LinuxおよびUNIXでのリモート・データベースへのアクセス

この例では、TimesTen Clientアプリケーション・システムはclient.example.comです。クライアント・アプリケーションは、リモート・サーバー・システムserver.example.com上のサーバーDSN database1にアクセスしています。論理サーバー名はLogicalServerです。TimesTenインストールのインスタンス名はinstanceです。

  1. サーバー・システムserver.example.comで、ttStatusユーティリティを使用して、TimesTenサーバーが稼働していることと、TimesTenサーバーによるリスニング対象のポートの番号を確認します。

  2. server.example.com上のシステムsys.odbc.iniファイル内で、サーバーDSNとしてdatabase1が指定されていることを確認します。

    これらは、sys.odbc.iniファイルで次のように指定されている必要があります。/disk1/timestentimesten_homeであることに注意してください。

    [database1]
    DataStore=/disk1/timesten/server/database1
  3. client.example.com上のttconnect.iniファイル内で、リモートTimesTenサーバー用に論理サーバー名のエントリを作成します。

    [LogicalServer]
    Network_Address=server.example.com
    TCP_Port=6625
  4. クライアント・システムclient.example.comで、リモートのサーバーDSNであるdatabase1に対応するクライアントDSNを作成します。

    これらは、odbc.iniファイルで次のように指定されている必要があります。

    [database1CS]
    TTC_Server=LogicalServer
    TTC_Server_DSN=database1
  5. クライアントDSN database1CSを使用してシステムclient.example.comからクライアント・アプリケーションを実行します。次の例では、TimesTenクライアントとともにインストールされたttIsqlプログラムを使用します。

    ttIsqlCS -connStr "DSN=database1CS"

次の例では、デフォルト以外の番号のポートをリスニングしているTimesTenサーバーへのアクセス方法を説明します。

TimesTenサーバーのネットワーク・アドレスがserver.example.comであり、TimesTenサーバーがポート6625をリスニングしているとします。サーバーDSNへの接続には次の方法を使用できます:

  1. ネットワーク・アドレスとしてserver.example.com、ネットワーク・ポートとして6625を指定して論理サーバー名LogicalServerを定義します。LogicalServerをサーバー名、Server_DSNをサーバーDSNとして、Client_DSNをクライアントDSNとして定義します。次のコマンドを実行します:
    ttIsqlCS -connStr "DSN=Client_DSN"
  2. または、ネットワーク・アドレスとしてserver.example.com、ネットワーク・ポートとしてデフォルトのポート番号を指定して論理サーバー名logical_serverを定義します。サーバー名にLogicalServer、サーバーDSNにServer_DSNを指定してクライアントDSNを定義します。コマンドのポート番号を上書きします。
    ttIsqlCS -connStr "DSN=Client_DSN;TCP_Port=6625"
  3. あるいは、接続文字列にサーバーを定義します。この場合、クライアントDSNや論理サーバー名を定義する必要はありません。
    ttIsqlCS -connStr "TTC_Server=server.example.com;TTC_Server_DSN=Server_DSN;TCP_Port=6625"

    ttconnect.iniファイルの作成については、「LinuxおよびUNIXでのクライアントDSNの作成および構成」を参照してください。適切なodbc.iniファイルの場所については、「ユーザーDSNおよびシステムDSNの概要」を参照してください。

接続のテスト

TimesTenデータベースへのクライアント・アプリケーションの接続をテストできます。

  1. クライアント・システムがサーバー・システムにアクセスできることを確認します。
  2. サーバー・システムから応答があるかどうかを確認するために、クライアント・システムからpingを実行します。
  3. TimesTenサーバーがサーバー・システム上で稼働していることを確認します。
    • telnetを使用して、TimesTenサーバーによるリスニング対象のポートに接続します。次に例を示します:

      telnet server.example.com 6625
    • TimesTenサーバーへの接続に成功すると、次のようなメッセージが表示されます:

      Connected to server.example.com
    • サーバー・システムはコマンドに応答するがTimesTenサーバーが応答しない場合は、TimesTenサーバーが稼働していない可能性があります。接続に失敗した場合、次のようなメッセージが表示されます。

      telnet: Unable to connect to remote host: Connection refused
    • サーバー・システム上のttStatusユーティリティを使用してTimesTenサーバーのステータスおよびポート番号を確認します。通常、TimesTenサーバーはインストール時に起動されます。TimesTenサーバーが稼働していない場合は、それを起動する必要があります。「TimesTenサーバー属性の変更」を参照してください。

  4. クライアント・アプリケーションがデータベースに接続可能であることを確認します。データベースへの接続を確立できない場合は、ttconnect.iniファイルに正しい情報が指定されていることを確認します。
  5. ttconnect.iniファイル内の情報が正しい場合は、データベースが存在しTimesTenサーバーが稼働しているホスト上のシステムsys.odbc.iniファイル内で、データベースに対応するサーバーDSNが適切に定義されていることを確認します。