3 Oracle Tuxedoのコンソール・モード・インストール

次の項では、コンソール・モードでOracle Tuxedoをインストールする方法について説明します。

3.1 コンソール・モード・インストールとは

Oracle Tuxedoインストーラには、GUI要件のないコンソール・インストール・モードがあります。コンソール・モード・インストールでは、コンソール・インタラクティブ・インタフェースが提供され、製品をインストールするためにOUIサイレント・モードが呼び出されます。コンソールモードのインストールでは、様々なプラットフォームがサポートされます。詳細は、プラットフォームのデータシートを参照してください

3.2 UNIXシステム上でのコンソール・モード・インストールの開始

UNIXシステム上でコンソール・モードのインストール・プロセスを開始するには、次のステップに従います。
  1. 「Oracle Tuxedo 22cリリース(22.1.0.0.0)のプラットフォーム・データ・シート」に記載されているハードウェアおよびソフトウェア要件を満たすUNIXシステムを選択します。
  2. Oracle Tuxedo管理者としてUNIXシステムにログインします。
  3. Oracle Tuxedoのインストールに必要な空き容量があることを確認します。

    ディスク容量の要件は、「Oracle Tuxedo 22cリリース(22.1.0.0.0)のプラットフォーム・データ・シート」を参照してください。重要なディスク領域の割当ての情報については、「ファイルおよびデータベースの管理とディスク領域の割当て」を参照してください

  4. Oracle TuxedoをOracleのWebサイトからダウンロードしてインストールします。
    1. Oracle Tuxedoのダウンロードにアクセスし、使用しているプラットフォームに固有のOracle Tuxedo 22cリリース1 (21.1.0.0)インストール・ファイルをダウンロードします。
    2. インストーラをダウンロードしたディレクトリに移動し、インストーラ・ファイルを解凍してからDisk1/installディレクトリに移動し、環境変数 JAVA_HOMEJREまたはJDKに設定して、コマンドラインで./runInstaller.sh -consoleを入力してインストール・プロシージャを呼び出します。

      ノート:

      Javaバージョンは1.8以上である必要があります。JAVA_HOMEおよびJavaバージョンがチェックされます。JAVA_HOMEが設定されていないか、javaバージョンが1.8未満の場合、インストールは中止されます。

      その他のオプションは、-consoleではサポートされません(-invPtrLocなど)。

  5. 「コンソール・モードのインストールの実行」に進みます。

3.3 コンソール・モード・インストールの実行

Oracle Tuxedoのインストーラ・プログラムでは、システムと構成に関する特定の情報の入力を求められます。

表3-1 手順

ウィンドウ 処置
インベントリ・ディレクトリの指定(Unixのみ) UNIXオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品を初めてインストールする場合に、この画面が表示されます。中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システムのグループ名に、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認します。

Choose Inventory 
------------------
->1- Central Inventory
2- Private Inventory 
0- Go back  
Enter a number:1
 /etc/oraInst.loc exists

ノート:

0を入力すると、概要画面に戻ります。
プライベート・インベントリを選択した場合、インベントリ・ポインタ・ファイルを次のように入力します。
Choose Inventory 
------------------ 
1- Central Inventory 
->2- Private Inventory 0- Go back  
Enter a number: 2 
プライベート・インベントリ・ポインタ・ファイルを入力してください: /nfs/users/beadev/tmp/oraInventory/oraInst.loc.example0

入力ポインタ・ファイルが存在しない場合、作成するためにインベントリ・ディレクトリおよびグループを入力することを求められます:
------------------/nfs/users/beadev/tmp/oraInventory/oraInst.loc.example0は存在しません。作成してください。
プライベート・インベントリ・ディレクトリを入力してください: /nfs/users/beadev/tmp/oraInventory
inst_groupを入力してください:dba
------------------

ノート:

インベントリ・ポインタ・ファイルは正規のファイルである、つまり、このファイルが存在し、かつ自分が読取り権限を持っているか、このファイルが存在せず、かつこのファイルの親ディレクトリが書込み可能である必要があります。

プライベート・インベントリ・ディレクトリは正規のディレクトリである、つまり、このディレクトリが存在し、かつ自分が書込み権限を持っているか、このディレクトリが存在せず、かつこのディレクトリの親ディレクトリが書込み可能である必要があります。

Inst_groupをNULLにすることはできません。

Oracleホームの指定

Choose Oracle Home 
------------------  
->1- Create new Oracle Home 
2- Use existing Oracle Home 
0- Go back  
Enter a number: 1 
Enter ORACLE_HOME: /home/beadev/OraHome2015 
Enter ORACLE_HOME_NAME: OraHome2015 
------------------

ノート:

0を入力すると、インベントリの選択画面に戻ります。
1を入力した場合は、ORACLE_HOMEおよびORACLE_HOME_NAMEを指定してください。確認:
  • ORACLE_HOMEが存在しません。親ディレクトリは書き込み可能である必要があります。
  • ORACLE_HOME_NAMEはnullにできません。

2を入力すると、既存のOracleホームのリストが表示されます。リストで番号を選択します。選択したOracleホームが書込み可能であることを確認します。また、Tuxedoがインストールされている場合は、インストールするTuxedoバージョンと同じである必要があります。それ以外の場合、別のOracleホームを選択する必要があります。

インストール・セットの選択

Choose Install Set 
------------------  
Please choose the Install Set to be installed by this installer.  
->1- Full Install 
2- Server Install 
3- Client Install 
0- Go back  
Enter a number: 1 
------------------

ノート:

0を入力すると、Oracleホームの選択画面に戻ります。

カスタム・インストールはGUIモードでのみサポートされます。コンソール・モードではサポートされません。

TSAM Plusエージェントの有効化の確認

この画面は、以前に選択したバンドルにTSAM Plusエージェント・コンポーネントが含まれる場合に表示されます。TSAM Plusマネージャを使用して、Tuxedoを管理するために有効化します。


Confirm Enable TSAM Plus Agent
------------------
Would you like to enable TSAM(Tuxedo System and Applications Monitor) Plus Agent?  
->1- Yes 
2- No 
0- Go back  
Enter a number: 1
------------------

ノート:

0を入力するとインストール・タイプの選択画面に戻ります。
SSLサポートの選択

このウィンドウは、サーバー、ATMIまたはCORBAクライアントのインストール・タイプのコンポーネントをインストールした場合のみ表示されます。

SSL Support Choice 
------------------  
Would you like to Support SSL  
->1- Yes 
2- No 
0- Go back  
Enter a number: 2 
------------------ 
If 1, you should choose to configure LDAP for SSL support. 

ノート:

0を入力すると、TSAM Plusエージェントの有効化の確認画面に戻ります。
LDAPサポートの選択

------------------ 
LDAP Support Choice 
------------------ 
Would you like to configure LDAP for SSL Support? 
->1- Yes 
2- No 
0- Go back Enter a number: 1 
------------------ 
Enter Your LDAP Settings For SSL Support 
------------------ 
Input LDAP Service Name: a 
Input LDAP PortID: b 
Input LDAP BaseObject: c 
LDAP Filter File: 
Press <Enter> to accept the default: /home/xpxu/OraHome001/udataobj/security/bea_ldap_filter.dat or enter your own: 
------------------ 

1の場合は、必要な引数を入力します。LDAPのサービス名、ポートID、基本オブジェクトをnullにすることはできません。また自らのLDAPフィルタ・ファイルが有効なファイルであることが必要です。

サンプル・インストールの選択

選択したインストール機能セットにサーバー・コンポーネントが含まれる場合、この画面はサンプル・インストールを確認するために表示されます。


Samples Installation Choice 
------------------ 
Would you like to install Oracle Tuxedo Samples? 
1- Yes 
->2- No 
0- Go back 
Enter a number: 1 
------------------ 

ノート:

0を入力するとSSLインストールの選択画面に戻ります。
tlistenの選択肢の構成

このウィンドウは、サーバーのインストールをインストールした場合のみ表示されます。

tlistenは、MP/クラスタ・モード構成およびOracle TSAM Plusに必要です。tlistenを構成する必要がある場合には、「Yes」を選択し、表示される画面でtlisten構成のパラメータを入力します。
tlistenパスワードの構成

このウィンドウは、tlistenを構成することを選択した場合のみ表示されます。パスワードをnullにすることはできません。


Tlisten Configuration Choice 
------------------ 
Would you like to configure Oracle Tuxedo tlisten? 
->1- Yes 
2- No 
0- Go back Enter a number: 1 
Enter Password: 
Verify Password: 
------------------

tlistenパスワードを入力および再入力します。

ノート:

0を入力すると、サンプル・インストールの選択画面に戻ります。
サマリー

Pre-Installation Summary 
------------------ 
Install type: "Full Install" 
Install Folder: "/home/xpxu/OraHome2015" 
------------------
Press "Enter" to start installation, Or Enter "0" to return to previous screen:
インストール中 この時点で、Oracle Universal Installerを起動しています…が進行中の設定とともに表示されます。
インストールの終了 「終了」をクリックしてインストール・プログラムを終了します。

ノート:

お疲れ様でした。これでOracle Tuxedoソフトウェアのインストールは完了です。

3.4 UNIXシステムでのファイル所有権の割当て

Oracle TuxedoソフトウェアをUNIXシステムにインストールする場合は、Oracle Tuxedo管理者用に別にユーザー・アカウントを作成し、Oracle Tuxedoファイルの所有権をそのアカウントに付与することをお薦めします。UNIXマシンでOracle Tuxedoソフトウェアの所有権を変更するには、次のコマンドを入力します。
chown -R adm_account full_path_of_tux_prod_dir 
chgrp -R adm_group full_path_of_tux_prod_dir
adm_accountをOracle Tuxedo管理者のアカウントに置換し、adm_groupをOracle Tuxedo管理者のグループIDに置換し、full_path_of_tux_prod_dirを、Oracle Tuxedoソフトウェアをインストールした製品ディレクトリのフル・パス名に置換します。

3.5 次のステップ

Oracle Tuxedoソフトウェアを構成するために、ソフトウェアが正しくインストールされていることを確認します。あるいはOracle Tuxedoソフトウェアをアンインストールします。