  12. 新しいOracle GoldenGate for Big Dataインストール・ディレクトリに書き込めるように、ソース・システムを変更します。

    1. (オプション)データベース・プラットフォームのアップグレード手順に続いて、ソース・データベースのOracle GoldenGate取得をアップグレードします。

    2. Oracle GoldenGate for Big Data 12.3.1.xのインストールの新しいdirdatディレクトリに書き込めるように、ソース・データベースの取得を構成します。

    3. 古いOracle GoldenGate for Big Dataインストールですべてのデータが処理されている場合は、新しい場所にデータを送信するプロセスにスイッチオーバーします。

4.3 既存のExtractプロセスからReplicatプロセスへの切り替え

以前のリリースでは、Extractおよびポンプ・プロセスを使用してBig Dataターゲットに書き込むことができました。このリリースでは、このソリューションは非推奨となっているため、Replicatを使用する必要があります。

一般的なExtract構成は、次のようになります。

EXTRACT mygroup
SOURCEDEFS path/to/source/def/file
CUSEREXIT libggjava_ue.so CUSEREXIT PASSTHRU INCLUDEUPDATEBEFORES
GETUPDATEBEFORES
TABLE *.*;

Replicatでは、前述の構成は次のようになります。

REPLICAT mygroup
SOURCEDEFS path/to/source/def/file
TARGETDB LIBFILE libggjava.so SET property=/path/to/properties/file
MAP *.* TARGET *.*;

同じプロパティ・ファイルがReplicat構成で機能するため、プロパティ・ファイルを変更する必要はありません。

このプロセスを完了するには、Replicatグループを追加し、プロセスを開始し、それが実行されてることを確認する必要があります。

GGSCI> ADD REPLICAT group_name, EXTTRAIL trail_name, ...
GGSCI> ALTER group_name EXTSEQNO seqno EXTRBA rbaGGSCI> START REPLICAT group_name 
GGSCI> INFO REPLICAT group_name
GGSCI> VIEW REPORT group_name