OraclePWD

キャッシュのためにTimesTenを使用する場合、OraclePWD属性は、Oracleキャッシュ管理ユーザーがOracleデータベースに接続してキャッシュ操作を実行するため指定するパスワードです。これに該当するキャッシュ操作には、キャッシュ・グループSQL、パススルー、ttLoadFromOracleなどが含まれます。

キャッシュ・グループのSQL操作の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseキャッシュ・ガイド』「パススルー・レベルの設定」を参照してください。Oracle DatabaseからのデータのロードとttLoadFromOracleの使用の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』「TimesTen組込みプロシージャを使用した表の推奨とSQL問合せ結果のロード」を参照してください。

ノート:

  • Oracleキャッシュ管理ユーザーの名前は、TimesTenキャッシュ管理ユーザーと同じにする必要があります。

  • TimesTenキャッシュ管理ユーザー名の指定には、UIDを使用します。

  • TimesTenキャッシュ管理passwordの指定には、PWDを使用します。

  • OraclePWD属性の値は、PWD属性に指定した値と異なっていてもかまいません。

必要な権限

この属性の値の設定に権限は必要ありません。

TimesTen ScaleoutおよびTimesTen Classicでの使用

この属性は、TimesTen ClassicとTimesTen Scaleoutの両方でサポートされています。

設定

OraclePWD属性は、接続文字列でOracleパスワードを登録する場合に使用できます。ただし、パスワードはウォレットに格納することをお薦めします。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseキャッシュ・ガイド』接続時のキャッシュ管理ユーザー資格証明の指定を参照してください。

Oracleパスワードの作成にOraclePWD属性を使用するために、Linuxで次のodbc.iniファイルを定義したとします。

[myDSN]
Datastore=/data/myDSN
PermSize=512
TempSize=256
LogBufMB=256
LogFileSize=256
DatabaseCharacterSet=AL32UTF8
ConnectionCharacterSet=AL32UTF8
OracleNetServiceName=ttorcl

この例では、myDSNに接続することで、ユーザーcacheadminmyoraclepwdとしてOraclePWDを指定します。TimesTenキャッシュ管理パスワードPWDは、pwdです。Oracleキャッシュ管理ユーザーは、インスタンス管理者ではありません。

% ttisql
Copyright (c) 1996, 2022, Oracle. All rights reserved.
Type ? or "help" for help, type "exit" to quit ttIsql.

Command> connect"DSN=myDSN;UID=cacheadmin;PWD=mypwd;OraclePWD=myoraclepwd";
Connection successful:
DSN=myDSN;UID=cacheadmin;DataStore=/=/data/myDSN;DatabaseCharacterSet=AL32UTF8;
ConnectionCharacterSet=AL32UTF8;LogFileSize=256;LogBufMB=256;PermSize=512;
TempSize=256;OracleNetServiceName=ttorcl;(Default setting AutoCommit=1)

Windowsを使用して接続する場合は、接続文字列でOraclePWDを指定する必要があります。次の例では、キャッシュ管理ユーザー、TimesTenキャッシュ管理ユーザーのパスワードおよびOracleキャッシュ管理ユーザーのパスワードを指定しています。

ttIsql -connStr "DSN=database1CS;UID=cacheadmin;PWD=mypwd;OraclePWD=orapwd;"
TimesTen Scaleoutでは、この属性は接続可能または接続文字列で設定できます。『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』「データベースへの接続」を参照してください。