18 Oracle Auto Service Request (ASR)の構成と使用

特定のハードウェア障害に関するサービス・リクエストを自動的に生成するようにOracle ASRを構成して使用します。

内容は次のとおりです。

WebコンソールでのOracle ASRの構成

Webコンソールを使用して、Oracle ASRを構成します。

Oracle ASRの構成について

Oracle Auto Service Request (Oracle ASR)を、特定のハードウェア障害に関するサービス・リクエストを自動的に生成するよう構成します。

Oracle ASRは、迅速な診断および優先度サービス・リクエスト処理を介してシステムの可用性を向上させることができるセキュア・サポート機能です。Oracle Database ApplianceでOracle ASRを構成してアプライアンス専用のASRマネージャ(内部Oracle ASR)を使用することも、アプライアンスと同じネットワーク内の別のサーバーで構成したOracle ASRマネージャ(外部Oracle ASR)を使用することもできます。すでに構成されているOracle ASRマネージャが環境内にある場合は、既存のOracle ASRマネージャにOracle Database Applianceを登録できます。

ノート:

内部Oracle ASRマネージャの場合は、サーバーの停止時にアラートが送信されません。外部Oracle ASRマネージャを使用したOracle Database Applianceでは、クリティカルなイベントが発生した場合でもOracleにアラートを送信できます。

Oracle ASRをアプライアンスのデプロイの一部として構成するか、デプロイ後にOracle Appliance Manager Webコンソールまたはコマンドライン・インタフェースを使用してOracle ASRを構成または編集できます。

Oracle ASRをサポートするには次の項目が必要です。

  • Oracle Database ApplianceハードウェアをMy Oracle SupportのサポートID (SI)に関連付ける必要があります。

  • Oracleへのインターネット・アクセスにプロキシ・サーバーが必要な場合、プロキシ・サーバーの名前も入力する必要があります。Simple Network Management Protocol (SNMP)バージョン3を使用するように、オプションでOracle ASRを構成することもできます。

  • 内部Oracle ASR Managerを構成するには、サーバーが登録されているMy Oracle Supportアカウントに関連付けられたMy Oracle Supportアカウントのユーザー名(電子メール・アドレス)とパスワードが必要です。

  • 外部Oracle ASR Managerに登録するには、Oracle ASRマネージャのIPアドレスが必要です。

内部Oracle ASRの構成

Oracle Appliance Manager Webコンソールを使用して、Oracle Database ApplianceにOracle Auto Service Request (Oracle ASR)を構成します。

内部Oracle ASRマネージャにはいつでも登録でき、既存の登録を編集することもできます。構成する前に、My Oracle SupportでOracle Database ApplianceハードウェアがサポートID (SI)に関連付けられているか確認します。
Oracle ASRを構成するには次の情報が必要です。
  • サーバーが登録されているMy Oracle Supportアカウントに関連付けられている電子メール・アドレス

  • サーバーが登録されているMy Oracle Supportアカウントに関連付けられているパスワード

  • Oracleへのインターネット・アクセスにプロキシ・サーバーが必要な場合、プロキシ・サーバーの名前も入力する必要があります

  1. ブラウザを開いて、次のURLを入力してWebコンソールを起動します。
    https://ip-address:7093/mgmt/index.html
  2. oda-adminとしてログインします。
  3. 「Appliance」タブをクリックします。
  4. 「Oracle ASR」メニューをクリックします。
  5. Oracle ASRがすでに構成されている場合、
  6. 「Configure ASR」をクリックします。
  7. 「ASR Type」メニューから「Internal」を選択します。
  8. 「ASR User Name」フィールドに、サーバーが登録されているMy Oracle Supportアカウントに関連付けられている電子メール・アドレスを入力します。
  9. 「Password」フィールドに、サーバーが登録されているMy Oracle Supportアカウントに関連付けられているパスワードを入力します。
  10. 「SNMP Version」メニューから「V2」または「V3」を選択します。
  11. (オプション) Oracle ASRへのアップロードにHTTPプロキシを使用している場合は、以下を入力します。
    1. HTTP Proxy used for Upload to ASR: 「Yes」を選択します。
    2. Proxy User Name: アップロードにプロキシを使用している場合は、プロキシ・ユーザー名を入力します。
    3. Proxy Port: アップロードにプロキシを使用している場合は、プロキシ・ポートを入力します。
    4. (オプション) HTTP Proxy Requires Authentication: アップロードにプロキシを使用していて、認証が必要な場合は「Yes」を選択します。認証が不要な場合は、「No」を選択します。
    5. (オプション)Proxy Password: アップロードにプロキシを使用していて、認証が必要な場合は、プロキシ・パスワードを入力します。
  12. 「Create」をクリックします。

外部Oracle ASRマネージャへの登録

Oracle Appliance Manager Webコンソールを使用して、既存のOracle Auto Service Request (Oracle ASR)マネージャにOracle Database Applianceを登録します。

外部Oracle ASRマネージャにはいつでも登録できます。

構成する前に、My Oracle SupportでOracle Database ApplianceハードウェアがサポートID (SI)に関連付けられているか確認します。

Oracle ASRを登録するには、Oracle ASRマネージャのIPアドレスが必要です。

  1. ブラウザを開いて、次のURLを入力してWebコンソールを起動します。
    https://ip-address:7093/mgmt/index.html
  2. oda-adminとしてログインします。
  3. 「Appliance」タブをクリックします。
  4. 「Oracle ASR」メニューをクリックします。
  5. Oracle ASRがすでに構成されている場合、
  6. 「Configure ASR」をクリックします。
  7. 「ASR Type」メニューから「External」を選択します。
  8. 「ASR Manager IP」フィールドにOracle ASRマネージャのIPアドレスを入力します。
  9. 「SNMP Version」メニューから「V2」または「V3」を選択します。
  10. 「Create」をクリックします。

Oracle ASRのテスト

コマンドodacli test-asrを使用して、Oracle ASRの構成が正常に動作していることを確認します。

このコマンドは、/SP/alertmgmt/rules/1 testrule=trueを内部的に呼び出すことで、SNMPテスト・トラップを呼び出します。odacli test-asrコマンド以外で構成をテストしようとすると、期待したテスト結果が得られない場合があります。

  1. ルート・ユーザーとしてログインします。
  2. コマンドodacli test-asrを実行します。
    # odacli test-asr
    
    Job details
    ---------------------------------------------------------------- 
    ID: ec6783f4-551d-4686-ab1b-22e2d9e59c98 
    Description: Test ASR 
    Status: Created 
    Created: July 25, 2016 9:03:15 AM SGT 
    Message:  
    
    Task Name                     Start Time            End Time          Status
    ----------------------------- --------------------- ---------------- ----------
  3. 結果が期待どおりにならない場合は、コマンドodacli show-asrを使用してOracle ASRの構成を確認します。

Oracle ASRの構成の管理

コマンドラインを使用して、既存の構成の確認、構成の変更または構成の削除を実行します。

構成の詳細は表示および編集できますが、Oracle ASRのタイプは変更できません。たとえば、内部から外部へ変更する場合です。Oracle ASRのタイプを変更するには、既存の構成を削除してから、Oracle ASRを再構成します。

Oracle ASRのすべてのログ・ファイルは/var/opt/asrmanager/log/ディレクトリ内にあります。

  1. Oracle Auto Service Request (Oracle ASR)の構成の詳細を表示するには、コマンドodacli describe-asrを使用します。
    # odacli describe-asr  
    
    ASR details 
    ---------------------------------------------------------------- 
    ID: e841d74a-687b-4e87-9548-1baa2090d48e 
    Name: UserName: scott.tiger@example.com 
    ProvyServerName: www-proxy.example.com 
    ProxyPort: 80 
    ProxyUserName: 
    SnmpVersion: V3 
    State: N/A 
    Created: July 15, 2017 8:53:54 AM PST 
    Updated: July 15, 2017 8:53:54 AM PST
  2. (オプション)アプライアンスのデプロイ後にOracle ASRの構成の詳細を変更するには、コマンドodacli update-asrを使用します。
  3. (オプション)システムからOracle ASRの構成を削除するには、コマンドodacli delete-asrを使用します。
    # odacli delete-asr
    { 
    "jobId" : "5d70bd17-ec4a-48da-8196-1364105db99d", 
    "status" : "Running", 
    "message" : null, 
    "reports" : [ ], 
    "createTimestamp" : 1469409622451, 
    "description" : "Delete ASR", 
    "updatedTime" : 1469409622458 
    }

Oracle ASRの追加リソース

Oracle ASRの詳細は、次のセクションを参照してください。