B アイテム・タイプについて
アイテムの機能を制御する主な属性について学習します。
アイテムは、HTMLフォームの一部にしたり、対話グリッド列で使用することができます。アイテムは、テキスト・フィールド、テキスト領域、パスワード、選択リスト、チェック・ボックスなどにできます。開発者がページ・アイテムの機能を制御するには、そのページ・アイテムの属性を編集します。特定のアイテム属性についてさらに学習するには、ページ・デザイナで属性を選択して、「ヘルプ」タブを選択します。
B.1 使用可能なアイテム・タイプ
次の表は、アプリケーション・ビルダーで使用可能なアイテム・タイプについて説明し、アイテムの動作を制御する重要な属性を示しています。
ヒント:
アプリケーションにプラグイン・アイテムを含めることもできます。プラグインは、<My Plug-in> [Plug-in]と表示されます。「プラグインの実装」を参照してください。
表B-1 使用可能なアイテム・タイプ
アイテム・タイプ | 説明 |
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チェック・ボックス |
単一のチェック・ボックスを表示し、ユーザーがこれを選択または選択解除できるようにします。このチェック・ボックス・アイテムは常に、チェック済値または未チェック値という2つの値のいずれかを持ちます。 ページ・デザイナのアイテム属性:
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チェック・ボックス・グループ |
複数の値をチェック・ボックスとして表示し、エンド・ユーザーが複数の値を選択できるようにします。チェック・ボックスとして表示されるアイテムには、LOVが必要です。選択されたボックスに対応する値は、1つのコロンで区切られた文字列に格納されます。 ノート: はい/いいえのチェック・ボックス(つまり、値が1つのみになるチェック・ボックス)には、チェック・ボックス・タイプまたは切替えアイテム・タイプを使用することをお薦めします。 次の例では、従業員名(
関連項目: 戻り値の分割の詳細は、Oracle APEX APIリファレンスのAPEX_UTILを参照 ページ・デザイナのアイテム属性:
関連項目: カスケードLOVの作成 |
カラー・ピッカー |
「表示形式」の設定に応じて、色を選択または入力するためのコントロールが表示されます。エンド・ユーザーは、カラー値を入力するか、インラインまたはポップアップのカラー・スペクトルからカラー値を選択できます。 ページ・デザイナのアイテム属性:
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日付ピッカー |
カレンダ・アイコン付きのテキスト・フィールドを表示します。エンド・ユーザーは、テキスト・アイテムに直接日付を入力するか、カレンダ・アイコンをクリックしてカレンダ・ポップアップから日付(およびオプションで時間)を選択します。 このアイテムの書式マスクに時間コンポーネントが含まれている場合にのみ、カレンダ・ポップアップに時間が表示されます。 ページ・デザイナのアイテム属性:
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イメージの表示 |
データベース ノート: 対話グリッド列ではサポートされません。 ページ・デザイナのアイテム属性:
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表示のみ |
入力不可テキスト・アイテムを表示します。 ページ・デザイナのアイテム属性:
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ファイル参照 |
「参照」ボタンが付いたテキスト・フィールドを表示します。ユーザーは「参照」ボタンを使用して、ローカル・ファイル・システムのファイルを検索し、アップロードすることができます。 ノート: 対話グリッド列ではサポートされません。 関連項目: ファイルのアップロードの保護について ページ・デザイナの属性:
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ジオコーディングされた住所 |
郵便番号を座標に変えるジオコーディング機能を提供します。 ジオコーディングは、Oracle Elocationジオコーディング・サービス(https://elocation.oracle.com/elocation/home.html)へのRESTリクエストを使用してブラウザによって実行されます。ジオコーディングが機能するには、ユーザーのブラウザがインターネットに接続されている必要があります。 ジオコーディング入力データは、住所の一部(通り、番地、郵便番号、市区町村など)にマップされている他のページ・アイテムから取得されます。ジオコーダは、一致候補のリストを含むポップアップ・ウィンドウを表示します。一致を選択すると、アイテムのセッション・ステート値はGeoJSON形式の住所の座標になります。 「構造化住所」属性によって、ジオコーディング・サービスに提供される住所部分が構造化方式なのか、非構造化方式なのかが決まります。構造化とは、明示的なページ・アイテムが通り、郵便番号、市区町村、地域などの住所部分にマップされることを意味します。構造化された住所は、より正確なジオコーディング結果であり、また住所の修正をページ・アイテムに返送することもできます。非構造化とは、住所全体に対して1つの項目のみが使用され、住所部分がカンマで区切られることを意味します。非構造化モードでは、住所の修正はサポートされません。 ジオコーディングされた住所アイテムを使用するには、少なくとも1つの他の入力アイテムが必要で、正確な住所に最大8つの入力アイテムが必要です。 「構造化住所」が「オフ」の場合、アイテムは1つのテキスト・フィールドまたはテキスト領域にのみマップされ、エンド・ユーザーはカンマで区切って住所部分を入力します。ページ・デザイナのプロパティ・エディタの「設定」の下に、次のアイテム属性が表示されます。
「構造化住所」が「オン」の場合、ページ・デザイナのプロパティ・エディタの「設定」の下に、次のアイテム属性が表示されます。
ノート: 「ジオコーディングされた住所」アイテムと「マップの表示」アイテムは、両方ともOracle Elocation Map Cloudサービス(https://maps.oracle.com/elocation/ajax/index.jsp)と連携しています。このサービスは、サーバー上のAPEXデータベースではなく、ブラウザによってアクセスされます。これにより、ユーザーのデータ保護が影響を受ける可能性があります。ジオコーディング・アイテムおよび「マップの表示」アイテムは、GeoJSON形式(https://de.wikipedia.org/wiki/GeoJSON)で座標を格納します。ジオメトリ部分のみが使用されることに注意してください。現在サポートされているのは「ポイント」ジオメトリのみです。次に例を示します。
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非表示 |
ページ・ソース内に含まれているが、レンダリングされないアイテム。非表示のアイテム値は、セッション・ステートに保存されます。通常、ページ処理または他のページ・アイテムで必要とされる値の格納に使用されますが、エンド・ユーザーに表示されません。 ページ・デザイナの属性:
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マークダウン・エディタ |
マークダウンの短縮構文を使用してテキストに書式を追加できる単純なテキスト・エディタが表示されます。 ノート: マークダウン・エディタは、対話グリッド列ではサポートされていません。 関連項目: マークダウン・ガイド ページ・デザイナのアイテム属性:
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リスト・マネージャ |
ポップアップLOVアイコン、「追加」および「削除」ボタン、選択された値のリストを含むテキスト・アイテムを表示します。 ノート: 対話グリッド列ではサポートされません。 値を入力するか、使用可能なアイテムのリストから選択します。これにより、ボタンを使用して、選択された値を管理できます。選択された値は、1つのコロンで区切られた文字列に格納されます。 ページ・デザイナの属性:
関連項目: カスケードLOVの作成 |
数値フィールド |
数値フィールドとして表示され、自動書式設定をサポートします。数値は、書式マスクに従ってデータ入力後にクライアントで書式設定されます。このアイテム・タイプでは、入力された値が数値かどうかが自動的にチェックされます。追加検証は必要ありません。検証は、クライアントとサーバーの両方で実行されます。 ページ・デザイナの属性:
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パスワード |
HTMLパスワード・フォーム要素を表示します。エンド・ユーザーがテキストを入力すると、入力した実際の文字のかわりに黒いドットが表示されます。 ページ・デザイナの属性:
関連項目: セッション・ステートおよびセキュリティについて |
パーセント・グラフ |
パーセンテージ・グラフとして値を表示します。取得される値は、0から100までの間である必要があります。 |
ポップアップLOV |
ポップアップLOVアイコン付きのテキスト・アイテムを表示します。エンド・ユーザーがアイコンをクリックすると、検索フィールドおよびサポートされる値のリストを含むポップアップ・ウィンドウが表示されます。 エンド・ユーザーが検索基準を入力して、表示される使用可能な値を絞り込むことができるため、大きなリストにはポップアップLOVが最適です。比較的小さなリストには、多くの場合、選択リストの方が適しています。
いずれかの列が式の場合は、別名を使用します。次に例を示します。
ページ・デザイナのアイテム属性:
関連項目: カスケードLOVの作成 |
ラジオ・グループ |
複数の値をラジオ・ボタン・オプションとして表示し、エンド・ユーザーが1つの値を選択できるようにします。 次の例では、従業員名(
ページ・デザイナのアイテム属性:
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リッチ・テキスト・エディタ |
様々なテキスト書式設定オプションを持つテキスト領域を表示します。エンド・ユーザーは、Microsoft Wordなどのワード・プロセッサを使用した場合と同様の形式で表示されるコンテンツを拡張できます。エンド・ユーザーは、Rich Text Format (RTF)ファイル形式のドキュメントをこのアイテムにカット・アンド・ペーストすることもできます。 ノート: 対話グリッド列ではサポートされません。 ページ・デザイナのアイテム属性:
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選択リスト |
値セレクタの組込みリスト付きのアイテムを表示します。エンド・ユーザーがアイテムをクリックすると、サポートされる値のリストが現在のアイテムに直接埋め込まれて表示されます。 選択リストは、比較的小さな不連続のリストに最適です。エンド・ユーザーは、ポップアップ・ダイアログにフォーカスを変更する必要なく、非常に迅速にリストから値を選択できます。大きなリストには、ポップアップLOVの使用を検討してください。 select [displayValue], [returnValue] from ... where ... order by ... ページ・デザイナのアイテム属性:
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シャトル |
リストを含む2つのボックスを含む複数の選択リストとして表示します。左のリストには、選択されていない値のソース・リストが表示され、右のリストには、現在選択されている値が表示されます。エンド・ユーザーは、リストで1つ以上の値を選択し、選択した値またはすべての値をシャトル・コントロールを使用して移動できます。 現在の値は、1つのコロンで区切られた文字列に格納されます。 ページ・デザイナのアイテム属性:
ノート: このアイテム・タイプを作成するにはLOVを定義する必要があります。アプリケーション・レベルでのLOVの作成、複数選択リスト・アイテムでの操作およびカスケードLOVの作成を参照してください。 |
星評価 |
エンド・ユーザーが数値を設定するためにクリックできる、星評価(最高は10)が表示されます。 ページ・デザイナのアイテム属性:
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スイッチ |
フリップ・トグル・スイッチとして表示します。 ページ・デザイナのアイテム属性:
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テキスト・フィールド |
テキスト・フィールドとしてアイテムを表示します。 ページ・デザイナのアイテム属性:
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オートコンプリートが有効なテキスト・フィールド |
エンド・ユーザーが入力したテキストに基づいてテキスト・アイテムが埋め込まれた、使用可能な値のリストを表示するテキスト・フィールドを表示します。エンド・ユーザーがテキストを入力するにつれてリストが絞り込まれます。 select [column] from ... where ... order by ... ページ・デザイナのアイテム属性:
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テキスト領域 |
複数行のテキスト領域を表示します。 ページ・デザイナのアイテム属性:
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親トピック: アイテム・タイプについて