ttCheck

ttCheckユーティリティは、TimesTenデータベースの内部一貫性チェックを行います。チェックする構造とチェックのレベルを指定できます。

必要な権限

このユーティリティには、ADMIN権限が必要です。

接続文字列またはDSNに認証情報が指定されていない場合、続行する前にユーザーIDおよびパスワードの入力が求められます。

TimesTen ScaleoutおよびTimesTen Classicでの使用

このユーティリティは、TimesTen ClassicとTimesTen Scaleoutの両方でサポートされています。

構文

ttCheck {-h | -help | -?}
ttCheck {-V | -version}
ttCheck [ [-blkDir] [-compHeap] [-header] [-heap] [-indexHeap] [-log]
[-permBlkDir] [-permHeap] [-tempBlkDir] [-tmpHeap]
[-tables tblName [...]] [-users userName [...]]
[-level levelNum] ] [...]
[-m maxErrors] [-f outFile] [-v verbosity]
{DSN | [-connstr] connection_string | dspath}

オプション

ttCheckには次のオプションがあります。

オプション 説明

-blkDir

すべてのブロック・ディレクトリをチェックします。

-compHeap

コンパイル・ヒープ構造をチェックします。

-connStr connection_string

データベースの場所、ドライバ、および必要に応じてその他の接続属性設定を指定するODBC接続文字列。

DSN

チェックするデータベースのODBCデータソース名を指定します。

dspath

チェックするデータベースの完全修飾名。これは、接続に対応付けられたDSNではありません。データベースのDSNでDataStore= parameter接続属性に指定した、データベースに関連付けられた完全修飾データベース・パス名です。

たとえば、ファイル/home/payroll/2011.ds0/home/payroll/2011.ds1およびいくつかのトランザクション・ログ・ファイル/home/payroll/2011.lognからなるデータベースの場合、dspath/home/payroll/2011です。

-f outFile

出力ファイル名を指定します。デフォルトはstdoutです。

-h

-help

-?

使用方法のメッセージを出力して終了します。

-header

データベース・ヘッダーの内容をチェックします。

-heap

すべてのヒープ構造をチェックします。

-indexHeap

索引ヒープ構造をチェックします。

-level levelNum

ヘッダー、ブロック・ディレクトリ、ヒープおよび表のチェック・レベルを示します。同一コマンドで異なるレベルを使用して異なる構造をチェックできます。レベル指定は、まだレベル指定が行われていない、コマンド文字列の左側に指定されているすべての構造に適用されます。コマンド文字列に構造が指定されていない場合、レベル指定はすべての構造に適用されます。

1 - 健全なバイトとフィールドをチェックします。たとえば、すべての高レベルの構造体の妥当性についてenumsをカウントします。

2 - レベル1のチェックをすべて行い、さらに他の構造のフィールドによって参照される構造の妥当性をチェックします。

3 - レベル2のチェックをすべて行い、さらに列値について表の各行をチェックします。たとえば、有効なVARCHAR2FLOATのサイズをチェックします。

4(デフォルト) - レベル3のチェックをすべて行い、さらに各行と各索引の索引/表のマッピングをチェックします。

-log

ログ・バッファをチェックします。

-m maxErrors

レポートするエラーの最大数です。デフォルトは10で、この場合は関連エラーがいくつか追加されてレポートされることもあります。0の場合、ユーティリティは接続のみを行って戻ります。

-permBlkDir

永続パーティションのブロック・ディレクトリをチェックします。

-permHeap

永続ヒープ構造をチェックします。

-tables tblName [...]

tblNameで指定された表をチェックします。

-tempBlkDir

一時パーティションのブロック・ディレクトリをチェックします。

-tmpHeap

一時ヒープ構造をチェックします。

-users userName [...]

userNameで指定されたユーザーの表をチェックします。

-V | -version

ttCheckのリリース番号を出力し、終了します。

-v verbosity

0 - 出力なし(プログラムの終了ステータスで、エラーが検出されたかどうかが示されます)。

1(デフォルト) - エラー出力のみ。

2 - エラー出力および進捗状況のレポート。

test_dbデータベースのすべての構造のチェックを行うには、次のように実行します。

% ttCheck test_db

test_dbデータベースのすべての構造の健全性チェックを行うには、次のように実行します。

% ttCheck -level 1 test_db

test_dbデータベースのすべての表のチェックを行うには、次のように実行します。

% ttCheck -tables test_db

test_dbデータベースのすべての表の物理的構造および行内容のチェックを行うには、次のように実行します。

% ttCheck -tables -level 3 test_db

test_dbデータベースのすべてのヒープ構造、行内容および索引の健全性チェックを行うには、次のように実行します。

% ttCheck -heap -level 1 -tables -level 4 test_db

test_dbデータベースの表tab1およびtab2の物理的構造および行内容のチェックを行うには、次のように実行します。

% ttCheck -tables tab1 tab2 -level 3 test_db

ノート

  • ttCheckによって返される情報は、主にTimesTenカスタマ・サポートによってTimesTenデータベースの内部データ構造の問題を診断するために使用されますが、システム管理者および開発者にとって役立つ場合があります。

  • ttCheckユーティリティは、システム上にアクティブなトランザクションがないときに実行する必要があります。

  • ttCheckユーティリティは、データベースの他の表と同じようにビューのチェックも行います。ただし、ビューの問合せの結果とビューの内容が一致するかどうかは確認できません。

  • 構造を指定しない場合、ttCheckはすべての構造をチェックします。指定した表の名前やユーザーが検出されない場合は、エラーは返されません。

  • このユーティリティの実行には、時間がかかる場合があります。冗長レベル2によって、進捗状況のレポートを出力できます。

  • このユーティリティは、TimesTen Data Managerがインストールされている場合にのみサポートされます。