ttIsqlを使用したデータベース構造の表示

データベース構造についての情報を表示するttIsqlコマンドはいくつか用意されています。

次に、最も有効なコマンドの概要を示します。

  • describe: データベース・オブジェクトに関する情報を表示します。

  • cachegroups: キャッシュ・グループの属性を表示します。

  • dssize - 永続メモリー領域および一時メモリー領域の現在のサイズをレポートします。

  • tablesize: ttComputeTabSizesツールを使用して分析された表のサイズが表示されます。

  • monitor: データベースの現在の状態のサマリーを表示します。

ttIsqlのdescribeコマンドの使用

describeコマンドを使用して、各データベース・オブジェクトに関する情報を表示します。準備済のSQL文および組込みプロシージャに関するパラメータを表示します。

describeコマンドの引数として、表、キャッシュ・グループ、ビュー、マテリアライズド・ビュー、順序、シノニムなどの名前、組込みプロシージャ、SQL文、事前に準備済のSQL文のコマンドID、PL/SQL関数、PL/SQLプロシージャまたはPL/SQLパッケージを指定できます。

describeコマンドを終了するには、セミコロンを指定する必要があります。

Command> CREATE TABLE t1 (KEY NUMBER NOT NULL PRIMARY KEY, VALUE CHAR (64));
Command> describe t1;

Table USER.T1:
  Columns:
   *KEY                            NUMBER NOT NULL
    VALUE                          CHAR (64)
1 table found.

(primary key columns are indicated with *)
Command> describe SELECT * FROM T1 WHERE KEY=?;

Prepared Statement:
  Parameters:
    Parameter 1                    NUMBER
  Columns:
    KEY NUMBER                     NOT NULL
    VALUE                          CHAR (64)
Command> describe ttOptUseIndex;

Procedure TTOPTUSEINDEX:
  Parameters:
    Parameter INDOPTION            VARCHAR (1024)
  Columns:
    (none)

1 procedure found.
Command>

ttIsqlのcachegroupsコマンドの使用

cachegroupsコマンドを使用すると、現行のデータベースで定義されているキャッシュ・グループの詳細が表示されます。

キャッシュ・グループに関連付けられているWHERE句のみでなく、キャッシュ・グループに定義されているroot表および子表の属性も表示されます。cachegroupsコマンドには、情報を表示するキャッシュ・グループの名前を引数として指定します。

Command> cachegroups;
Cache Group CACHEUSER.READCACHE:
 Cache Group Type: Read Only
 Autorefresh: Yes
 Autorefresh Mode: Incremental
 Autorefresh State: Paused
 Autorefresh Interval: 5 Seconds
 Autorefresh Status: ok
 Aging: No aging defined
 Root Table: SALES.READTAB
 Table Type: Read Only
Cache Group CACHEUSER.WRITECACHE:
 Cache Group Type: Asynchronous Writethrough (Dynamic)
 Autorefresh: No
 Aging: LRU on
 Root Table: SALES.WRITETAB
 Table Type: Propagate
2 cache groups found.

ttIsqlのdssizeコマンドの使用

dssizeコマンドを使用すると、データベースの最大サイズ、割当てサイズおよび使用中サイズのみでなく、永続パーティションおよび一時メモリー領域の現在のメモリー・ステータスがレポートされます。

ただし、TimesTen Scaleoutの場合、dssizeコマンドがレポートするのは、現在の要素の現在のメモリー・ステータスのみです。

dssizeコマンドは、SYS.V$MONITORおよびSYS.GV$MONITORシステム・ビューに表示される情報と同じ情報をレポートします。

次の例では、kオプションを使用して、データベース・サイズ情報をKB単位で出力します。

Command> dssize k;
The following values are in KB:
 
  PERM_ALLOCATED_SIZE:      40960
  PERM_IN_USE_SIZE:         9742
  PERM_IN_USE_HIGH_WATER:   9742
  TEMP_ALLOCATED_SIZE:      32768
  TEMP_IN_USE_SIZE:         9442
  TEMP_IN_USE_HIGH_WATER:   9505

dssizeコマンドの詳細は、Oracle TimesTen In-Memory DatabaseリファレンスttIsqlを参照してください。

ttIsqlのtablesizeコマンドの使用

tablesizeコマンドでは、表の領域使用量の詳細な分析が表示されます。

指定された表の表サイズを分析するttComputeTabSizes組込みプロシージャを一度コールすると、tablesizeコマンドでは分析されたすべての表の合計サイズのデータが表示されます。

ノート:

Oracle TimesTen In-Memory DatabaseリファレンスttComputeTabSizesを参照してください。

引数なしでtablesizeコマンドを実行すると、ttComputeTabSizesの計算がすでに実行された、すべての表に対する最大使用可能サイズ指定情報が表示されます。表を引数として指定すると、tablesizeによって、指定した表に対する使用可能サイズ指定のみが表示されます。

tablesizeの構文は次のとおりです。

tablesize [[owner_name_pattern.]table_name_pattern]

次の例では、ttComputeTabSizes組込みプロシージャを起動し、employees表の表サイズが計算されます。次に、tablesizeコマンドによってemployees表のために収集されたサイズ指定情報が表示されます。

Command> call ttComputeTabSizes('employees');
Command> tablesize employees;
 
Sizes of USER1.EMPLOYEES:
 
  INLINE_ALLOC_BYTES:   60432
  NUM_USED_ROWS:        107
  NUM_FREE_ROWS:        149
  AVG_ROW_LEN:          236
  OUT_OF_LINE_BYTES:    0
  METADATA_BYTES:       1304
  TOTAL_BYTES:          61736
  LAST_UPDATED:         2011-06-29 12:55:28.000000
 
1 table found.

これらの値から、オーバーヘッドおよび総領域における該当の表の使用状況を把握できます。

次に例を示します:

  • NUM_FREE_ROWS値は、表に割り当てられた、現在使用されていない行数を表します。システムでは、空行に占有される領域をその他のシステム・オブジェクトまたは構造の保存に使用できません。

  • 表が占有する永続領域を計算するには、TOTAL_BYTES値を使用します。

  • LAST_UPDATEDは、サイズの最終計算時刻になります。より最近の計算が必要な場合は、ttComputeTabSizesを再実行し、新しい出力を表示します。

各計算値の説明は、Oracle TimesTen In-Memory Databaseシステム表およびビュー・リファレンスSYS.ALL_TAB_SIZESの項を参照してください。

ttIsqlのmonitorコマンドの使用

monitorコマンドを使用すると、dssizeコマンドで戻されるすべての情報、およびデータベースがメモリーにロードされてから収集された接続数、チェックポイント、ロック・タイムアウト、コミット、ロールバック操作などに関する追加の統計情報が表示されます。

Command> monitor; 
TIME_OF_1ST_CONNECT: Wed Apr 20 10:34:17 2011
DS_CONNECTS: 11 
DS_DISCONNECTS: 0 
DS_CHECKPOINTS: 0 
DS_CHECKPOINTS_FUZZY: 0 
DS_COMPACTS: 0 
PERM_ALLOCATED_SIZE: 40960 
PERM_IN_USE_SIZE: 5174 
PERM_IN_USE_HIGH_WATER: 5174 
TEMP_ALLOCATED_SIZE: 18432 
TEMP_IN_USE_SIZE: 4527 
TEMP_IN_USE_HIGH_WATER: 4527 
SYS18: 0 
TPL_FETCHES: 0 
TPL_EXECS: 0 
CACHE_HITS: 0 
PASSTHROUGH_COUNT: 0 
XACT_BEGINS: 2 
XACT_COMMITS: 1 
XACT_D_COMMITS: 0 
XACT_ROLLBACKS: 0 
LOG_FORCES: 0 
DEADLOCKS: 0 
LOCK_TIMEOUTS: 0 
LOCK_GRANTS_IMMED: 17 
LOCK_GRANTS_WAIT: 0 
SYS19: 0 
CMD_PREPARES: 1 
CMD_REPREPARES: 0 
CMD_TEMP_INDEXES: 0 
LAST_LOG_FILE: 0 
REPHOLD_LOG_FILE: -1 
REPHOLD_LOG_OFF: -1 
REP_XACT_COUNT: 0 
REP_CONFLICT_COUNT: 0 
REP_PEER_CONNECTIONS: 0 
REP_PEER_RETRIES: 0 
FIRST_LOG_FILE: 0 
LOG_BYTES_TO_LOG_BUFFER: 64 
LOG_FS_READS: 0 
LOG_FS_WRITES: 0 
LOG_BUFFER_WAITS: 0 
CHECKPOINT_BYTES_WRITTEN: 0 
CURSOR_OPENS: 1 
CURSOR_CLOSES: 1 
SYS3: 0 
SYS4: 0 
SYS5: 0 
SYS6: 0 
CHECKPOINT_BLOCKS_WRITTEN: 0 
CHECKPOINT_WRITES: 0 
REQUIRED_RECOVERY: 0 
SYS11: 0 
SYS12: 1 
TYPE_MODE: 0 
SYS13: 0 
SYS14: 0 
SYS15: 0 
SYS16: 0 
SYS17: 0 
SYS9: