最新バージョンのモデルの適用(modelApply)

modelApplyコマンドは、グリッドにモデルの最新バージョンを適用して、以前の操作を実装します。これには、モデルに定義されているインストール・オブジェクトおよびインスタンス・オブジェクトに従って物理インストールおよび物理インスタンスを作成するなどのアクションがあります。

ttGridAdmin modelApply [-nostart]
                       [-details]

オプション

modelApplyコマンドには、次のオプションがあります。

オプション 説明

-nostart

デフォルトでは、グリッドに新しいTimesTen Scaleoutインスタンスが作成されると、modelApplyコマンドが自動的に起動されます。-nostartを指定した場合、インスタンスは作成されますが起動されません。

-details

コマンドによって実行されている操作に関する追加情報を表示します。

この例では、一般的な出力を示しています。

% ttGridAdmin modelApply
Creating new model version............................................OK
Exporting current model (version 1)...................................OK
Identifying any deleted objects.......................................OK
Verifying installations...............................................OK
Creating new installations............................................OK
Verifying instances...................................................OK
Creating new instances................................................OK
Updating grid state...................................................OK
Configuring instance authentication...................................OK
Pushing new configuration files to each instance......................OK
Making model version 1 current, version 2 writable....................OK
Checking ssh connectivity of new instances............................OK
Starting new management instance......................................OK
Configuring standby management instance...............................OK
ttGridAdmin modelApply complete

(出力は、モデルにインストールまたはインスタンスがすでに存在するかどうか、手動で作成されたものか、一部正常に完了した以前のmodelApplyコマンドからのものかなどの状況によって異なります。)

ノート

  • グリッドを作成すると、モデルのバージョン1が自動的に作成されます。modelApplyをグリッドで初めて実行すると、モデルのバージョン1が読取り専用になり、バージョン2が作成されます。バージョン2はバージョン1の正確なコピーとなり、読取り/書込みが可能です。その後、バージョン1がグリッドに適用されます。その後、モデルに変更を加えると、それがバージョン2になり、modelApplyが再度実行されると、バージョン3が作成されるというような処理が繰り返されます。モデルの書込み可能なバージョンが使用可能な状態で常に存在します。

  • ある時点において、グリッドにまだ適用されていない、モデルの書込み可能なバージョンは、最新のバージョンと呼ばれます。すでに適用されて、グリッドで動作しているバージョンは、現在のバージョンと呼ばれます。(現在のバージョンと以前のすべてのバージョンは読取り専用です。)

  • modelApplyコマンドは、グリッド内の各インスタンスと通信し、必要に応じて各インスタンスで構成ファイル(timesten.confを含む)を作成または更新します。コマンドはこれらの操作を可能なかぎり並行して実行しますが、それでも完了までにかなりの時間がかかる場合があります。モデルを適用する前に、ある目的の構成から別の目的の構成にするためのすべてのステップを完了してください。

  • ホストが停止している場合などもあるため、modelApplyが常にそのすべての操作を完了できるとはかぎりません。問題がある場合、modelApplyは管理インスタンスのdiagディレクトリにエラー・ログを作成し、それらのログの名前を示します。次にmodelApplyを実行すると、新しい操作の完了に加えて、以前に失敗した操作の完了も再試行されます。

  • 詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』「モデルに加えた変更の適用」を参照してください。