アクティブ・スタンバイ・ペアの制限事項

アクティブ・スタンバイ・ペア・レプリケーション・スキームを計画している場合はその制限事項を覚えておいてください。

  • 高可用性を実現するには、アクティブとスタンバイの各マスター・データベースと、サブスクライバ・データベースが異なるマシン上にある必要があります。

  • マスター・データベースが存在する各ホストのLinuxまたはUNIXプラットフォームでは、共有メモリーとセマフォについて同じオペレーティング・システム・カーネル設定が必要です。

  • 最適なレプリケーション・パフォーマンスを得るには、高速で安定したネットワークが最適です。次は、レプリケーションの進行状況を中断または妨げる可能性があります。

    • 低速なネットワーク: 低速なネットワークは、レプリケーションのトランザクション速度に直接影響します。圧縮を有効にすると役立つ場合があります。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』表の列ベース圧縮によるデータの効率的な格納を参照してください。

    • ネットワークの停止: ネットワークが停止した場合、レプリケーション操作は停止し、送信側と受信側の間の接続がアクティブな場合にのみ再開します。

  • アクティブ・マスターおよびスタンバイ・マスターは、そのクロックをNTPまたは他の手段を使用して同期する必要があります。アクティブ・マスターとスタンバイ・マスター間の時間誤差は、250ミリ秒を超えることはできません。各ノードのシステム・クロックの同期がとられるように調整する場合は、時間をさかのぼって設定しないでください。

  • 初期設定の場合、スタンバイ・データベースの作成は、ttRepAdmin -duplicateユーティリティまたはttRepDuplicateEx C関数を使用してアクティブ・データベースを複製する方法で行います。

  • ALTER ACTIVE STANDBY PAIR文は、アクティブ・データベースでのみ実行できます。アクティブ・データベースでALTER ACTIVE STANDBY PAIRを実行する場合は、アクティブ・データベースを複製してスタンバイ・データベースを再生成する必要があります。また、すべてのサブスクライバを、スタンバイ・データベースから再生成する必要があります。「データベースの複製」を参照してください。

  • 読取り専用サブスクライバは、スタンバイ・データベースを複製することでのみ作成できます。スタンバイ・データベースを使用できない場合は、アクティブ・データベースを複製することで読取り専用サブスクライバを作成できます。「データベースの複製」を参照してください。

  • 最大254のサブスクライバを指定できます。

  • スタンバイ・データベースから読取り専用サブスクライバへのレプリケーションが非同期で実行されます。

  • スタンバイ・データベースまたはサブスクライバ・データベースでは、レプリケート表に対して書込み操作を実行できません。ただし、順序およびXLAブックマークに対する処理は実行できます。読取り操作も実行できます。

  • フェイルオーバー後は、アクティブ・データベースを複製することでのみ、アクティブ・データベースから新しいスタンバイ・データベースをリカバリできます(アクティブ・データベースとスタンバイ・データベース間でRETURN TWOSAFEレプリケーションが使用されていない場合)。RETURN TWOSAFEレプリケーションが使用されている場合は、かわりにマスターの自動キャッチアップ機能を使用できます。「障害が発生したマスター・データベースの自動キャッチアップ」を参照してください。

  • 一時データベースはレプリケートできません。

  • 圧縮された列を含む表はレプリケートできません。