8.2.2インシデントとアラート
インシデントとは、管理者の注意を必要とする問題を識別する、単一のイベントまたは密接に関連付けられたイベントのセットが含まれる1つの単位です。インシデントは1つのイベントに対応する場合もありますが、より一般的には、関連するイベントのグループに対応します。
Oracle Enterprise Managerにはインシデントに対処するための様々なオプションが用意されています。管理者はアラートのトリガー時に自動的に通知を受信でき、またアラート状態を自動的に解決する修正処理を設定できます。
- ExtractおよびReplicatのメトリック・アラートおよびインシデントの設定
- Oracle GoldenGate Monitorエージェントのメトリック・アラートおよびインシデントの設定
- Oracle GoldenGateターゲット可用性に対するインシデントおよびアラートの設定
Oracle GoldenGateターゲットに問題がある場合に通知を受け取るには、これらすべてのターゲットのターゲット可用性に関してアラートを設定する必要があります。 - 分散サービス・パスおよびレシーバ・サービス・パスのメトリック・アラートおよびインシデントの設定
- イベントのアラートの設定
Oracle GoldenGateサービス・マネージャを除くすべてのターゲットについて、イベント・メッセージでの特定のパターンにアラートを設定できます。アラート作成のためにメッセージ、重大度およびエラー・コードに関してパターンを選択すると、イベント・メッセージにおいてそのようなパターンが生成されたときに、アラートがトリガーされます。パターン設定では大文字と小文字が区別されます。
親トピック: イベント、アラートおよびインシデントの管理
8.2.2.1 ExtractおよびReplicatのメトリック・アラートおよびインシデントの設定
メトリック・ステータス値のアラートを設定する場合、ExtractおよびReplicatのステータス値は次のとおりです。
- 登録済 - 2
- 起動中 - 3
- 実行中 - 7
- 停止 - 8
- 強制停止 - 9
- 停止中 - 10
- 強制停止中 - 11
- 異常終了 - 12
- 強制終了 - 13
- 応答なし - 16
ターゲットのステータスをモニターするために、ターゲット可用性に対するアラートの設定をお薦めします。
親トピック: インシデントとアラート
8.2.2.2 Oracle GoldenGate Monitorエージェントのメトリック・アラートおよびインシデントの設定
- MonitorエージェントまたはWebサービスのいずれかが停止している場合
- MonitorエージェントとWebサービスの両方が停止している場合
メトリック・ステータス値のアラートを設定する場合、Oracle GoldenGate Monitorエージェントのステータス値は次のとおりです。これはOracle GoldenGateターゲットの下にグループ化されています。
メトリック | 説明 |
---|---|
GoldenGateエージェントのステータス | 有効な値:
1: 稼働中ステータスを示します 2: 停止ステータスを示します |
WebService可用性ステータス | 有効な値:
1: 稼働中ステータスを示します 0: 停止ステータスを示します |
ノート:
Oracle GoldenGate Monitorエージェント・ステータスおよびWebService可用性ステータスのアラートを設定して、Oracle GoldenGate Monitorエージェント・ターゲットの問題を識別することをお薦めします。他のOracle GoldenGateクラシック・ターゲットの正確なステータスまたはメトリックの更新を取得するために、これらが稼働している必要があるからです。親トピック: インシデントとアラート
8.2.2.3 Oracle GoldenGateターゲット可用性に対するインシデントおよびアラートの設定
Oracle GoldenGateターゲットに問題がある場合に通知を受け取るには、これらすべてのターゲットのターゲット可用性に関してアラートを設定する必要があります。
- ホーム・ページで、「設定」をクリックして「インシデント」を選択し、「インシデント・ルール」をクリックして「インシデント・ルール - すべてのエンタープライズ・ルール」・ページを表示します。
- 「ルール・セットの作成...」をクリックします。
- 「名前」に、たとえばターゲット可用性のためのインシデント管理ルール・セットと入力し、「保存」をクリックします。
- 「ターゲット」領域で、「すべてのターゲットのタイプ」を選択し、隣接するドロップダウンからターゲット・タイプを選択します。
- 「ルール」領域で、「作成」をクリックして、「作成するルールのタイプを選択」ダイアログ・ボックスを表示します。
- 「受信イベントおよびイベントの更新」を選択し、「続行」をクリックして「新規ルールの作成: イベントの選択」ページを表示します。
- 「タイプ」ドロップダウン・リストから「ターゲット可用性」を選択し、「次へ」をクリックして「新規ルールの作成: アクションの追加」ページを表示します。
- 「追加」をクリックして「条件付きアクションの追加」ページを表示し、「常にアクションを実行」を選択します。
- 「通知の送信」で、「基本通知」を展開し、「電子メールの宛先」および「電子メールCc」に電子メールIDを入力して、通知の受信者を割り当てます。これらの電子メールIDは、Enterprise Managerのユーザーに属していてもかまいません。
- 「続行」をクリックして、「新規ルールの作成: イベントの選択」ページに「アクション・サマリー」を表示します。
- 「次へ」をクリックして、「新規ルールの作成: 名前と説明の指定」ページを表示すると、このページにルール166などの新しいルールが表示されます。ルール名を指定するか、「次へ」をクリックして事前指定済の名前を受け入れると、「新規ルールの作成: 確認」」ページを表示できます。
- 「続行」をクリックし、「保存」をクリックして新しいルールを保存します。
この例では、ルール166が正常に作成され、現在のルール・セットに追加されています。ターゲット可用性のためのインシデント管理ルール・セットは、選択したターゲットのターゲット可用性に設定されているインシデント・ルール・セットであり、アラートをトリガーし、これらのターゲットの問題またはイベントの場合に指定した受信者に電子メールを送信します。
親トピック: インシデントとアラート
8.2.2.4 分散サービス・パスおよびレシーバ・サービス・パスのメトリック・アラートおよびインシデントの設定
「分散サービス」および「レシーバ・サービス」の対応するターゲットで、分散サービス・パスおよびレシーバ・サービス・パスのステータスを設定できます。デフォルトでは、メトリックしきい値は、パスが停止または強制終了されたときにアラートが発生するように設定されています。必要に応じて、これらの値を更新できます。
分散サービス・パスおよびレシーバ・サービス・パスのメトリック・データ
メトリック | 説明 |
---|---|
ステータス | 分散パスおよびレシーバ・パスのステータス。
メトリックの値は次のとおりです。
|
ラグ | Extractによって証跡ファイルにトランザクションが書き込まれた時点から分散/レシーバ・サービスによってこのトランザクションが処理される時点までのラグ(秒数)。 |
親トピック: インシデントとアラート
8.2.2.5 イベントのアラートの設定
Oracle GoldenGateサービス・マネージャを除くすべてのターゲットについて、イベント・メッセージでの特定のパターンにアラートを設定できます。アラート作成のためにメッセージ、重大度およびエラー・コードに関してパターンを選択すると、イベント・メッセージにおいてそのようなパターンが生成されたときに、アラートがトリガーされます。パターン設定では大文字と小文字が区別されます。
デプロイメント全体のイベントにアラートを設定するには、Oracle GoldenGate (クラシックの場合)またはOracle GoldenGateデプロイメント(MAの場合)に対してアラートを設定します。
親トピック: インシデントとアラート