ダッシュボードに保存されたカスタマイズ・オプションへのアクセス権の制御

この項では、保存済カスタマイズの概要と、保存済カスタマイズの管理に関する情報について説明します。次の項目が含まれます。

ダッシュボードの保存済カスタマイズの概要

保存済カスタマイズを使用すると、最もよく使用するアイテムや好みのアイテム(フィルタ、プロンプト、列のソート、分析でのドリル、セクションの展開と縮小など)を使用した現在の状態でダッシュボード・ページを保存し、表示できます。

カスタマイズを保存することで、ユーザーは、ダッシュボード・ページにアクセスするたびにこれらを手動で選択する必要がなくなります。

適切な権限とダッシュボードのアクセス権を持つユーザーとグループは、次のアクティビティを行えます。

  • 個人で使用するため、あるいは他のユーザーが使用するために、様々な選択の組合せを保存済カスタマイズとして保存します。

  • 個人で使用するため、あるいは他のユーザーが使用するために、保存済カスタマイズをダッシュボード・ページのデフォルト・カスタマイズに指定します。

  • 保存済カスタマイズを切り替えます。

この動作は次の方法で制限できます。

  • ユーザーは、割り当てられた保存済カスタマイズのみを表示できます。

  • ユーザーは、個人で使用する目的でのみカスタマイズを保存できます。

  • ユーザーは、個人使用および他のユーザーによる使用を目的としてカスタマイズを保存できます。

保存済カスタマイズの管理

このトピックでは、保存済カスタマイズの管理に必要な権限について説明します。

Oracle BIプレゼンテーション・サービス管理では、ダッシュボード・エリアの次の権限と、主要なダッシュボード要素の権限設定によって、ユーザーまたはグループがカスタマイズを保存または割当てできるかどうかが制御されます。

  • カスタマイズの保存

  • デフォルト・カスタマイズの割当て

必要なアクセス・レベルに応じて、ユーザーまたはグループにいずれかの権限を割り当てるか、一方の権限または両方の権限を割り当てることができます。たとえば、どちらの権限も持たないユーザーは、デフォルト・カスタマイズとして割り当てられている保存済カスタマイズのみを表示できます。

ユーザーが、共有および個人用の保存済カスタマイズでOracle BIプレゼンテーション・カタログを管理するには、権限が必要です。

保存済カスタマイズを作成するための権限の設定

このトピックでは、保存済カスタマイズを作成するためにユーザーに付与可能なユーザー・ロールと特定の権限設定について説明します。

ユーザー・ロール 権限の設定

ITユーザーなどのパワー・ユーザーは、次のタスクを実行します。

  • 基礎となるダッシュボードを作成および編集する

  • ダッシュボード・ビュー・プリファレンスをカスタマイズとして保存する

  • デフォルト・カスタマイズとしてカスタマイズを他のユーザーに割り当てる

カタログの「共有」セクションで、次のフォルダにフル・コントロール・パーミッションが必要です。

  • dashboard_name

  • _selection

  • _defaults

追加の権限を割り当てる必要はありません。

マネージャなどの技術ユーザーは、次のタスクを実行します。

  • 個人使用を目的とするカスタマイズとしてカスタマイズを保存する

  • 他のユーザーによる使用を目的にカスタマイズを保存する

ユーザーは、基礎となるダッシュボードを作成または編集することや、デフォルト・カスタマイズとして別のユーザーにビュー・カスタマイズを割り当てることはできません。

カタログの「共有」セクションで、次のフォルダに「表示」権限が必要です。

  • dashboard_name

カタログの「共有」セクションで、次のフォルダに「変更」権限が必要です。

  • _selections

  • _defaults

追加の権限を割り当てる必要はありません。

個人使用のみを目的にカスタマイズを保存する通常のユーザー。

Oracle BIプレゼンテーション・サービス管理で、次の権限が設定されている必要があります。

  • カスタマイズの保存

ダッシュボード・ページで、次のオプションが設定されている必要があります。

  • 「個人のカスタマイズの保存の許可」

カタログでは、追加の権限を割り当てる必要はありません。

割り当てられたデフォルト・カスタマイズのみの表示を必要とするカジュアル・ユーザー

カタログの「共有」セクションで、ユーザーには、次のフォルダへの「表示」権限が必要です。

  • dashboard_name

  • _selections

  • _defaults

カタログでは、追加の権限を割り当てる必要はありません。

保存済カスタマイズを管理するための使用シナリオ例

設定された権限と付与された権限に応じて、保存済カスタマイズを作成、割当て、使用するためのユーザー権限およびグループ権限の様々な組合せを実現できます。

たとえば、パワー・ユーザーのグループは、本番環境ではダッシュボードを変更できませんが、保存済カスタマイズを作成して、それらをデフォルト・カスタマイズとして別のユーザーに割り当てることは許可されているものとします。このグループには次の権限設定が必要です。

  • ダッシュボードへの開くアクセス権。「カタログ」ページを使用します。

  • Oracle BIプレゼンテーション・カタログのダッシュボード・フォルダ内のサブフォルダ_selectionsおよび_defaultsへの変更アクセス権。ダッシュボード・ビルダーの「ダッシュボードのプロパティ」ダイアログを使用して割り当てます。ダイアログのリストでページを選択した後、「共有のカスタマイズを保存できるユーザーの指定」および「デフォルト・カスタマイズを割り当てることができるユーザーの指定」をクリックします。