2 Javaアダプタの概要
2.1 Oracle GoldenGate VAMメッセージの取得
Oracle GoldenGate VAMのメッセージ取得は、Oracle GoldenGate Extractプロセスでのみ機能します。Oracle GoldenGateのメッセージの取得では、JMSメッセージングに接続してメッセージを解析し、メッセージ・データからOracle GoldenGate証跡を作成するOracle GoldenGate ExtractプロセスにVAMインタフェースを介して送信します。これによって、ターゲット・データベース用に稼働しているOracle GoldenGateシステムにJMSメッセージが配信されます。Oracle GoldenGate VAMのメッセージ取得には、Java 8が必須の依存関係です。
Oracle GoldenGate JMSメッセージ取得を使用するには、Oracle GoldenGate Extractプロセスにアタッチされ、動的にリンクされた共有VAMライブラリが必要です。
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2.1.1 メッセージ取得構成オプション
メッセージ取得の3つの部分を構成するオプションは次のとおりです。
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メッセージ接続: プロパティ・ファイルの値によって、JMSクライアントのJavaクラスパス、JMSソース宛先名、JNDI接続プロパティ、セキュリティ情報などの接続プロパティが設定されます。
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解析: プロパティ・ファイルの値によって、固定幅、カンマ区切りまたはXMLのメッセージの解析ルールが設定されます。これには、使用されるデリミタ、トランザクションの先頭と末尾の値、日付形式などの設定があります。
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VAMインタフェース: VAM、
dll
またはso
ライブラリを識別するパラメータおよびプロパティ・ファイルがOracle GoldenGateコアExtractプロセス用に設定されます。
2.2 Oracle GoldenGate Java配信
Oracle GoldenGateによって取得されたトランザクション・データは、Oracle GoldenGate Java APIを介してリレーショナル・データベース以外のターゲット(JMS (Java Message Service)、ディスクに書き込まれたファイル、ビッグ・データ・アプリケーションへのデータのストリーミング、カスタム・アプリケーションのJava APIとの統合など)に配信できます。Oracle GoldenGate Java配信は、ExtractまたはReplicatプロセスと連携できます。ベスト・プラクティスとして、Oracle GoldenGate Replicatプロセスを使用してください。Oracle GoldenGate Java配信には依存関係としてJava 8が必要です。
Java用Oracle GoldenGateには、Oracle GoldenGate ReplicatプロセスからJavaコードを実行する機能があります。JavaのためのOracle GoldenGateを使用するには、次の条件が満たされている必要があります。
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C/C++で実装され、Oracle GoldenGate Replicatプロセスの拡張モジュールを統合している動的リンク・ライブラリまたは共有ライブラリ。
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Oracle GoldenGate Java APIを構成するJavaライブラリのセット(JAR)。このJavaフレームワークは、Java Native Interface (JNI)を介してReplicatと通信します。
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Java 8がインストールされており、Oracle GoldenGate Java配信のプロセス(複数も可)をホストしているマシンでアクセスできる必要があります。Javaとその関連ライブラリを解決するには、環境変数が正しく設定されている必要があります。
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2.3 配信構成オプション
Java配信モジュールは、GoldenGate Replicatプロセスによってロードされ、これはReplicatパラメータ・ファイルを使用して構成できます。ロード時に、Java配信モジュールはアダプタ・プロパティ・ファイルに存在する構成に基づいて引き続き構成されます。アプリケーションの動作は、次のようにしてカスタマイズできます。
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プロパティ・ファイルの編集。たとえば、次のような編集があります。
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ターゲット・タイプ、ホスト名、ポート番号、出力ファイル名、JMS接続設定の設定
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debugレベルのロギングなどの有効化/無効化。
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使用されるメッセージ形式の識別。
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レコードは、次の方法でカスタム・フォーマットにできます。
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既存のフォーマット・プロセス(固定長またはフィールド区切りのメッセージ形式、XML、JSONまたはAvro用)のプロパティの設定
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Velocityテンプレート・マクロ言語を使用したメッセージ・テンプレートのカスタマイズ;
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(オプション)カスタムJavaコードの記述。
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(オプション)トランザクションおよび操作のカスタム処理、フィルタリング、またはカスタム・メッセージ形式の実装を行うカスタムJavaコードの記述。
JMSを使用したメッセージの送信およびディスクへのファイルの書込み用に既存の実装(ハンドラ)があります。ビッグ・データ・ターゲットの場合、サポートされているデータベースに書き込むための組込みの統合ハンドラがあります。
メッセージの送信用にあらかじめ定義されたメッセージ形式がいくつかあります(XML、フィールド区切りなど)。あるいは、テンプレートを使用してカスタム形式を実装できます。各ハンドラには、その構成プロパティを表すドキュメンテーションがあります。たとえば、ファイル名をファイル・ライターに対して指定したり、JMSキュー名をJMSハンドラに対して指定できます。一部のプロパティは複数のハンドラに適用されます。たとえば、同一のメッセージ形式をJMSとファイルに使用できます。
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