11.31.2 ログ・エントリの形式

ログ・エントリは、次の要素から構成されます。

  • タグ。タグは次の要素から構成されます:
    • 時刻(hhmmss)
    • マシン名。たとえば、UNIXシステムでは、uname(1)コマンドから返される名前が使用されます。
    • userlog (3c)を呼び出したスレッドのスレッドID (スレッドがサポートされていないプラットフォーム上では0)、プロセスID、および名前
    • userlog(3c)を呼び出したスレッドのコンテキストID
  • メッセージ・テキスト

    各メッセージの本文の前には、そのメッセージのカタログ名と番号が付きます。

  • printf(3S)形式の省略可能な引数。

たとえば、mach1 (unameコマンドから返される名前)というUNIXマシン上で、セキュリティ・プログラムが午後4:22:14に次のような呼出しを行ったとします。

userlog("Unknown User ’%s’ \n", usrnm);

このログ・エントリは、次のようになります。

162214.mach1!security.23451: Unknown User ’abc’

この例では、securityのプロセスIDは23451、変数usrnmの値はabcです。

前述のメッセージが、アプリケーションではなくOracle Tuxedoシステムによって生成された場合は、次のようになります。

162214.mach1!security.23451: LIBSEC_CAT: 999: Unknown User ’abc’

この例では、メッセージのカタログ名はLIBSEC_CAT、メッセージ番号は999です。

プロセスがトランザクション・モードのときにメッセージが中央イベント・ログに送られると、ユーザー・ログ・エントリのタグにはそのほかの要素が付加されます。これらの要素は、リテラル文字列のgtridと、それに続く3桁のlong型の16進数で構成されます。これらの整数はグローバル・トランザクションをユニークに識別するもので、グローバル・トランザクション識別子、つまりgtridと呼ばれます。この識別子は主に管理上の目的で使用されます。また、中央イベント・ログでメッセージの前に付加されるタグの中に挿入されます。システムがトランザクション・モードで中央イベント・ログにメッセージを書き込むと、ログ・エントリは次のようになります。

162214.mach1!security.23451: gtrid x2 x24e1b803 x239: Unknown User ’abc’