Joltクラス・ライブラリ
Oracle Joltクラス・ライブラリは一組のクラスであり、これをJavaアプリケーションやアプレットで使用することによって、Java対応のクライアントからOracle Tuxedoにサービス・リクエストを作成できるようになります。これらのJoltクラス・オブジェクトにより、Oracle Tuxedoトランザクション・サービスにアクセスすることができます。
Joltクライアント・アプリケーションを開発するときに開発者が知っている必要があるのは、Joltが提供するクラスとメタデータ・リポジトリによってエクスポートされるOracle Tuxedoサービスのみです。Joltは背後にあるアプリケーションの詳細を隠します。JoltとJoltクラス・ライブラリを使用するために、背後で実行されているトランザクションのセマンティクスや、サービスを記述した言語、バッファ操作、サービスの所在、使用されるデータベース名などを知る必要はありません。
Jolt APIはJavaクラス・ライブラリであり、Javaが提供する利点を備えています。つまり、アプレットは動的にダウンロードされ、実行されている間のみ存在します。その結果、クライアント側でインストールしたり、管理したり、バージョンをコントロールする必要がありません。サービスが変更された場合、クライアント・アプリケーションは次にメタデータ・リポジトリを呼び出すときに、その変更があったことを知ります。
次の図は、JoltクライアントとOracle Tuxedoシステムとの間のアクティビティの流れを示しています。図中の番号は、次の表「Joltクラス・ライブラリの使用」のアクティビティの説明に対応しています。
図1-3 Joltクラス・ライブラリを使ってOracle Tuxedoサービスにアクセスする

次の表で、Joltクラス・ライブラリを使用したOracle Tuxedoサービスへのアクセスに関与するアクティビティの流れを簡単に説明します(前出の図「Joltクラス・ライブラリを使用したOracle Tuxedoサービスへのアクセス」を参照)。
表1-1 Joltクラス・ライブラリの使用
プロセス | ステップ | アクション |
---|---|---|
接続 | 1 | Java対応のWebブラウザがHTTPプロトコルを使用してHTMLページをダウンロードします。 |
... | 2 | Joltアプレットがダウンロードされ、クライアントのJava仮想マシンで実行されます。 |
... | 3 | Javaアプレットの最初のタスクは、Joltサーバーに対する別の接続を確立することです。 |
リクエスト | 4 | Joltクライアントはサービスのシグネチャ(名前、パラメータ、型など)を知っているのでJoltクラス定義に基づいてサービス・リクエスト・オブジェクトを構築し、メソッドを呼び出すことができます。 |
... | 5 | リクエストはJoltサーバーに送信され、そこでJavaに基づくリクエストがOracle Tuxedoリクエストに変換されてOracle Tuxedo環境に転送されます。 |
応答 | 6 | Oracle Tuxedoがリクエストを処理してその情報をJoltサーバーに戻すと、変換し直されてJavaアプレットに戻されます。 |
親トピック: Oracle Joltの仕組み