16.6.3 標準検索の作成

標準検索の作成方法について学習します。

検索可能なデータ・ソース(表、SQL問合せまたはRESTデータ・ソース)に基づいて標準検索を作成できます。

このトピックでは、サンプル・データセット「プロジェクト・データ」で使用可能な2つの異なる表に基づいて検索ページを作成する方法について説明します。この例は、アプリケーションと、EBA_PROJECTS表およびEBA_PROJECT_TASKS表を基にした2つの対話モード・レポートをすでに作成していることを前提としています。

関連項目:

『Oracle APEX SQLワークショップ・ガイド』サンプル・データセットの使用に関する項

16.6.3.1 標準検索構成の作成

2つの別個の表に基づいて2つの標準検索構成を作成します。

検索構成には、検索可能なデータ・ソースに関する情報が含まれます。このタスクでは、2つの検索構成を作成した後、ページの作成ウィザードを使用して検索ページを作成します。1つ目の検索構成は、EBA_PROJECTS表にマップされます。2つ目の検索構成は、EBA_PROJECT_TASKS表にマップされます。どちらの表も、「プロジェクト・データ」サンプル・データセットで使用可能です。

ノート:

このタスクは、アプリケーションと、サンプル・データセット「プロジェクト・データ」で使用可能なEBA_PROJECTS表およびEBA_PROJECT_TASKS表を基にした2つの対話モード・レポートをすでに作成していることを前提としています。

2つの標準検索構成を作成するには:

  1. アプリケーションを作成します。
  2. 「構成の検索」ページにアクセスします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「ナビゲーションと検索」で、「構成の検索」をクリックします。
      「構成の検索」ページが表示されます。

EBA_PROJECTS表にマップされる1つ目の検索構成を作成します。

  1. 「構成の検索」ページで、「作成」をクリックします。
    検索構成の作成ウィザードが表示されます。
  2. 詳細:
    1. 名前 - 検索構成の名前を入力します(例: Search Projects)。
    2. 検索タイプ - 検索のタイプを選択します。オプションは次のとおりです。
      • 標準 - 表、SQL問合せ、RESTデータ・ソースなど、検索可能なデータ・ソースを定義します。検索は、LIKE式を使用してSQL問合せによって実行されます。
      • リスト - 共有コンポーネントから選択されたリスト内で検索します。
      • Oracle TEXT - すでにOracle TEXT索引が作成されている検索可能な表またはSQL問合せを定義します。検索は、言語およびファジー検索機能を提供するOracle TEXT機能を使用して実行されます。

      この例では、「標準」を選択します。

    3. 「次」をクリックします。
  3. ソース:
    1. データ・ソース - 検索構成のデータ・ソースを選択します。オプションは次のとおりです。
      • ローカル・データベース - データはローカル・データベースをソースとします。
      • REST対応SQLサービス - データは、REST対応SQLを使用して接続が定義されるリモート・データベースをソースとします。REST対応SQL参照を作成または保守するには、「共有コンポーネント」「REST対応SQL」にナビゲートします。
      • RESTデータ・ソース - データは、RESTデータ・ソースを使用して定義されるRESTful Webサービスをソースとします。RESTデータ・ソースを作成または保守するには、「共有コンポーネント」「RESTデータ・ソース」に移動します。

      UIは、選択したデータ・ソースに応じて変わります。この例では、「ローカル・データベース」を選択します。

    2. ソース・タイプ - ソース・タイプを指定します。UIは、選択したソース・タイプに応じて変わります。この例では、「表」を選択します。
    3. 表/ビューの所有者 - 作成している検索構成の基になる表の所有者を選択します。
    4. 表/ビューの名前 - 検索構成の基になる表またはビューを選択します(たとえば、EBA_PROJECTSを選択します)。
    5. 「次」をクリックします。
  4. 列のマッピング:
    1. 主キー列 - 検索構成のデータ・ソースの主キー列を選択します(例: ID)。
    2. タイトル列 - タイトルとして使用する列を選択します(例: NAME)。
    3. 説明列 - 説明として使用する列を選択します(例: DESCRIPTION)。
    4. アイコン・ソース - 検索結果のヘッダーに表示されるアイコンを構成します。オプションは次のとおりです。
      • イニシャル - タイトル列を使用して、アイコンをイニシャルとして表示します。
      • CSSクラス - 入力したCSSクラスを使用してアイコンを表示します。
      • クラス列 - アイコンのCSSクラスを含む選択した列を使用して、アイコンを表示します。

      この例では、デフォルトの「イニシャル」を受け入れます。

  5. 「検索構成の作成」をクリックします。

    検索構成が作成され、「検索構成」、「編集」ページが表示されて、「検索構成が作成されました。」というメッセージが表示されます。

EBA_PROJECT_TASKS表にマップされる2つ目の検索構成を作成します。

  1. 「構成の検索」ブレッドクラムをクリックして、「構成の検索」ページに戻ります。
  2. 「構成の検索」ページで「作成」をクリックします。
    検索構成の作成ウィザードが表示されます。
  3. 詳細:
    1. 名前 - 検索構成の名前を入力します(例: Search Project Tasks)。この名前は、検索結果に表示されます。
    2. 検索タイプ - 検索のタイプを選択します。

      この例は表を基にしているため、「標準」を選択します。

    3. 「次」をクリックします。
  4. ソース:
    1. データ・ソース - 検索構成のデータ・ソースを選択します。

      UIは、選択したデータ・ソースに応じて変わります。この例では、「ローカル・データベース」を選択します。

    2. ソース・タイプ - ソース・タイプを指定します。UIは、選択したソース・タイプに応じて変わります。この例では、「表」を選択します。
    3. 表/ビューの所有者 - 作成している検索構成の基になる表の所有者を選択します。
    4. 表/ビューの名前 - 検索構成の基になる表またはビューを選択します。この例では、EBA_PROJECT_TASKS表を選択します。
    5. 「次」をクリックします。
  5. 列のマッピング:
    1. 主キー列 - 検索構成のデータ・ソースの主キー列を選択します(例: ID)。
    2. タイトル列 - タイトルとして使用する列を選択します(例: NAME)。
    3. 説明列 - 説明として使用する列を選択します(例: DESCRIPTION)。
    4. アイコン・ソース - 検索結果のヘッダーに表示されるアイコンのタイプを選択します。

      この例では、デフォルトの「イニシャル」を受け入れます。

  6. 「検索構成の作成」をクリックします。

    検索構成が作成され、「検索構成」、「編集」ページが表示されます。

  7. 「構成の検索」ブレッドクラムをクリックして、「構成の検索」ページに戻ります。

16.6.3.2 リンクを含めるための検索構成の編集

検索構成を編集して、既存のページへのリンクを含める方法について学習します。

ノート:

この例は、「標準検索構成の作成」に記載されている検索構成をすでに作成していることを前提としています。

検索構成を編集してリンクを含めるには:

  1. 「構成の検索」ページにアクセスします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「ナビゲーションと検索」で、「検索構成」をクリックします。
      「構成の検索」ページが表示されます。
  2. 別のページのレポートにリンクするようにSearch Projects検索構成を編集します。
    1. 検索構成を選択します(例: Search Projects)。
    2. リンク - リンクのタイプを選択します。UIは、選択した「リンク・タイプ」に応じて変わります。
      この例では、「このアプリケーションのページにリダイレクト」を選択します。
    3. ページ - リダイレクト先のページを選択または入力します(例: 2)。
    4. 必要に応じて残りの属性を構成します。たとえば、「次のアイテムを設定」「次の値を使用」とともに使用して、検索ページからターゲット・ページに値を渡すことができます。
      • このページのページ区切りをリセット - リンク先のページ区切りをリセットするには、このオプションを選択します。
      • リクエスト - 組込みアプリケーション・アイテムREQUESTを設定するテキストを入力します。これは、クリックしたボタンの名前で設定されるアイテムでもあります。
      • キャッシュのクリア - ユーザーのセッション・ステートをクリアするページ番号を、カンマで区切って入力します(例: 10,11,12)。コレクション名を含めて渡すことにより、コレクションをリセットすることもできます。
      • 次のアイテムを設定 - セッション・ステートを設定するアプリケーション・アイテム名をカンマで区切ったリストを入力します。
      • 次の値を使用 - 次のアイテムを「設定」で指定したアイテムの値をカンマで区切って入力します。静的な値または置換構文を指定できます。次に例を示します。
        &APP_ITEM_NAME.

        URLのf?p=に渡されるアイテム値には、決してコロン(:)を含めないでください。また、アイテム値にカンマを含めることもできません。ただし、値全体をバックスラッシュ文字で囲んだ場合は除きます。これは、NLS小数点セパレータ文字がカンマである場合に小数値を渡す必要があるときに役立ちます。たとえば:

        \1234,56\
    5. 「変更の適用」をクリックします。
      「検索構成が更新されました。」というメッセージとともに「構成の検索」ページが表示されます。
  3. 別のページのレポートにリンクするようにSearch Project Tasks検索構成を編集します。
    1. 検索構成を選択します(例: Search Project Tasks)。
    2. リンク - リンクのタイプを選択します。UIは、選択した「リンク・タイプ」に応じて変わります。
      この例では、「このアプリケーションのページにリダイレクト」を選択します。
    3. ページ - リダイレクト先のページを選択または入力します(例: 4)。
    4. 「変更の適用」をクリックします。

      「検索構成が更新されました。」というメッセージとともに「構成の検索」ページが表示されます。

  4. 「アプリケーションID」ブレッドクラムをクリックして、アプリケーションのホームページに戻ります。

16.6.3.3 標準検索ページの作成

ページの作成ウィザードを実行して、検索ページを作成します。

標準検索を作成する場合でも、Oracle TEXT検索を作成する場合でも、ページの作成ウィザードを実行することによる検索ページの作成には、同じステップが含まれます。ページの作成ウィザードによって検索フィールドが作成され、検索構成を選択するよう求められます。後でページ・デザイナで検索構成を追加することもできます。

検索ページには、検索フィールドと「検索結果」リージョンがあります。ページ・デザイナでは、「検索結果」リージョンに、共有コンポーネントで定義された検索構成にマップされる検索ソースが含まれています。

ページの作成ウィザードを実行して検索ページを作成するには:

  1. アプリケーションのホームページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
  2. 「アプリケーション」ホームページで、「ページの作成.」をクリックします
    「ページの作成」が表示され、「コンポーネント」「機能」および「レガシー・ページ」の3つのタブがあります。
  3. 「コンポーネント」で、「検索ページ」を選択します。
  4. ページ定義:
    1. ページ番号 - ページ番号はアプリケーション内のページを識別する整数値です。
    2. 名前 - このページのテキスト名を指定します(例: Search Projects - Standard)。

      このテキストは、レポート・タイトルにも使用されます。ページの作成後は、ページ・デザイナでタイトルを変更できます。

    3. ページ・モード - ページ・モードを指定します。デフォルトの「標準」を受け入れます。
  5. 構成の検索 - このページで使用する検索構成を選択します(例: Search Project TasksSearch Projects)。
  6. ナビゲーション - デフォルトを受け入れ、「ブレッドクラムの使用」および「ナビゲーションの使用」を有効にします。
  7. 「ページの作成」をクリックします。

    「検索ページ・ページが作成されました。」というメッセージとともにページ・デザイナが表示されます

    「レンダリング」タブで、ページ・アイテムP7_SEARCHおよび「検索結果」リージョンを確認します。P7_SEARCHは、ユーザーが検索文字列を送信できる検索フィールドです。「検索結果」リージョンには、検索結果と、共有コンポーネントに保持されている検索構成にマップされる2つの検索ソースの両方が含まれています。プロパティ・エディタで属性を編集することにより、検索の表示や動作をさらに微調整および制御できます。

    また、検索ソースを選択すると、検索ソース属性がプロパティ・エディタに表示されることを確認します。

  8. ページを実行してテストします。
    1. 「ページの保存と実行」をクリックします。
      「Search Projects」ページが表示されます。
    2. 検索フィールドに、検索を入力し(例: web development)、[Enter]を押します。

    検索結果が表示されます。