4.1.1 JavaアプリケーションとJavaアプレット
ブラウザで実行するJavaプログラムは「アプレット」と呼ばれます。アプレットとは、アプリケーションの一部として特定の機能を実行し、簡単にダウンロードできるサイズの小さいプログラムのことです。多くのブラウザでは、高度なセキュリティを実現するため、Javaアプレットの機能に制限が設けられています。以下は、アプレットに対するいくつかの制限です。
- アプレットは通常、ホスト・システム上のファイルに対する読み取りや書込みを行うことができません。
- アプレットは、アプレットを実行するホスト(クライアント)上のプログラムを起動できません。
- アプレットは、ダウンロード元のホストに対してのみネットワーク接続を行うことができます。それ以外のホスト(クライアント・マシンを含む)に対してネットワーク接続を行うことはできません。
Javaアプレットのほとんどの制限には、プログラミングによる回避策があります。ブラウザでサポートされるアプレットの機能またはアプレットの制限については、お使いのブラウザのWebサイト(www.netscape.com、www.microsoft.comなど)や開発者用ドキュメントを参照してください。また、Joltリレーを使用すると、ネットワーク接続に関するいくつかの制限を回避することができます。
一方、Javaアプリケーションはブラウザ上では実行されず、上記のような制限を受けることはありません。たとえば、Javaアプリケーションは、実行中のホスト・マシン上で別のアプリケーションを起動できます。アプレットがユーザー・インタフェースとしてブラウザやappletviewerのウィンドウ環境に依存するのに対し、Javaアプリケーションでは独自のユーザー・インタフェースを作成する必要があります。アプレットは、コンパクトで移植性が高くなるように設計されています。一方、Javaアプリケーションは、他のJava以外のプログラムのように機能性を高くできます。JavaアプリケーションとJavaアプレットの最大の違いは、様々なブラウザによってアプレットにセキュリティ上の制限と、2つのプログラム・タイプのスコープです。
親トピック: クラス・ライブラリの機能の概要