接続文字列を使用したデータベース接続
TimesTenアプリケーションでは、データベースに接続するためにDSNまたは接続文字列を指定する必要があります。
モジュール性および保守を考えると、特定の接続で特定の属性設定によってDSN設定またはデフォルト設定を上書きする必要がある場合を除いて、属性はアプリケーション内の接続文字列ではなくDSNで設定することをお薦めします。
接続文字列の構文には、接続属性の定義が含まれます。ここでは各属性はセミコロンで区切られています。
DSN属性の設定を決定するには、次の優先ルールを使用します。
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接続文字列で指定された属性設定が最も優先されます。接続文字列において1つの属性が複数回出現する場合は、最初の指定が使用されます。
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属性が接続文字列で指定されていない場合は、DSNで指定された属性設定が使用されます。
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デフォルトの属性設定は、優先度が最も低くなります。
次の項では、DSNではなく接続文字列を使用する方法について説明します。
TimesTen Scaleoutでの接続文字列の使用
TimesTen Scaleoutでは、特定の要素に接続するには、その要素に関連付けられているホストのアドレス、データベース名、および少なくともCREATE SESSION
権限を持つデータベース・ユーザーを接続文字列で指定します。
『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』の接続文字列を使用したクライアント接続の確立を参照してください。
TimesTen Classicでの接続文字列の使用
接続文字列にDataStore
、Driver
およびDatabaseCharacterSet
属性が含まれている場合は、DSNを事前に定義しなくても、ODBCアプリケーションまたはttIsql
ユーティリティを使用して、TimesTenデータベースに接続できます。接続文字列を次のように定義します。
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Driver
属性を使用したODBCドライバの名前またはパス名。-
Windowsの場合、
Driver
属性の値はTimesTen Clientドライバの名前にする必要があります。 -
UNIXシステムの場合、
Driver
属性の値はTimesTen ODBCドライバの共有ライブラリ・ファイルのパス名にする必要があります(表1-1を参照)。このファイルは、timesten_home
/lib
ディレクトリにあります。
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DataStore
属性を使用したデータベースのパスおよびファイル名の接頭辞。 -
DatabaseCharacterSet
属性を使用したデータベースの文字セット。
次の例では、ttIsql
ユーティリティで接続文字列を使用して、Driver
、DataStore
およびDatabaseCharacterSet
属性を指定して接続する方法を示します。
Linux/UNIXクライアントから接続文字列に接続属性を指定します。/disk1/timesten
がtimesten_home
であることに注意してください。
% ttIsql Command> connect "Driver=/disk1/timesten/lib/libtten.so; DataStore=/disk1/databases/database1;DatabaseCharacterSet=AL32UTF8";
Windowsクライアントから接続文字列に接続属性を指定します。
C:\ ttIsql
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Type ? or "help" for help, type "exit" to quit ttIsql.
Command> connect "Driver=TimesTen Client 22.1;
DataStore=/disk1/databases/database1;DatabaseCharacterSet=AL32UTF8";