- Kubernetesオペレータ・ユーザーズ・ガイド
- TimesTen ScaleoutでのTimesTen Cacheの例
- TimesTenScaleoutオブジェクトの作成
TimesTenScaleoutオブジェクトの作成
この項では、TimesTenScaleoutオブジェクトを作成します。
次のステップを実行します。
- 空のYAMLファイルを作成します。任意の名前にできますが、TimesTenScaleoutオブジェクトの名前と同じにすることをお薦めします。(この例では
cachegrid
。)このYAMLファイルで指定する必要があるフィールド、およびオプションのフィールドについては、「TimesTenScaleoutSpecSpec」を参照してください。次のTimesTen Scaleout固有のフィールドを指定します:-
k
:k
の値をTimesTenデータベースのデータのコピー数に設定します。この値により、TimesTenオペレータによって作成されるStatefulSetの数が決まります。StatefulSetは、グリッドに単一のデータ領域を実装するために使用されるポッドを提供します。たとえば、k
を2
に設定した場合、オペレータは2つのStatefulSetを作成します。1つのStatefulSetは、データ領域1のデータ・インスタンスのポッドを提供します。もう1つのStatefulSetは、データ領域2のデータ・インスタンスのポッドを提供します。この例では、
k
を2
に設定します。K-safetyおよび
k
の適切な値の決定の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』のK-Safetyを参照してください。 -
nReplicaSets
: 値をグリッド内のレプリカ・セットの数に設定します。レプリカ・セットにはk
要素が含まれます(各要素は、レプリカ・セット内の他の要素の正確なコピーです)。nReplicaSets
の値により、各StatefulSetのレプリカの数が決まります。たとえば、k
を2
に設定した場合、TimesTenオペレータはデータ・インスタンスに対して2つのStatefulSetを作成します。nReplicaSets
を3
に設定した場合、各StatefulSetには3つのレプリカが含まれ、データベース内のレプリカ・セットの合計数は3になります。この例では、
nReplicaSets
を3
に設定します。レプリカ・セットの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』のレプリカ・セットの理解を参照してください。
-
nZookeeper
: 値を、StatefulSetでプロビジョニングするZooKeeperポッドの数に設定します。オプションは、1
、3
または5
です。この例では、
nZookeeper
を3
に設定します。
次は、次のフィールドを指定します:
-
name
:cachegrid
を、TimesTenClassicオブジェクトの名前に置き換えてください。 -
storageClassName
:oci-bv
を、TimesTenを保持するためのPersistentVolumesの割当てに使用される記憶域クラスの名前に置き換えます。 -
storageSize
:250Gi
を、各ポッドがTimesTenを保持するために要求する必要がある記憶域の量に置き換えます。ノート: この例では、本番環境を想定していることから、storageSize
には250Gi
の値を使用しています。デモ用の場合は、50Gi
の値で対応できます。 -
image
:container-registry.oracle.com/timesten/timesten:22.1.1.27.0
を、自分のイメージの場所と名前に置き換えます。 -
imagePullSecret
:sekret
を、KubernetesがTimesTenイメージをフェッチするために使用するイメージ・プル・シークレットに置き換えます。 -
dbConfigMap
: この例では、メタデータ・ファイルに1つのConfigMap (名前はcachegrid
)を使用します。
vi cachetest.yaml apiVersion: timesten.oracle.com/v2 kind: TimesTenScaleout metadata: name: cachegrid spec: ttspec: storageClassName: oci-bv storageSize: 250Gi image: container-registry.oracle.com/timesten/timesten:22.1.1.27.0 imagePullSecret: sekret dbConfigMap: - cachegrid k: 2 nReplicaSets: 3 nZookeeper: 3
-
- TimesTenScaleoutオブジェクトを作成します。
kubectl create -f cachegrid.yaml
出力は次のようになります。
timestenscaleout.timesten.oracle.com/cachegrid created
これで、TimesTenScaleoutオブジェクトの作成が完了しました。グリッドおよび関連するデータベースのデプロイのプロセスが開始されましたが、まだ完了していません。