データベースのオブジェクト、ユーザーおよび所有者

TimesTenデータベースには、複数の永続オブジェクトと一時オブジェクトがあります。TimesTenでは、パスワードを使用してユーザーが認証されます。デフォルトでは、アプリケーションの実行に使用されるログイン名が、データベース内のオブジェクトの所有者になります。

次の項では、主要なTimesTenデータベース・オブジェクト、ユーザーおよび所有者について説明します:

データベース・オブジェクト

TimesTenデータベースには、複数の永続オブジェクトがあります。

表。TimesTenデータベースの主要オブジェクトは、アプリケーション・データを含む表です。「表の理解」を参照してください。
マテリアライズド・ビュー。1つ以上の通常のTimesTen表から選択したデータのサマリーを保持する読取り専用表です。「マテリアライズド・ビューの理解」を参照してください。
ビュー。1つ以上のディテール表と呼ばれる表に基づいた論理表です。ビュー自体にデータは含まれていません。「ビューの理解」を参照してください。
索引。索引は、表に速くアクセスできるように、表の1つ以上の列に対して作成します。「索引の理解」を参照してください。
行。各表は0以上の行で構成されます。行とは、成形された値のリストです。「行の理解」を参照してください。
シノニム。データベース・オブジェクトの別名。シノニムは、オブジェクトの名前や所有者を隠すために使用できるため、セキュリティや利便性を目的として頻繁に使用されます。「シノニムの理解」を参照してください。
システム表およびシステム・ビューシステム表およびシステム・ビューには、すべての表に関する表などのTimesTenメタデータが含まれます。「システム表」と「システム・ビューの理解」を参照してください。

また、準備済のコマンド、カーソル、ロックなどの多くの一時オブジェクトもあります。

データベースのユーザーおよび所有者

TimesTenは、パスワードでユーザー名を認証します。デフォルトではアプリケーションの実行に使用されるログイン名がデータベース内のオブジェクトの所有者になるため、アプリケーションでは、そのアプリケーション専用に1つのUIDを選択する必要があります。

接続文字列でUID接続属性を省略すると、TimesTenでは現行のユーザーのログイン名を使用します。TimesTenでは、すべてのユーザー名が大文字に変換されます。SQL文を発行するときは常に、owner.table_nameなどのデータベース・オブジェクトの完全修飾名を使用してください。

ユーザーは、SYSユーザーとしてTimesTenデータベースにアクセスすることはできません。TimesTenでは、UID接続属性の値、または接続ユーザーのログイン名(UID接続属性の値が存在しない場合)によってユーザー名が特定されます。ユーザーのログイン名がSYSの場合は、ログイン名が上書きされるようにUID接続を設定します。