2. はじめに
  3. Oracle Autonomous Health Frameworkのインストール、アップグレード、パッチ適用およびアンインストール
  4. Oracle Autonomous Health Frameworkへのパッチ適用
  5. AHFメタデータおよびフレームワークの更新を適用するAHFCTL更新コマンドの実行

2.5.3.2 AHFメタデータおよびフレームワークの更新を適用するAHFCTL更新コマンドの実行

これらのコマンドを実行するには、AHFインストールのユーザー権限が必要です。

ノート:

AHF自動更新を構成するには、次を参照してください。
  • ahfctl applyupdate
    ahfctl applyupdateコマンドを使用して、提供されたzipファイルからローカル・ノードのメタデータおよびフレームワーク・ファイルを更新します。
  • ahfctl queryupdate
    ahfctl queryupdateコマンドを使用して、更新が適用されたかどうかをチェックします。適用されたすべてのメタデータおよびフレームワークの更新のリストを取得するには、-allオプションを使用します。特定の更新IDを使用してメタデータまたはフレームワークの更新を問い合せるには、-updateidオプションを使用します。
  • ahfctl rollbackupdate
    ahfctl rollbackupdateコマンドを使用して、ローカル・ノードに適用された特定の更新IDで更新をロールバックします。更新IDを指定しない場合、デフォルトで、AHFは前の状態にロールバックされます。
  • ahfctl deleteupdatebackup
    ahfctl deleteupdatebackupコマンドを使用して、AHF更新に使用されるバックアップ・ディレクトリを削除します。

親トピック: Oracle Autonomous Health Frameworkへのパッチ適用

2.5.3.2.1 ahfctl applyupdate

ahfctl applyupdateコマンドを使用して、提供されたzipファイルからローカル・ノードのメタデータおよびフレームワーク・ファイルを更新します。

ノート:

  • ahfctl applyupdateコマンドを実行するには、AHFインストール・ユーザー権限が必要です。
  • メタデータおよびフレームワークの更新をすべてのクラスタ・ノードに適用する必要があります。

構文

ahfctl applyupdate [-h] [-debug] [-updatefile UPDATEFILE]

パラメータ

表2-5 ahfctl applyupdateコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-debug

デバッグを有効にするには、-debugオプションを指定します。

-updatefile UPDATEFILE

zipファイルの名前を指定します。既存のメタデータおよびフレームワーク・ファイルは、zipファイル内のファイルに置き換えられます。

zipファイルをMy Oracle Supportノート2550798.1からダウンロードします。

例2-23 ahfctl applyupdate

# ahfctl applyupdate -updatefile /tmp/ahf_data_20220203.zip
Updated file /opt/oracle.ahf/exachk/.cgrep/collections.dat
Updated file /opt/oracle.ahf/exachk/rules.dat
Updated file /opt/oracle.ahf/exachk/.cgrep/versions.dat
Updated file /opt/oracle.ahf/exachk/messages/check_messages.json
Data files updated to 20220203 from 20211220

関連トピック

親トピック: AHFメタデータおよびフレームワークの更新を適用するAHFCTL更新コマンドの実行

2.5.3.2.2 ahfctl queryupdate

ahfctl queryupdateコマンドを使用して、更新が適用されたかどうかをチェックします。適用されたすべてのメタデータおよびフレームワークの更新のリストを取得するには、-allオプションを使用します。特定の更新IDを使用してメタデータまたはフレームワークの更新を問い合せるには、-updateidオプションを使用します。

ノート:

メタデータおよびフレームワークの更新がクラスタ内のすべてのノードに適用されたかどうかを確認するには、各クラスタ・ノードでAHFインストール・ユーザーとしてahfctl queryupdateコマンドを実行します。

構文

ahfctl queryupdate [-h] [-debug] [-updateid UPDATEID] [-all] [-json]

パラメータ

表2-6 ahfctl queryupdateコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-debug

デバッグを有効にするには、-debugオプションを指定します。

-updateid UPDATEID

特定の更新IDを使用してフレームワークの更新を問い合せます。

-updateid UPDATEIDオプションを指定してフレームワークの更新を問い合せます。

ノート:

メタデータの更新を照会するには、-allオプションを使用してください。

-all

 適用されたすべてのメタデータおよびフレームワークの更新をリストします。
-json

このオプションを指定して、JSON形式の出力を取得します。

例2-24 ahfctl queryupdate

# ahfctl queryupdate -all
AHF Metadata Update: 20220203
Status: Applied
Applied on: Fri Feb 4 00:47:00 2022
# ahfctl queryupdate -all
AHF Framework update: PATCH_22.2.4.1
Status: Applied
Fixes: 34716496
Applied on: Wed Nov 30 15:14:56 2022

34716496は、適用されたAHFフレームワーク更新のupdateidです。

ahfctl queryupdate -updateid 34716496
AHF Framework update: PATCH_22.2.4.1
Status: Applied
Fixes: 34716496
Applied on: Wed Nov 30 15:14:56 2022
1:53
AHF framework updated files:
/opt/oracle.ahf/ahf/lib/ahfcomponents.py
/opt/oracle.ahf/ahf/lib/ahfctl.py
/opt/oracle.ahf/exachk/messages/framework_messages.json
/opt/oracle.ahf/exachk/lib/ahf_metadata.py

親トピック: AHFメタデータおよびフレームワークの更新を適用するAHFCTL更新コマンドの実行

2.5.3.2.3 ahfctl rollbackupdate

ahfctl rollbackupdateコマンドを使用して、ローカル・ノードに適用された特定の更新IDで更新をロールバックします。更新IDを指定しない場合、デフォルトで、AHFは前の状態にロールバックされます。

ノート:

クラスタ内のすべてのノードに適用されるメタデータおよびフレームワークの更新をロールバックするには、各クラスタ・ノードでAHFインストール・ユーザーとしてahfctl rollbackupdateコマンドを実行する必要があります。

構文

ahfctl rollbackupdate [-h] [-debug] [-updateid UPDATEID]

パラメータ

表2-7 ahfctl rollbackupdateコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-debug

デバッグを有効にするには、-debugオプションを指定します。

-updateid UPDATEID

ロールバックする更新ID(バグID、ビルドIDなど)を指定します。

例2-25 ahfctl rollbackupdate

# ahfctl rollbackupdate -updateid 20220203
Data files with timestamp 20220203 identified. Rolling back the files to Production version 20211220
Rolled back the data files 20220203 to Production version 20211220

親トピック: AHFメタデータおよびフレームワークの更新を適用するAHFCTL更新コマンドの実行

2.5.3.2.4 ahfctl deleteupdatebackup

ahfctl deleteupdatebackupコマンドを使用して、AHF更新に使用されるバックアップ・ディレクトリを削除します。

ノート:

  • クラスタ内のすべてのノードでバックアップ・ディレクトリを削除するには、各クラスタ・ノードでAHFインストール・ユーザーとしてahfctl deleteupdatebackupコマンドを実行する必要があります。
  • バックアップ・ディレクトリをランダムに削除しないでください。Oracleでは、更新が適用された順序と同じ順序でバックアップ・ディレクトリを削除することをお薦めします。特定のタイムスタンプに関連付けられたバックアップ・ディレクトリを削除すると、その特定のタイムスタンプの更新が適用される前の状態にロールバックできなくなります。
  • ahf_setupスクリプトを使用してAHFをアップグレードすると、以前のAHFバージョンのバックアップ・ディレクトリが自動的に削除されます。
  • Oracleでは、システム上の領域を解放する必要がある場合にのみ、AHF更新バックアップ・ディレクトリを削除することをお薦めします。現在実行中のタイムスタンプ/更新のAHF更新バックアップ・ディレクトリは削除できません。特定のタイムスタンプのバックアップ・ディレクトリが削除されると、その特定のタイムスタンプ/更新への更新のロールバックができなくなるためです。

    たとえば、順に適用されるAHF更新は、20230901 -> 20231001 -> 20231101 (現在の最新の更新)です。20230901および20231001の更新バックアップは削除できますが、20231101は削除できません。

構文

ahfctl deleteupdatebackup [-h] [-debug] [-updateid UPDATEID] [-silent]

パラメータ

表2-8 ahfctl deleteupdatebackupコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-debug

デバッグを有効にするには、-debugオプションを指定します。

-updateid UPDATEID

指定されたタイムスタンプのバックアップ・ディレクトリを削除します。

-silent

バックアップ・ディレクトリを削除するためのユーザー確認をスキップします。

例2-26 ahfctl deletebackup

# ahfctl deleteupdatebackup -updateid 20220130
Deleted metadata backup directory for: /opt/oracle.ahf/data/work/.exachk_patch_directory/.20220130_metadata_bkp

親トピック: AHFメタデータおよびフレームワークの更新を適用するAHFCTL更新コマンドの実行