YumリポジトリとULNチャネル

Oracle Linux 9: YumリポジトリおよびULNチャネル

次の表に、KVMデプロイメントに使用できるOracle Linux 9のyumリポジトリおよびULNチャネルのリストを示します。

オラクルがソフトウェア・パッケージ・ディストリビューションを管理する方法の詳細は、『Oracle Linux: Oracle Linuxでのソフトウェアの管理』を参照してください。

ノート:

Oracle Linux 8とは異なり、Oracle Linux 9のパッケージはDNFモジュールの一部としてリリースされません。

表1-2 Oracle Linux 9: リポジトリ・ファイルおよびチャネルの名前

Yumリポジトリ ULNチャネル KVMスタック仮想化パッケージ

Yumリポジトリ	ULNチャネル	KVMスタック	仮想化パッケージ
`ol9_appstream`	`ol9_x86_64_appstream` `ol9_aarch64_appstream`	デフォルトのKVMスタック	すべてのOracle Linuxカーネルで完全にサポートされています。 RHCKおよびRed Hat Enterprise Linuxとの最大限の互換性を提供します。
`ol9_kvm_utils`	`ol9_x86_64_kvm_utils` `ol9_aarch64_kvm_utils`	Oracle KVMスタック	アップストリーム・パッケージで利用可能な新しいKVM機能を提供します。最新リリースのUEKで使用可能になったKVM機能とともに動作するように設計されています。これらのパッケージをインストールする場合は、いずれかのUEK R7の最新バージョンもインストールする必要があります。ノート: このチャネルまたはリポジトリを有効にする前に、既存の仮想化パッケージをすべて削除する必要があります。

ol9_appstream

ol9_x86_64_appstream

ol9_aarch64_appstream

デフォルトのKVMスタック

すべてのOracle Linuxカーネルで完全にサポートされています。
RHCKおよびRed Hat Enterprise Linuxとの最大限の互換性を提供します。

ol9_kvm_utils

ol9_x86_64_kvm_utils

ol9_aarch64_kvm_utils

Oracle KVMスタック

アップストリーム・パッケージで利用可能な新しいKVM機能を提供します。
最新リリースのUEKで使用可能になったKVM機能とともに動作するように設計されています。これらのパッケージをインストールする場合は、いずれかのUEK R7の最新バージョンもインストールする必要があります。

ノート:

このチャネルまたはリポジトリを有効にする前に、既存の仮想化パッケージをすべて削除する必要があります。

特別な考慮事項

デフォルトのKVMスタック– アプリケーション・ストリームのリポジトリまたはチャネルはOracle Linuxのシステム・ソフトウェア要件であるため、すべてのOracle Linux 9システムでデフォルトで有効になっています。そのため、リポジトリまたはチャネルの構成を変更せずに、デフォルトのKVMスタックをインストールできます。
Oracle KVMスタック – ULNユーザーの場合、Oracle LinuxシステムをULNに登録した後、仮想化ULNチャネルをサブスクライブしてから、仮想化パッケージをインストールします。yumリポジトリの場合、ユーザーはyumリポジトリを有効にしてから、仮想化パッケージをインストールします。詳細は、「Oracle Linux 9: Yumリポジトリの有効化」または「Oracle Linux 9: ULNチャネルのサブスクライブ」を参照してください。

ノート:
システムでUEKが実行されている場合は、スタックを切り替えることができます。詳細は、「KVMスタックの切替え」を参照してください。

Oracle Linux 8: YumリポジトリおよびULNチャネル

次の表に、KVMデプロイメントに使用できるOracle Linux 8のyumリポジトリおよびULNチャネルのリストを示します。

オラクルがソフトウェア・パッケージ・ディストリビューションを管理する方法の詳細は、『Oracle Linux: Oracle Linuxでのソフトウェアの管理』を参照してください。

表1-3 Oracle Linux 8: リポジトリ・ファイルおよびチャネルの名前

Yumリポジトリ ULNチャネル KVMスタックパッケージの説明

ol8_appstream

Yumリポジトリ	ULNチャネル	KVMスタック	パッケージの説明
ol8_appstream	ol8_x86_64_appstream または ol8_aarch64_appstream	デフォルトのKVMスタック	すべてのOracle Linuxカーネルで完全にサポートされています。 RHCKおよびRed Hat Enterprise Linuxとの最大限の互換性を提供します。これらのパッケージは、デフォルトのDNFモジュール(`virt`)の一部としてリリースされます
ol8_kvm_appstream	ol8_x86_64_kvm_appstream または ol8_aarch64_kvm_appstream	Oracle KVMスタック(UEKのみ)	これらのパッケージは、より新しいKVM機能を提供します。パッケージは、最新のUEK KVM機能とともに動作するように設計されています。これらの機能を使用するには、最新バージョンのUEK R6またはUEK R7もインストールする必要があります。これらのパッケージは、`virt:kvm_utils`、`virt:kvm_utils2`および`virt:kvm_utils3`という個別のDNFモジュール・ストリームとして入手できます。ノート: アプリケーション・ストリームには、基本OSに対する個別の製品サポート・ライフサイクルがあります。可能なかぎり使用可能な最新のストリームを使用してください。詳細は、『Oracle Linux: 製品ライフ・サイクル情報』を参照してください。いくつかの非モジュラ・パッケージ(`virt-manager`、`edk2`、`swtpm`、`libtpms`など)も、このリポジトリまたはチャネルに含まれています。

ol8_x86_64_appstream
または
ol8_aarch64_appstream

デフォルトのKVMスタック

すべてのOracle Linuxカーネルで完全にサポートされています。
RHCKおよびRed Hat Enterprise Linuxとの最大限の互換性を提供します。
これらのパッケージは、デフォルトのDNFモジュール(virt)の一部としてリリースされます

ol8_kvm_appstream

ol8_x86_64_kvm_appstream
または
ol8_aarch64_kvm_appstream

Oracle KVMスタック(UEKのみ)

これらのパッケージは、より新しいKVM機能を提供します。
パッケージは、最新のUEK KVM機能とともに動作するように設計されています。これらの機能を使用するには、最新バージョンのUEK R6またはUEK R7もインストールする必要があります。
これらのパッケージは、virt:kvm_utils、virt:kvm_utils2およびvirt:kvm_utils3という個別のDNFモジュール・ストリームとして入手できます。
ノート: アプリケーション・ストリームには、基本OSに対する個別の製品サポート・ライフサイクルがあります。可能なかぎり使用可能な最新のストリームを使用してください。詳細は、『Oracle Linux: 製品ライフ・サイクル情報』を参照してください。

いくつかの非モジュラ・パッケージ(virt-manager、edk2、swtpm、libtpmsなど)も、このリポジトリまたはチャネルに含まれています。

特別な考慮事項

デフォルトのKVMスタック – アプリケーション・ストリームのリポジトリまたはチャネルはOracle Linuxのシステム・ソフトウェア要件であるため、すべてのOracle Linux 8システムでデフォルトで有効になっています。そのため、リポジトリまたはチャネルの構成を変更せずに、デフォルトのKVMスタックをインストールできます。
Oracle KVMスタック – ULNユーザーの場合、Oracle LinuxシステムをULNに登録した後、仮想化ULNチャネルをサブスクライブしてから、仮想化パッケージをインストールします。yumリポジトリ・ユーザーの場合は、yumリポジトリを有効にしてから、仮想化パッケージをインストールします。詳細は、「Oracle Linux 8: Yumリポジトリの有効化」または「Oracle Linux 8: ULNチャネルのサブスクライブ」を参照してください。
ノート:
システムでUEKが実行されている場合は、スタックを切り替えることができます。詳細は、「KVMスタックの切替え」を参照してください。

Oracle Linux 7: YumリポジトリおよびULNチャネル

次の表に、KVMデプロイメントに使用できるOracle Linux 7のYumリポジトリおよびULNチャネルのリストを示します。

ノート:

様々なカーネル・バージョンの可用性およびユーザー・スペース・ツールのより新しいバージョンの要件のため、複数の異なるバージョンのYumリポジトリおよびULNチャネルを使用できます。各チャネルのパッケージは、ユースケースが異なり、サポートのレベルが異なります。

表1-4 Oracle Linux 7 x86_64プラットフォーム: YUMリポジトリ・ファイルおよびULNチャネルの名前

Yumリポジトリ ULNチャネル KVMスタック説明

Yumリポジトリ	ULNチャネル	KVMスタック	説明
`ol7_latest`	`ol7_x86_64_latest`	デフォルトのKVMスタック	これらのパッケージには、Red Hat Compatible Kernel (RHCK)およびRed Hat Enterprise Linuxとの互換性を最大化するデフォルトのKVMスタックが含まれています。すべてのLinuxカーネルで完全にサポートされています。
`ol7_kvm_utils`	`ol7_x86_64_kvm_utils`	Oracle KVMスタック UEKが必要です	これらのパッケージは、アップストリーム・ソースで使用可能な新しい機能を利用しています。パッケージは、最新リリースのUEKで使用可能になったOracle KVMスタック機能とともに動作するように設計されています。これらのパッケージをインストールする場合は、最新バージョンのUEK R4またはUEK R5もインストールする必要があります。ノート – `ol7_kvm_utils`および`ol7_x86_64_kvm_utils`チャネルでは、64ビット・パッケージのみを配布しています。32ビット・パッケージ(`libvirt-client`など)を手動でインストールした場合は、これらのチャネルからのYum更新が失敗します。`ol7_kvm_utils`および`ol7_x86_64_kvm_utils`チャネルを使用するには、まず、これらのチャネルで配布されてシステムにインストールされている32ビット・バージョンのパッケージを削除する必要があります。オンプレミスの仮想化は、KVMを使用するOracle Cloud InfrastructureなどのOracle製品でシステムを構成する場合と同じように構成できます。Oracle Linuxは、構成を支援するために、このチャネルで特定の仮想化パッケージを提供します。制限付きサポートのカバレッジは、UEKを使用したOracle Linux 7でテストされたKVMパッケージでのみ使用できます。次の制限および要件が適用されます: 少なくともOracle Linux 7.4が必要です。少なくともUnbreakable Enterprise Kernelリリース4が必要です。サポートされているOracle Cloud Infrastructureのゲスト・オペレーティング・システム・イメージ(https://docs.oracle.com/iaas/Content/Compute/References/images.htmを参照)。 iSCSI、VirtIO、VirtIO-SCSIまたはIDEデバイス・エミュレーションを使用してブートするKVMゲスト。
`ol7_developer` `ol7_developer_kvm_utils`	`ol7_x86_64_developer` `ol7_x86_64_developer_kvm_utils`	Oracle Developer KVMスタック UEKが必要です	これらの開発者パッケージは、アップストリーム・ソース・リポジトリで使用可能な新機能を利用しています。ただし、これらのパッケージはサポートされておらず、開発者のみが使用できます。ノート – Oracle Linux YUMサーバーを使用している場合に、これらのリポジトリを構成するには、`oraclelinux-developer-release-el7`パッケージをインストールしてから、リポジトリ・ファイルを編集するか、`yum-config-manager`を使用して、これらのリポジトリを有効にします。

ol7_latest

ol7_x86_64_latest

デフォルトのKVMスタック

これらのパッケージには、Red Hat Compatible Kernel (RHCK)およびRed Hat Enterprise Linuxとの互換性を最大化するデフォルトのKVMスタックが含まれています。

すべてのLinuxカーネルで完全にサポートされています。

ol7_kvm_utils

ol7_x86_64_kvm_utils

Oracle KVMスタック

UEKが必要です

これらのパッケージは、アップストリーム・ソースで使用可能な新しい機能を利用しています。パッケージは、最新リリースのUEKで使用可能になったOracle KVMスタック機能とともに動作するように設計されています。これらのパッケージをインストールする場合は、最新バージョンのUEK R4またはUEK R5もインストールする必要があります。

ノート – ol7_kvm_utilsおよびol7_x86_64_kvm_utilsチャネルでは、64ビット・パッケージのみを配布しています。32ビット・パッケージ(libvirt-clientなど)を手動でインストールした場合は、これらのチャネルからのYum更新が失敗します。ol7_kvm_utilsおよびol7_x86_64_kvm_utilsチャネルを使用するには、まず、これらのチャネルで配布されてシステムにインストールされている32ビット・バージョンのパッケージを削除する必要があります。

オンプレミスの仮想化は、KVMを使用するOracle Cloud InfrastructureなどのOracle製品でシステムを構成する場合と同じように構成できます。Oracle Linuxは、構成を支援するために、このチャネルで特定の仮想化パッケージを提供します。

制限付きサポートのカバレッジは、UEKを使用したOracle Linux 7でテストされたKVMパッケージでのみ使用できます。次の制限および要件が適用されます:

少なくともOracle Linux 7.4が必要です。
少なくともUnbreakable Enterprise Kernelリリース4が必要です。
サポートされているOracle Cloud Infrastructureのゲスト・オペレーティング・システム・イメージ(https://docs.oracle.com/iaas/Content/Compute/References/images.htmを参照)。
iSCSI、VirtIO、VirtIO-SCSIまたはIDEデバイス・エミュレーションを使用してブートするKVMゲスト。

ol7_developer ol7_developer_kvm_utils

ol7_x86_64_developer ol7_x86_64_developer_kvm_utils

Oracle Developer KVMスタック

UEKが必要です

これらの開発者パッケージは、アップストリーム・ソース・リポジトリで使用可能な新機能を利用しています。ただし、これらのパッケージはサポートされておらず、開発者のみが使用できます。

ノート – Oracle Linux YUMサーバーを使用している場合に、これらのリポジトリを構成するには、oraclelinux-developer-release-el7パッケージをインストールしてから、リポジトリ・ファイルを編集するか、yum-config-managerを使用して、これらのリポジトリを有効にします。

表1-5 Oracle Linux 8 64ビットArmプラットフォーム: Yumリポジトリ・ファイルおよびULNチャネルの名前

Yumリポジトリ・ファイル	ULNチャネル名	含まれる仮想化パッケージ
`ol7_latest`	`ol7_aarch64_latest`	Unbreakable Enterprise Kernelリリース5で使用可能な完全にサポートされている最新の仮想化パッケージが含まれています。 Armプラットフォームは、Unbreakable Enterprise Kernelリリース(UEK)でのみ実行されます。これらの仮想化パッケージは、この場合、開発者のみが使用できます。
`ol7_developer`	`ol7_aarch64_developer`	これらのパッケージは、アップストリームで使用可能な新機能を利用しますが、開発者のみが使用できるようになっています。 Armプラットフォームは、Unbreakable Enterprise Kernelリリース(UEK)でのみ実行されます。このリポジトリまたはチャネルの一部である仮想化パッケージは、開発者のみが使用できます。

重要な使用上のノート:

仮想化開発者パッケージ– 仮想化開発者バージョン(ol7_developer_EPELおよびol7_aarch64_developer)は、開発者のみが使用できます。これらのパッケージには、他の仮想化パッケージと競合する可能性のある未テストの仮想化機能が含まれています。開発者仮想化パッケージを使用しない場合は、システムからこれらのパッケージをアンインストールするか、インストールから除外することをお薦めします。