TimesTenユーザーの作成
まず、TimesTenデータベースでキャッシュ・グループ処理を実行するユーザーを作成する必要があります。このユーザーをTimesTenデータベース・キャッシュ管理ユーザーと呼びます。
TimesTenキャッシュ管理ユーザーは、キャッシュされたOracle Database表にアクセスするOracleキャッシュ管理ユーザーと同じ名前である必要があります。TimesTenデータベース・キャッシュ管理ユーザーのパスワードは、Oracleキャッシュ管理ユーザーのパスワードとは異なる場合があります。
ノート:
TimesTenデータベースには複数のキャッシュ管理ユーザー(TimesTen DBAごとに1つなど)を作成できます。ただし、この特定のTimesTenデータベースのOracle Databaseには1人のキャッシュ管理ユーザーのみを定義できます。(Oracle Databaseに接続するすべてのTimesTenデータベースに同じOracle Databaseキャッシュ管理ユーザーを使用することも、TimesTenデータベースごとに別々のキャッシュ管理ユーザーを定義することもできます。)複数のTimesTenキャッシュ管理ユーザーを作成した場合、これらのユーザーの1つ以上が同じOracleキャッシュ管理ユーザーを使用できます。
キャッシュ処理を実行するには、TimesTenキャッシュ管理ユーザーに権限が割り当てられている必要があります。TimesTenキャッシュ管理ユーザーは、キャッシュ・グループを作成します。このユーザーは、キャッシュ・グループのロードやリフレッシュなどの処理を実行できます(これらの処理は十分な権限を持つTimesTenユーザーも実行できます)。また、TimesTenキャッシュ管理ユーザーは、キャッシュ・グループに対して実行される非同期処理(例: 自動リフレッシュ)など、キャッシュ環境の様々な側面を監視することもできます。
作成する必要がある2番目のユーザーは、TimesTenのキャッシュ表を所有し、TimesTenデータベースにキャッシュされるOracle Database表を所有するOracle Databaseスキーマ所有者と同じ名前を持つキャッシュ表ユーザーです。これらのユーザーは、TimesTenキャッシュ表を所有するユーザーとなるため、キャッシュ表ユーザーと呼ばれます。つまり、TimesTenキャッシュ表の所有者および名前は、対応するキャッシュされたOracle Database表のスキーマ所有者および名前と同じになります。キャッシュ表ユーザーのパスワードは、同じ名前を持つOracle Databaseスキーマ所有者のパスワードとは異なってもかまいません。
次の例では、TimesTenユーザーを作成します。インスタンス管理者として、ttIsql
ユーティリティを使用してcache1
DSNに接続します。最も頻繁に使用されるTimesTenユーティリティの1つは、ttIsql
ユーティリティです。これは、SQL*PlusがOracle Databaseに対して行うのと同じ目的をTimesTenに対して果たす対話型SQLユーティリティです。
-
名前が(この例では)Oracleキャッシュ管理ユーザーと同じTimesTenデータベース・キャッシュ管理ユーザー
cacheadmin
を作成します。 -
TimesTenデータベースにキャッシュされるOracle Database表のOracle Databaseスキーマ所有者と同じ名前でキャッシュ表ユーザー
sales
を作成します。
% ttIsql cache1 Command> CREATE USER cacheadmin IDENTIFIED BY ttpwd; Command> CREATE USER sales IDENTIFIED BY ttpwd;