A APEXインストール・プロセスの自動化

Oracle APEXインスタンスのインストールおよび構成のプロセスを自動化します。

A.1 apxsilentins.sqlについて

Oracle APEXインスタンスのインストールと構成を自動化するには、apxsilentins.sqlスクリプトを実行します。

従来の方法では、apexins.sqlスクリプトを実行してOracle APEXをインストールし、次に、その他の複数のステップを実行してAPEX_PUBLIC_USERアカウントを構成します。apxsilentins.sqlスクリプトにより、インストールと構成のプロセスが簡略化されます。apxsilentins.sqlにはパラメータを追加で指定して、Oracle APEXスキーマに関連付けられたデータベース・ユーザー(APEX_PUBLIC_USERAPEX_LISTENERAPEX_REST_PUBLIC_USER、およびOracle APEXインスタンス管理ユーザー、ADMIN)について、パスワードを渡すことができます。これらのパスワードは、中間層およびその他のプロセスの構成にも使用できます。apxsilentins.sqlでは、インスタンス管理ユーザーADMINのパスワードの作成と設定、ネットワークACLの構成、Oracle REST Data Servicesの構成などのその他のインストール・ステップも実行されます。

A.2 apxsilentins.sqlの実行

apxsilentins.sqlスクリプトを実行します。

apxsilentins.sqlを実行するには:

  1. 作業ディレクトリをapexに変更します。
  2. SQL*Plusを起動して、Oracle APEXがインストールされているデータベースにユーザーSYSとして接続します。SYSDBAロールを指定する必要があります。たとえば:
    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. デフォルト・プロファイルに対して既存のすべてのパスワード複雑性ルールを有効にします。
  4. 示された順序で次の8つの引数を渡し、apxsilentins.sqlを実行します。
    @apxsilentins.sql tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images
          password_apex_pub_user password_apex_listener password_apex_rest_pub_user
          password_internal_admin

    説明:

    • tablespace_apexは、Oracle APEXアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。

    • tablespace_filesは、Oracle APEXファイル・ユーザーの表領域の名前です。

    • tablespace_tempは一時表領域または一時表領域グループの名前です。

    • imagesは、Oracle APEXイメージの仮想ディレクトリです。EPGを使用するインストールの場合、/i/はimages引数に必須の値です。将来的にOracle APEXのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

    • password_apex_pub_userは、APEX_PUBLIC_USERデータベース・アカウントのパスワードです。

    • password_apex_listenerは、APEX_LISTENERデータベース・アカウントのパスワードです。

    • password_apex_rest_pub_userは、APEX_REST_PUBLIC_USERデータベース・アカウントのパスワードです。

    • password_internal_adminは、インスタンス管理ADMIN Oracle APEXアカウントのパスワードです。このパスワードは、次の要件を満たしている必要があります。

      • 6文字以上であること

      • 数字(0123456789)を1つ以上含んでいること

      • 1つ以上の句読文字(!"#$%&()'*+,-/:;?_)を含んでいること

      • 1つ以上の大文字のアルファベット文字を含んでいること

たとえば:

@apxsilentins.sql SYSAUX SYSAUX TEMP /i/ Passw0rd!1 Passw0rd!2 Passw0rd!3 Passw0rd!4

apxsilentins.sqlが完了したら、「Oracle REST Data Services (ORDS)のダウンロードとインストール」および「Oracle REST Data Servicesの構成」(「静的ファイル・サポートの構成」を除く)で示されているステップに従います。

これらのステップを実行するときには、apxsilentins.sqlに指定したパスワードを使用します。次に、ワークスペースの作成およびAPEXユーザーの追加に進みます。