カテゴリ別のXLA関数の概要

TimesTenのXLAは、TimesTen Classicデータベースに対する更新を検出するために使用でき、独自のレプリケーション・ソリューションを構築するためのツールキットとしても使用できます。

「XLAおよびTimesTenイベント管理」を参照してください。

この項では、XLA関数をその使用方法を基準に分類し、各関数について簡単に説明します。次のカテゴリがあります。

XLAコア関数

次の表に、すべてのXLAアプリケーションで使用可能なXLAコア関数を示しますが、データ型変換関数に関してはこの後の表に別にリストしています。

これらの大部分の関数の使用方法は、「XLAイベント・ハンドラ・アプリケーションの作成」を参照してください。

関数 説明

ttXlaAcknowledge

1つ以上のトランザクション更新レコードをトランザクション・ログから取得したことを確認します。

ttXlaClose

ttXlaPersistOpenによってオープンされたXLAハンドルをクローズします。

ttXlaConvertCharType

列データを接続文字セットに変換します。

ttXlaDeleteBookmark

トランザクション・ログ・ブックマークを削除します。

ttXlaError

エラー情報を取得します。

ttXlaErrorRestart

エラー・スタック情報をリセットします。

ttXlaGetColumnInfo

表内のすべての列に関する情報を取得します。

ttXlaGetLSN

データベースの現在のブックマークのログ・レコード識別子を取得します。

ttXlaGetTableInfo

表に関する情報を取得します。

ttXlaGetVersion

XLAの現行のバージョンを取得します。

ttXlaNextUpdate

TimesTenから一連の更新を取得します。

ttXlaNextUpdateWait

TimesTenから一連の更新を取得します。使用可能な更新がトランザクション・ログにない場合は、指定した時間待機します。

ttXlaPersistOpen

トランザクション・ログにアクセスするためにデータベースへのハンドルを初期化します。

ttXlaSetLSN

データベースの現在のブックマークのログ・レコード識別子を設定します。

ttXlaSetVersion

使用するXLAのバージョンを設定します。

ttXlaTableByName

所有者および名前が指定された表のシステム表識別子およびユーザー表識別子を検出します。

ttXlaTableStatus

表のXLAステータスを設定および取得します。

ttXlaTableVersionVerify

キャッシュされた表定義が、処理中のXLAレコードと互換性があること確認します。

ttXlaVersionColumnInfo

変更更新レコードの処理を必要とする表の列に関する情報を取得します。

ttXlaVersionCompare

2つのXLAバージョンを比較します。

XLAデータ型変換関数

次の表に、データ型変換関数を示します。

「XLAデータ型」を参照してください。

関数 説明

ttXlaDateToODBCCType

TTXLA_DATE_TT値を、アプリケーションで使用可能なODBC C値に変換します。

ttXlaDecimalToCString

TTXLA_DECIMAL_TT値を、アプリケーションで使用可能な文字列に変換します。

ttXlaNumberToBigInt

TTXLA_NUMBER値を、アプリケーションで使用可能なSQLBIGINT C値に変換します。

ttXlaNumberToCString

TTXLA_NUMBER値を、アプリケーションで使用可能な文字列に変換します。

ttXlaNumberToDouble

TTXLA_NUMBER値を、アプリケーションで使用可能な長い浮動小数点数値に変換します。

ttXlaNumberToInt

TTXLA_NUMBER値を、アプリケーションで使用可能な整数に変換します。

ttXlaNumberToSmallInt

TTXLA_NUMBER値を、アプリケーションで使用可能なSQLSMALLINT C値に変換します。

ttXlaNumberToTinyInt

TTXLA_NUMBER値を、アプリケーションで使用可能なSQLCHAR C値に変換します。

ttXlaNumberToUInt

TTXLA_NUMBER値を、アプリケーションで使用可能な符号なし整数に変換します。

ttXlaOraDateToODBCTimeStamp

TTXLA_DATE値を、アプリケーションで使用可能なODBCタイムスタンプに変換します。

ttXlaOraTimeStampToODBCTimeStamp

TTXLA_TIMESTAMP値を、アプリケーションで使用可能なODBCタイムスタンプに変換します。

ttXlaRowidToCString

ROWID値を、アプリケーションで使用可能な文字列値に変換します。

ttXlaTimeToODBCCType

TTXLA_TIME値を、アプリケーションで使用可能なODBC C値に変換します。

ttXlaTimeStampToODBCCType

TTXLA_TIMESTAMP_TT値を、アプリケーションで使用可能なODBC C値に変換します。

XLAレプリケーション関数

『Oracle TimesTen In-Memory Databaseレプリケーション・ガイド』TimesTenレプリケーションの概要で説明されているTimesTenレプリケーションは、TimesTenのお客様のほとんどの要件に対応しています。しかしながら、XLA関数を使用してデータベース間で更新をレプリケートすることもできます。この方法で独自のレプリケーション・スキームをXLAの上に実装することはかなり困難ですが、TimesTenのレプリケーションがなんらかの理由で実行できない場合には検討できます。

次の表に、レプリケーション・メカニズムとしてXLAのみを使用する関数を示します。(これらの関数のリファレンス情報は、他のXLA関数に関する別の項「XLAレプリケーション関数リファレンス」を参照してください。)

関数 説明

ttXlaApply

XLAハンドルに関連付けられているデータベースに更新を適用します。

ttXlaCommit

トランザクションをコミットします。

ttXlaGenerateSQL

更新レコードの結果を示すSQL文を生成します。

ttXlaLookup

特定のキー値を持つ表の更新レコードを検索します。

ttXlaRollback

トランザクションをロールバックします。

ttXlaTableCheck

送信側のデータベースから受信した表記述内の指定した表が、受信側のデータベースと互換性があることを検証します。

これらの関数の使用方法については、「レプリケーション・メカニズムとしてのXLAの使用」を参照してください。